2015年7月28日火曜日

中国の反日恫喝を逆手に(3):中国との「つき合い方」、「政治的には中国に背けない」!

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 苛立っている中国、そんな雰囲気が濃厚に伝わってくる論調である。
 つまり、
 「なぜ、日本は強大になった中国に膝を屈っしないのか!」
といった疑問である。
 だが、これは無理。
 日本は過去に中国に敗れたことはない。
 その経験から、中国にまるで脅威を感じていない。
 日本にとって中国とは負ける相手ではない
と思っている。
 
『
サーチナニュース 2015-07-28 11:03
http://news.searchina.net/id/1582995?page=1

中国との「つき合い方」
・・・日本は模索するも「政治的には中国に背けない」=香港メディア

 香港メディア・鳳凰網は26日、
★.日本は中国に「硬」と「軟」を織り交ぜて対応している
とし、外交バランスを取るために
★.中国も同様の姿勢で日本に対応する必要がある
とする評論記事を掲載した。

 記事はまず、
★.日中関係において日本が見せる「硬」の部分について解説。
 22日に日本政府が東シナ海の日中中間線付近で中国が進めるガス田開発の様子を撮影した写真などの公開を決定、中国が一方的に開発を進めていると抗議の姿勢を示したことを伝えた。
 また、4日には安倍晋三首相が日本・メコン川流域国家首脳会議において「法治」と「航行の自由」を呼びかけて中国をけん制したことなどを紹介した。

 その一方、
 「国際的には日本は中国に対して強硬な一面を見せているものの、
 それが1対1で向き合うときに中国に向けて『(和解の提案を意味する)オリーブの枝を差し出す』ことを妨げているわけではない」
と説明した。
 そして、
★.日本が見せる「軟」の典型的な一面として、
 中国人観光客の日本観光を大々的に推進し、「中国人を上客として扱い、至るところに『銀聯カード歓迎』の文言が書かれている」ことを挙げた。
 さらに、日本の外務省が24日、副局長級の「日中経済パートナーシップ協議」を4年3カ月ぶりに北京で開催することを発表したことを伝えた。

 そのうえで、日中間における「政冷経熱」の状況は日本にとって利益があると解説。
★.日本は政治的には民主主義国家として終始中国に対して優越感を持つ
 一方、
★.政治的にはすでに中国から離れることができず、中国に背くことができない
とし、
★.「この矛盾のなかで、日本は中国と付かず離れずで付き合う道を模索している」
と論じた。

 記事はまた、中国も「政冷経熱」の状況を使った日本をけん制することが可能であるとも主張。
 環境汚染、資源不足、食品の安全といった問題を解決してきた経験を持つ日本との経済連携強化は、中国の今後の発展に有益であるとした。

 そして最後に「政冷経熱」という状況で日中双方の智慧(ちえ)が試されているとし、
 「中国が日本に対するうえでも、硬と軟を織り交ぜる必要があるかもしれない。
 これは外交的なバランスを取る戦術の一種なのだ」
と締めくくった。
』

『
サーチナニュース 2015-07-28 08:35
http://news.searchina.net/id/1582941?page=1

中国の軍事戦略・・・「他国の侵略には反撃」=露メディア

 中国メディアの新浪軍事は26日、ロシアメディアの報道を引用し、中国国務院がこのほど「中国の軍事戦略」と題する国防白書を発表したことを伝え、
★.中国は安全保障において無数の脅威に直面している
と主張したことを紹介した。

 記事は、中国政府の見解として、
★.「国防白書を発表するのは、
 世界各国の指導層に中国の軍事分野における戦略についての理解を与え、
 中国の軍事的脅威といった懸念を打ち消すため」
と伝え、国防白書では中国の領土保全や軍事分野の発展に向けた計画に言及されたと報じた。

 さらに、「中国の軍事戦略」では、中国はあらゆる国に対して「攻撃する意図」はなく、中国は覇権や領土拡張を絶対に求めないと主張していることを紹介する一方、侵略を受けた場合は反撃する権利を有していると主張していることを伝えた。

 続けて、中国の専門家の見解として、
 「予見できる未来において、世界大戦がぼっ発する可能性は極めて低い」
としながらも、一部の国が覇権を求め、強硬な政治によって他国に干渉し、世界の安定に脅威をもたらす可能性は存在すると主張した。
 また、中国は安全保障における無数の脅威に直面していると主張したほか、
 「外部からの脅威や挑戦も日増しに増えている状況である」
と論じた。

 また記事は、「中国の軍事戦略」では
 海洋、
 宇宙、
 インターネット、
 核
の4分野を「重要な安全保障領域」として言及したことを紹介し、さらに海洋分野においては「中国の長期的な目標は海洋権益を守ること」であり、中国海軍の役割も「近海の保護」から「近海および遠海における全面的な安全保障」へと移行しつつあると論じた。
』

『
サーチナニュース 2015-07-28 11:07
http://news.searchina.net/id/1583005?page=1

中国が軍事的に強大になったことは事実!
・・・周辺国は認めるべき=露メディア

 中国メディアの新華社は23日、ロシア通信社「スプートニク」の報道を引用し、中国が軍事的に強大になったことは事実であり、周辺国はその事実を認めるべきだと主張する専門家の言葉を伝えた。

 記事は、
★.日本政府が21日にまとめた防衛白書について「中国や韓国が強く反発している」と伝え、
★.防衛白書において「中国の軍事力の増強や南シナ海などで活動を急速に拡大・活発化している」
などと懸念を示したと伝えた。

 続けて、ロシアの中国専門家で、ロシア国立高等経済学院のアレキサンダー・ルギン氏の見解として
 「中国が強大となったことは客観的な事実であり、中国の隣国は受け入れる必要がある」
と伝えた。
 さらに、中国の軍事費は国が豊かになるにつれて増加しているが、
 「安倍首相が憲法を改正しようとしている点は中国に挑発と認識されているため、
 日本も中国の軍事費増大に寄与しているとも取れる」
と論じた。

 一方で記事は、中国が軍事的に強大となったとしながらも、
 「対外政策には何ら変化はなく、原則として中国はこれまでいかなる国の脅威にもなったことはない」
と主張。
 さらに日本にとっての脅威は中国の軍事費の増大ではなく、中国人の対日感情の悪化にあると伝えた。

 さらに、日本が防衛費を拡大させていることを挙げ、
 「多くの国が日本で軍国主義が台頭していると認識している」
とし、日本が防衛費を拡大させることは「多くの国で過去の記憶を呼び覚ませるものである」と批判した。
』

『
レコードチャイナ 配信日時:2015年8月20日(木) 4時3分
http://www.recordchina.co.jp/a116937.html

中国政府、東シナ海問題でなぜ沈黙=
「今は静かに準備をしているだけ」
「妄想だ」と中国ネットユーザー

 2015年8月17日、日本英字メディア「ザ・ディプロマット」は、東シナ海問題で中国が沈黙を守っている理由について分析した。

 7月16日、日本の安保法制が衆議院本会議で可決された。
 1カ月が過ぎた今も中国は強い反発をみせてはいない。
 本来ならば軍事演習などの報復措置をとってもおかしくないはずだ。
 なぜだろうか。
 いくつかの理由が考えられるが、中国版リバランスも有力な解釈となる。
 東シナ海よりも南シナ海に重点を置くよう外交戦略を転換したため、日本に対する一定の譲歩も許容するようになったのではないか。
』


【中国の盛流と陰り】



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なぜ「ドラえもん」は中国人の心を動かすのか:原因は『一人っ子政策』に

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『
東洋経済オンライン 2015年07月28日  劉 瀟瀟 :三菱総合研究所 研究員
http://toyokeizai.net/articles/-/78323

なぜ「ドラえもん」は中国人の心を動かすのか
たった1カ月で興行収入が100億円を突破


●中国での『STAND BY ME ドラえもん』の上映期間はわずか1カ月強だったが100億円超の興行収入に。中国人の心をつかむ「ドラえもん」の周辺には、中国市場攻略のヒントがある(写真:共同通信)

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「戦後70年」が近づいてきた。アジアで最も大切なはずの日中関係は、政治面では「安倍首相談話」や「尖閣諸島」の話になりがち。
だが今年上半期の訪日中国人旅行客は217万人(前年同期比約2.2倍)と過去最高を記録した。
一方、中国でもユニクロや無印良品などは飛ぶように売れており、中国人や中国マーケットの重要性は増すばかりだ。
そこで、今回から数回に渡って、三菱総合研究所の中国人女性研究員である劉瀟瀟(りゅう しょうしょう)氏に、「日本人が意外に知らない中国人の消費マインド」などについて分析してもらう。
第1回は、「なぜ『ドラえもん』は中国人に深く愛されるのか」についてお送りする。
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■約1カ月で収入100億円超、中国史上最高規模のアニメに

 映画『STAND BY ME ドラえもん』の中国大陸での興行収入は、2015年5月28日初演当日2708万元(約5億円)、6月26日(興行終了日)までの累計収入は5.3億元(約106億円)を記録、中国で公開されたアニメ映画の興行収入の最高記録に迫った。

 これまでの最高記録は2011年公開の『カンフー・パンダ2』(米国)が6.1億元で、この記録は抜けなかったものの、『STAND BY ME ドラえもん』の日本での興行収入は83.8億円(2014年)で、中国での興行収入が上回っている。

 中国国内でのSNSを日本語風に訳すと、
 「哆啦A梦(ドラえもんの中国名)懐かしかった!! めちゃめちゃ泣いた~」
 「ドラえもん、のび太、静香は最高!!」
 「子供の頃大親友だったドラえもん、ありがとう! さようなら」な
どの感動に溢れた書き込みが、まさに「めちゃめちゃ多かった」のである。 

 なぜ、『STAND BY ME ドラえもん』は、中国で日本以上の大人気となったのだろうか。

 中国でテレビアニメの『ドラえもん』の放映が開始されたのは1991年。
 それゆえ中国のドラえもんファンは、「80後」(1980年代生まれ)、「90後」(1990年代生まれ)が多いと思われる。
 彼らのほとんどは一人っ子だ。

 一人っ子にとって、ドラえもんはヒーローである。
 中国では1979年から「一人っ子政策」が始まった。
 そのあとに生まれた人たちの親は、ほとんど共働きで、朝から晩まで忙しい。
 もちろん祖父母が面倒をみてくれるケースも多いが、一緒に遊んでくれる兄弟や姉妹はいない。

■「寂しいダメ人間」を支えてくれるドラえもん

 年齢が近い親戚がいても、たまにしか会えない。
 幼稚園や学校で数時間友達と一緒に居られるが、家に戻ったら、両親だけでなく祖父母まで不在か家事で手一杯で、自分の話を聞いてくれる余裕がない。
 独りで時間を潰すしかない(日本では2人兄弟が多いのに、ドラえもんに助けてもらう主人公のび太が偶然一人っ子と、中国的な設定になっているのも不思議だ)。

 そんな時、登場したのが、心の底から欲しい「仲間」のドラえもんだ。

 実は、のび太のように、遊び相手も少なく、自分が「ダメ人間」だと思う、「寂しい子供(特に男の子が多い)」は、中国には非常に多い。
 『ドラえもん』のテレビ放映が始まった頃、「一人っ子政策の第1世代たち」は、ちょうど小学校高学年で、のび太たちとほぼ同じ年齢であった。

 そして何より、他の中国アニメのような完璧な主人公ではなく、リアル感のあるアニメだったのである。
 家や学校でのシーンも、アニメとほぼ同じであった。
 主人公と同じく、学校で良い成績を取れず、クラスメートにはいじめられる。

 家に帰ったら、母親はいつも背中を向けて何かしていて、今日学校であった話をしようとしても
 「だめだよ」
 「いい子にしなさい」
  「あ、そう」
程度しか話さない。
 好きな女の子もいるが、「僕ではだめだろう」とため息をつく。
 頭の中でいちばん思うことは、「どうすればいいんだ」である。

 中国も経済発展に伴ってテレビが急速に普及し、独りぼっちの中国の子供にテレビという「仲間」ができ、アニメを見るようになった。
 子供向けのアニメや番組が少なかった当時、「ドラえもん」が中国の子供の心をとらえたのである。

 子供たちは
 「のび太も僕と同じ悩みをもっている」
 「私は独りじゃなかった」
と共感した。
 しかし、実はドラえもんがもっとも子供たちにとって魅力的なところは、
 どうすればいいのかわからない時、相談に乗ってくれ、助けてくれることである。

 仲間と力を合わせれば、魔法を使って、何か変わるかもしれない。
 そこでは自分の夢が実現する。
 のび太の仲間であるドラえもんは、テレビの前に座っている中国の少年たちが求めている人物とぴったり重なり、少年たちに夢の力を与えたのだ
 (「ドラえもん」の中国語名は「哆啦A梦」と音訳されているが、
 最後の「梦」は「夢」の簡体字である。
 これは「夢の世界につながる」という意味に解釈されている)。

■大人になって、現実の厳しさを知った小皇帝たち

 この文脈の中で言えば、「80後」「90後」の若者が成人となった後、
 競争社会に疲れて癒やしを求めているのも、「ドラえもん」が大ヒットした理由だろう。

 彼らは一人っ子で寂しい子供時代を過ごしてきたが、家の中では「小皇帝」として祖父母・両親から大事にされ、過保護・過干渉の状況で育てられてきた。

 しかし、「80後」、「90後」だけで人口は約4億人もいる。
 つまり、この層だけで日本の全人口の3倍を大きく上回っており、厳しい競争の中で生きてきた。
 彼らは、子供の頃
 「あなたは勉強だけすれば良い」
 「ほかのことを一切考えなくて良い」
 「遊ぶ暇があったら勉強・ピアノでもしなさい」
 「友達もライバルだ」
と言われ育ったのである。

 したがって、友達と思う存分遊ぶこと、仲間と遠慮せずに腹を割って付き合うことは、彼らにとって程遠い話である。
 つまり、彼らにはドラえもんとのび太のような関係が欠けており、現実には、癒やされる「心の拠り所」はほとんどないに等しい。

 中国の若者には、
 勉強を頑張ったがうまく行かず、
 政府の政策による大学入学者数の増枠でなんとか入学、
 だが、結局はぶらぶらと4年間を過ごして卒業……、
 そして家族のコネを使ってなんとか就職ができた、

という人が少なくない。

 彼らは社会に入ると、大人の世界が面白くないことがすぐにわかる。
 家族の中心だった若者は、寂しく不自由ではあったが、庇護された環境下で勉強だけすればよかった。
 しかし、社会人になり、甘くない社会の現実を知り、精神的に疲れている。

 この現実社会の厳しさは親に伝えても、「就職できたことだけでも感謝しろ」と言われるのがオチである。
 自分の面子(メンツ)が失われるから、友人も相談できない。そのため、疲れた時、心が折れそうになった時に、ドラえもんの映画のように癒やされるものを求めるようになっているのではないか。

 さらに中国の「3世代消費」ということにも「ドラえもん」は当てはまる。
 ハリウッドの人気映画と違い、殺伐さはなく「ほんわか」としたテーマ設定の「ドラえもん」は、「80後」「90後」を癒やすだけでなく、彼らの両親や子供までファンにしている。

 今や親となった「80後」「90後」は、一人っ子の寂しさを嫌と言うほど味わってきたので、自分の子供にはそんな思いをさせたくない。
 子供の頃、「ドラえもん」が与えてくれた夢の世界と素敵な仲間に救われたので、彼らは自分の子供に見せたいのである。

 また、なによりも「ドラえもん」は、自分の両親もよく知っているキャラクターなので、3世代で安心して鑑賞することができる。
 一人の80後のファンがいれば、妻・子・両方の親を含め、家族6人で行くことにもなるので、大ヒットにつながりやすい。

■中国女性に人気の「暖男」のイメージにも合致

 最後に、最近、
 中国女性の心をつかんでいる「暖男」のイメージにドラえもんが一致している
ことを指摘しておこう。

 一般に中国女性は気が強く、そうとうの経済力や社会的地位がある男性だけを相手にすると思われている。
 だが、実は近年自国や韓国ドラマの影響で「暖男(ヌアンナン)」という男性のタイプが中国女性に非常に人気である。
 一見普通ないしはやや小太りで、おカネもあるわけでもないが、いつもそばにいてくれていろいろ自分のことを考えてくれる男性を、「暖男」と呼んでいる。

 ドラえもんという存在は、この「暖男」のイメージとぴったり一致する。
 ドラえもんを、中国女性が愛おしく「蓝胖子(青ふとっちょ)」と呼んでいるのも、そうした理由もあるに違いない。

 ドラえもんシリーズは、心の拠り所がない中国の若者の寂しさを埋めてきた。
 「一番にならなくては」
 「自分が解決しなくては」
といつもプレッシャーを感じている男性に、「静香ちゃん」という恋愛対象、「ドラえもん」という「優しい仲間」を用意し、希望を与えてきた。
 一方、シンデレラストーリーのような非現実な夢より、身近な「暖男」の方がいいと思うようになった女性にも、「ドラえもん」は優しく寄り添ってくれる。

 今後、競争社会に出てストレスや寂しさを抱える一人っ子は、ますます増える。
 すでに社会に出た一人っ子も年齢を重ねるにつれ、さらに疲弊するばかりだ。
 コンテンツ産業はもちろん、これから中国向けのマーケティング戦略を立てる時、
 彼らが求める「癒やし」を提供
していくことが重要だ。
』

中国人観光客を歓迎する国、嫌がる国:中国人のすさまじさは 「爆買い」という新語を生み出した

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『
JB  Press 2015.7.28(火) 姫田 小夏
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/44373

中国人に「もう来るな」の国と「ようこそ」の日本
市民生活を脅かす中国人観光客にシンガポール、香港で高まる不満

 観光立国として進化を続けるシンガポール。
 ここ10年を見ても、チャンギ空港第3ターミナルの完成、地下鉄の路線拡大、総合リゾート施設としてのカジノ開設と、絶え間なくグレードアップを重ねている。

 ここには世界からの旅行者を惹きつけてやまない数々の魅力がある。
 シンガポールへの渡航者は2004年は830万人だったが、2014年には1500万人を突破した。
 10年で2倍近くにまで渡航者が増えた背景には、もちろん中国人観光客の存在がある。

 マリーナ地区の有名なマーライオン像の周りにはわんさと中国人観光客が訪れ、撮影スポットを奪い合っている。
 空港に近いホテルのロビーに所狭しと並べられているのは、中国からの団体観光客のスーツケースだ。
 夜のエレベーター、朝のダイニングルームはざっと8割が中国人である。
 朝食のバイキングは、ドッと繰り出す中国人によって一瞬にして食べ尽くされてしまう。

 どこに行っても出くわす中国人観光客に、日本から来た老婦人は「まるで中国にいるみたいだ」とつぶやく。

 中国政府による旅行業界の規制強化、2014年のマレーシア航空機の失踪事故などによって、中国からの観光客は減少傾向にあるという。
 だが、依然としてシンガポールを訪れる外国人観光客の中で中国人が最多であることに変わりはない。
 一時期より減ったとはいえ、やはりどこでもその姿を目撃するのである。

■市況を狂わせた中国人の不動産投機

 だが中国からの観光客に対する地元市民の印象は、決して好意的なものとは言えない。
 「中国人観光客がシンガポールをすっかり変えてしまった」
と語るのは、中国系シンガポール人のローさんだ。
 先祖は広東省の出身だというローさんは
 「不動産が値上がりしたのも、物価が上昇したのも、すべて中国人のせいだ」
と恨みをぶちまける。

 中国経済が上り調子だった2011年前後、団体旅行でシンガポールを訪れた中国人は、シンガポールの不動産に投資物件としてのうまみを見出し、次々に不動産を購入するようになる。
 やがて「炒房団」と呼ばれる中国の不動産投機集団が多数シンガポールに向かうようになった。
 たった5日間の滞在で3件の住宅を購入するといった荒業に、周囲は唖然としたものだ。
 当時の新聞は、シンガポールにおける中国人の不動産購入を「野菜でも買っていくような感覚」だと書き立てた。

 住宅価格も跳ね上がった。
 ローさんは言う。
 「日本円にして4500万円の3LDKの集合住宅が、数年で1億円にまで上がった。
 バブルとしか言いようがない」

■シンガポールの物価上昇は中国人のせい?

 「買い物天国」を象徴するオーチャードロードでは、中国人観光客の消費パワーによって高級品の値段がどんどん上がっている。

 そもそもシンガポールでの買い物は各種税金が盛り込まれるため、香港よりも高くつく。
 日本人にとっては円安ということもあり、「買い物天国」の魅力はもはや薄れていると言ってよい。
 20年前にもシンガポールを訪れ「ヴィトンを買いまくった」という日本人女性に会ったが、「今回の収穫はゼロ」だと言う。
 シンガポール人にとっても買い物を楽しめる場所ではなくなった。

 前出のローさんは「今のシンガポールは昔と全然違う」といらだちを隠さない。

 高級品だけではない。
 生活用品の値段もここ2年でかなり上昇している。
 専業主婦のタンさんが具体的な数字を挙げて説明してくれた。
 「白米は10キロで14.5シンガポールドル(以下S$、1S$=約90円)だったのが、23.5S$になった。
 タマゴは10個入りが3.5S$から5.5S$に。
 月の食費は1000S$も上がってしまった」

 5人家族のタンさんは、1カ月の食費に最低でも3200S$が必要になったという。
 「中国人による不動産や高級品の買い漁りが、まわりまわって私たちの生活を直撃している」

 もちろん、中国人観光客の爆買いだけが高騰の原因ではない。
 シンガポールでは中国人のみならず、多くの外国人が不動産を購入する。
 だが、一部の市民は「中国人による極端な買い物」が市民生活に多大な影響をもたらしたと信じている。

■香港市民はついに怒りが爆発

 シンガポールのみならず、香港でも同様のことが起きている。
 現地に駐在していた日本人はこう語る。
 「2011年前後から、香港に住みたいという中国人が物件を買い込んだ結果、香港の不動産価格が吊り上がってしまった」。
 いまやセントラル地区から1時間かかる郊外の50平米の住宅ですら、5000万円では購入できない。

 また香港では、国境を越えて買い物に来る「担ぎ屋」とも言われる業者の存在が問題視されている。
 担ぎ屋は香港で仕入れた粉ミルクを大陸に持ち帰って高値で売りさばく。
 その往来が頻繁になる一方、香港市民は粉ミルクを手に入れられなくなってしまった。

 彼らは陸地づたいに1日に何度も往復し、トイレットペーパーから醤油、iPhoneに至るまで日用品を大量に買い占める。
 今年2~3月、一部の香港市民が担ぎ屋に対して激しい抗議行動に出た。
 担ぎ屋が買い物をしている店に押し寄せ、
 「お前たちが買い占めるから市民生活が混乱するのだ」
とののしった。
 「祖国を愛するなら、祖国の物を買え」
と野次る声もあった。

 香港ではそうした抗議行動に乗じるように、
 「大陸からの観光客は香港に入れない」
という市民運動も行われた。

 日本を訪れる中国人観光客が増加している背景には、
 「歓迎されない香港に行くよりも、歓迎してくれる日本に行きたい」
という思いがあることは否定できない。

 東京や大阪を目指してやって来る中国人観光客の動きは、少し前にシンガポールや香港に押し寄せていた頃と酷似する。
 東京の街角では、中国人による、とても商品を自分で使うとは思えない「爆買い」が繰り広げられると同時に、一部の不動産業者が中国人投資家に対して前のめりな営業活動を始めている。

 今日のシンガポールや香港の姿を東京は教訓にすべきだろう――経済効果を追い求めるあまり国民生活を犠牲にしては、本末転倒である。
』

『
レコードチャイナ 配信日時:2015年7月29日(水) 8時56分
 http://www.recordchina.co.jp/a115132.html

日本で買い物に熱狂する中国人観光客のすさまじさは、
「爆買い」という新語まで生み出した―韓国紙

 2015年7月28日、参考消息網は韓国紙・中央日報の報道を引用し、
 「日本で買い物に熱狂する中国人観光客が『爆買い』という新語を生み出した」
と報じた。

 今年上半期に日本を訪れた外国人観光客の数は前年同期比46%増の約914万人(延べ人数)で、
 同じ時期に出国した日本人の数を上回った。
 両者の逆転は1970年以来、45年ぶりだ。
 一方、同時期に韓国を訪れた外国人観光客はわずか668万人弱にとどまっている。

 訪日観光客の数を押し上げたのが中国人観光客で、日本メディアは円安やビザ緩和、免税対象範囲の拡大が背景にあると指摘しているが、韓国の旅行業界は「円高と東日本大震災の影響を克服した成果」と評価しており、中東呼吸器症候群(MERS)で打撃を受けた韓国に今後の道を示すものと受け止めている。

 中国人観客が日本に押し寄せたことで、日本には「爆買い」という新語まで生まれた。
 日本の観光白書によると、日本を訪れた外国人の昨年の消費額は2兆278億円に達し、
 このうちの5583億円を中国人観光客が占めた。
 外国人観光客の波が日本の産業に変化をもたらし、今年3月に創業以来最高の業績を記録した化粧品メーカーは生産ラインの新設を予定。
 このほか、9カ国語に対応するATMサービスや、銀座に空港型の免税店設置を決めた企業もある。

 日本は現在、2020年の東京五輪に向けた観光客誘致プランを検討中で、同年に3000万人、2030年に5000万人の訪日を目標に掲げている。
 この状況について、韓国観光公社の責任者の1人は、
 「中国政府の無言の圧力で抑制されていた中国人観光客の訪日需要が爆発した」
 「韓国は観光商品の開発を急ぎ、免税政策を積極的に推し進めて日本に照準を当てた対策を講じる」
と語っている。
』

『
2015年07月28日09時52分 [ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
http://japanese.joins.com/article/684/203684.html?servcode=A00&sectcode=A10&cloc=jp|article|ichioshi

日本の免税店1万8779店に…倍増の中国人観光客が「爆買い」


●急増した日本の免税店(上)今年に入って逆転した韓日観光客

  今年前半期に日本を訪問した外国人観光客数は前年同期比45%増の913万9900人となった。
  日本政府観光局は上半期に海外に出て行った日本人観光客は前年比4.9%減の762万2800人となり、1970年以来45年ぶりに逆転したと最近発表した。
 同じ期間に韓国を訪問した外国人は667万5608人だった。

  日本の外国人観光客急増は前年比2.1倍増えた(217万8600人)中国人観光客の影響が大きい。
 5、6月に韓国で広がった中東呼吸器症候群(MERS)と2回開催された日中首脳会談の影響もあった。
 日本メディアは円安、ビザ緩和、免税の拡大などを理由に挙げた。

  しかし韓国国内の観光業界では、日本が円高と2011年東日本大地震を克服して出した成果という点で、MERSを克服するべき韓国に示唆する点が多いと指摘している。
 韓国文化観光研究院のチョ・アラ研究委員は「2002年の『ようこそジャパン』と2009年の『新成長戦略』で観光立国政策を樹立した後、省庁間の障壁をなくして着実に推進してきた結果」と述べた。

  中国人観光客は日本で「爆買い」という新造語を生み出した。
 日本の今年の観光白書によると、昨年、外国人観光客収入2兆278万円のうち中国人観光客収入は5583億円(27.5%)だった。
 台湾人3544億円(17.5%)と韓国人2090億円(10.3%)を大きく上回った。

  日本政府は5%から8%に引き上げられた消費税の外国人免税対象品目を昨年10月から食品・飲料・薬品・化粧品など消耗品にまで拡大した。
 昨年5777店だった全国の免税店は今年1万8779店と3倍以上に増えた。
 免税店が密集する地域には税払い戻しカウンターを別に設置した。
 職員の追加雇用など店主の負担は減らし、旅行客の便宜は高めた。
 昨年10-12月期、中国人の60%、香港人の55%、台湾人の55%が拡大された免税制度を利用した。

 外国人観光客は日本産業界も変えている。
 中高価化粧品製造会社コーセーは今年3月、創社以来最大の実績となった。
 伊勢崎市に新しい工場を増設中だ。株価は今年4月までに50%上昇した。
 日本最大デパートの三越伊勢丹ホールディングスは空港型免税店を東京・銀座に開設することにした。
 セブン銀行は2007年から海外クレジットカードのATM引き出しサービスを始めた。
 昨年9言語の外国語機能を加えた。
 新しいビジネスも生まれた。新生ベンチャー企業ワイヤ・アンド・ワイヤレスは通信会社・地方公共団体などとともに全国20万の公衆無線LANを通じて無料データを提供する「トラベルジャパンWi-Fi」プロジェクトを昨年12月に始めた。

  日本政府は東日本大震災を旅行安全システムを強化するきっかけにした。
 地震など災害発生を即時に伝える「Safety tips」という観光客専用プッシュ型アプリを開発し、普及させた。
 2012年4月に世界旅行観光協会(WTTC)首脳会議を東京と地震被害地域の仙台で開催し、海外専門家の懸念を払拭させた。

  最近では2020年東京オリンピック(五輪)活用案を摸索中だ。
 2012年ロンドン五輪当時の「英国が招待します(Britain-You’re Invited」「Great」キャンペーンをはじめ、歴代五輪が観光に及ぼした教訓を分析している。
 2020年には外国人観光客3000万人、2030年に5000万人を誘致するという目標を設定した。

  韓国観光公社のソ・ヨンチュン中国チーム長は
 「中国政府の無言の圧力で抑えられていた中国人観光客の日本待機需要が集中した」
とし
 「春川(チュンチョン)ムルレ道など新規アイテムを紹介し、MERSを克服しながら、免税政策など日本に対する対策を立てる」
と語った。
』

『
レコードチャイナ 配信日時:2015年7月30日(木) 3時45分
http://www.recordchina.co.jp/a115126.html

訪日中国人観光客に変化が!
今まで見られなかった3つの傾向とは?―中国ネット

 2015年7月22日、中国のインターネット上に、中国人観光客の特徴について紹介する記事が掲載された。

 日本政府観光局(JNTO)によると、6月の訪日中国人観光客は前年比2.7倍の46万人となり、過去最多を更新した。
 これは、訪日外国人全体の4分の1を占める数だ。
 そうした中、記事では訪日中国人観光客の3つの傾向を紹介している。

1].まず、訪日中国人観光客には年間を通してオフシーズンがないこと。
 以前は旧正月(春節)期間に集中していたが、2015年は4月の花見シーズンも観光客は減少せず、6月には過去最高を記録した。
 今後も夏休み、国慶節の連休などが続き、年間通して中国人観光客が多い状況が続くとみられる。

2].次に、中国人観光客の旅行モデルに変化が現れたこと。
 以前は、中国人観光客の主流は団体旅行だったが、現在では個人旅行が急速に広まりつつある。
 航空券の手配もネットで行うことが主流になっている。

3].最後に、リピート客の増加だ。
 多くの中国人観光客は東京や大阪などの大都市を訪れているが、リピート客の増加に伴い、あまりメジャーではない地方都市にまで訪れるようになっている。
 2014年の訪日中国人で2回以上日本を訪れているリピーターは44.2%に上る。
 その土地土地で特色の異なる日本だからこそと言えるかもしれない。
』



【中国の盛流と陰り】



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中国市場バブル崩壊(9):高度成長するために“服用してきた薬の後遺症”が発症し始めている

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ロイター  2015年 07月 27日 19:07 JST
http://jp.reuters.com/article/2015/07/27/cross-market-eye-idJPKCN0Q10YP20150727

中国株が再び急落、
資源安巻き込み高まる不安心理

[東京 27日 ロイター] -
 中国株が再び大きく下落し、警戒感が強まっている。
 売買が再開された銘柄にあらためて売りが出ているためだが、同国の弱い経済指標が相次ぎ、資源安を巻き込んだ世界景気減速への懸念が市場心理を冷やしている。

 資源安には原材料費軽減のプラス効果もあるが、不安心理が高まる中で、リスクオフの動きが先行しやすい状況だ。

■<溜まっていた売り>

 27日の市場で上海総合指数.SSECは8.48%と、2007年2月以来の大きな下落幅となった。
 上海株は6月12日の高値から7月9日の日中安値まで、約35%下落した後、中国政府などから政策や対策が矢継ぎ早に打たれたことで、前週末24日には一時、安値から24%反発。
 落ち着いてきたとの見方も出始めたところでの急落となった。

 特段のきっかけは、観測されていない。
 しかし、売買が停止されていた銘柄が徐々に売買再開されるなかで、溜まっていた売りが一気に出たとの見方が有力だ。

 この間、中国の経済指標にはさえないデータが続いていた。
 4─6月期国内総生産(GDP)こそ7.0%増と政府目標にピタリと着地したが、7月の中国製造業PMI(財新/マークイット)は15カ月ぶり低水準。
 6月の工業部門企業利益は、前年同月比0.3%減とマイナスに転じた。

 「景気減速懸念が強まっているにもかかわらず、人為的に株価が支えられていたことで、ゆがみが一気に噴き出した可能性がある」
と、楽天経済研究所シニア・マーケットアナリストの土信田雅之氏は指摘する。

■<さらなる株価対策に期待>

 株価が再び急落局面に入れば、中国政府の株価対策が再び出てくるとの見方もあり、売買再開銘柄への売りが一巡すれば、株価は下げ止まりそうだ。
 10月に五中全会(党中央委員会第5回全体会議)を控えているほか、来年からは新5カ年計画も始まる。
 景気を腰折れさすような株安を容認するとは考えにくい。

 ただ、中国を中心に世界経済の減速懸念はじわりと強まっている。
 需要減少を警戒し、資源価格は大きく下落。
  27日の市場で金価格GCcv1は小反発したが、原油先物CLc1は続落した。
 「早期の米利上げ観測に伴うドル高と中国需要の減速懸念が、資源価格の重しになっている」(ばんせい投信投資顧問・商品運用部ファンドマネージャーの山岡浩孝氏)
という。

 米バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ(BAC.N)によると、最近2週間の貴金属ファンドからの資金流出は100億ドルとなり、4カ月ぶりの高水準、新興国ファンドの流出額も合計100億ドルとなった。
 金、コモディティ、新興国資産の「投げ売り」が起きていると24日付のリポートで指摘している。

■<資源安にはプラス面も>

 資源安は、マイナス面ばかりではない。
 資源国経済の重しになる半面、資源を輸入している先進国には原材料コストの軽減を通じてプラスの効果をもたらす。
 日本にとっては、原油安とその他の資源安で10兆円以上のプラス効果があるとT&Dアセットマネジメントのチーフエコノミスト、神谷尚志氏は試算する。
 日本のGDP2%分に相当する大きさだ。

 しかし、市場にリスクオフムードが広がる中では、こうしたプラス面を織り込むのは難しい。
 コモディティや新興国資産から流れ出たマネーが日本株にシフトするとの期待もあるが、27日の日経平均.N225は一時、250円を超える下落となった。

 市場の乱高下を演出しているのは、ヘッジファンドなど海外の短期筋だ。
 7月第2週に日本株を現物と先物合わせて1兆5894億円売り越したが、翌第3週には1兆1040億円買い越した。
 足元では、その反動による売りが出ているとみられている。

 日本企業の業績は堅調であり、資源安が中期的には追い風となったとしても、リスクオフ局面では外需減退のマイナス面が強調されやすい。
 日本株市場も「夏枯れ」で売買ボリュームが少なくなってきた。
 薄商いの中での、海外短期筋の売買による乱高下には警戒が必要だ。
』

『
ロイター  2015年 07月 28日 04:30 JST
http://jp.reuters.com/article/2015/07/27/china-stocks-margins-idJPKCN0Q117920150727

中国が株購入継続へ、
下支え策縮小とのうわさ否定

[上海 27日 ロイター] -
   中国当局は27日、株式市場の安定化に向け、株の購入を継続する方針を示した。
 国内株式市場がこの日、8%超急落したことを受け、機能不全が市場全体に波及するリスクを回避する用意があるとした。

 証券規制当局は、市場当局が「悪質な空売り」に関与した者に厳しく対処するとも警告した。

 株安を受け、キャピタル・エコノミクスのアナリストらはメモで
 「地合いが悪化すれば、価格下支えを狙った政策介入の効果は長続きしない、
 というのが直近の中国株バブルで得られた教訓だ」
と語った。

 この日、上海と深セン市場に上場する1500超の銘柄が、1日の値幅制限いっぱいの10%安(ストップ安)だった。
 大半の指数先物も急落した。

 銀行筋は、国営の中国証券金融が商業銀行から借り入れた資金の一部を前倒しで返済したと述べている。

 中国証券監督管理委員会(CSRC)は中国市場終了の数時間後、中国証券金融による株価下支え策の中止をめぐるうわさを否定。
 一部の大口投資家が「悪質な」空売りに関与している可能性を排除しないとの見解を示した。
』

『
レコードチャイナ 配信日時:2015年7月28日(火) 12時15分
http://www.recordchina.co.jp/a115082.html

上海株式市場、8年ぶり8%超えの下落
=中国ネット「一晩で解放前に逆戻り!」
「もう海外移住するしかない」

  2015年7月27日、中国・上海株式市場は総合指数で前週末比345.35ポイント(8.48%)下げ、3725.56で取引を終了。
 07年2月以来8年5カ月ぶりの大幅安となった。
 中国紙・新京報が伝えた。

個人投資家は
 「ここ2週間ほど株価は値上がり傾向にあったが、たった1晩で解放前の中国に逆戻りしてしまった」
と嘆く。
 週明けの中国株急落を伝える記事に、中国のネットユーザーから多くのコメントが寄せられた。

「ざまあみろ。
 株なんてやってるからだ」
「労働せずに金もうけできること自体が間違っている」
「株価がもともと高すぎたんだよ。
 中国株にそれほどの価値があるとは到底思えない」

「中国株式市場はカジノよりひどい」
「中国政府も株価の下支え政策をするなら最後まで徹底的にやらなきゃ意味がないだろ」

「今度また下がったら警察に通報だ!」
「今度また下がったら集団移民だ!」

「株式市場を閉鎖するしかない」
「なぜ政府は株が暴落するたびにダンマリを決め込むのか。
 誰かきちんと説明しろよ」
「ビルの屋上は自殺希望者でいっぱいになるぞ」
「ビルの真下は落ちてきた人(身投げ)でいっぱいになってるかも」
』

『
サーチナニュース  2015/07/28(火) 16:34
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2015&d=0728&f=business_0728_077.shtml

中国株また暴落。
日本株、為替への影響まとめ=為替王

 中国株がまた暴落しました。
  昨日1日で、8%超も値下がりしました。今月上旬に大暴落したときに記録した安値と比べますと、まだましな水準ですが、今後の、日本経済、日本株、為替への影響について、私の認識をまとめます。

■今後の中国株の動向と影響について、私の認識まとめ

 ・中国株の暴落で損をしているのは大半は中国の個人投資家。
 ・グローバルな投資家に悪影響が出ているわけではないので、本来、先進国の株式市場で連鎖的に株を売る必要も理屈もない。
 ・中国政府は追加的な株価対策を講じることが可能。

 ・問題は、目先の株価動向よりも、本質的な中国の経済情勢。
 ・資産インフレ(不動産や株価の上昇トレンド)が止まったとなると、
 今後は中国が本質的な経済成長をどれくらい維持できるかがポイント。

 ・中国はこれから高齢化が加速し、近年の日本と同じように大きな重荷になるので、長期的には、中国経済が衰退する可能性が非常に高い。
 ・日本経済も悪影響がないとは言わないが、
 深刻な影響を受けるのは、
 中国経済との結びつきが近年深くなっている豪州経済や欧州経済。

■日本株への影響や見通しについて、私の認識まとめ

 ・インバウンド消費は一夜にして冷え込むわけではない。
 が、中国人客の大量買いが長期的に(5年先くらいも)続くことを想定して経営戦略を立てている業種(企業)は危険。
 ・長期的に日本株の上昇トレンドはまだまだ続く。
 ・これまでもそうであったように、日本株が一時的に急落する局面は好機。

■為替への影響と見通しについて、私の認識まとめ

 ・中国株暴落などの現象は、リスク回避の流れから円が買われやすい。
 ・といっても、昨日、中国株が8%暴落したのに対して、米ドル円の円高変化率は0.4%台。
 ・結局、重要なのは米国や日本など主要国の経済動向や金融政策。

 ・米国の利上げが想定よりも遅く緩やかになれば、多少、円高に戻ることも。
 ・しかし、日米の金融政策や経済環境の格差から、以前のような極端に円高になる可能性は非常に低い。

 以上、中国株の暴落が招く、日本経済、日本株、為替への影響と、今後の見通しについて私の認識をまとめました。
』

『
ロイター 2015年 07月 28日 13:12 JST John Foley
http://jp.reuters.com/article/2015/07/28/china-markets-stocks-breakingviews-idJPKCN0Q208F20150728

コラム:中国当局が払う資産バブル傍観の「代償」

[ロンドン 28日 ロイター BREAKINGVIEWS] -
 中国政府が株式市場を支えると約束しているのは、賢明な対応とは言えない。
 もしも当局が資産価格を押し上げる誘惑に打ち勝っていれば、こんなことをせずに済んだ。

★.これほどの試練にさらされる政府というのは滅多にお目にかかれないだろう。

 上海総合指数が27日に8.5%下落したことを受けて主要証券規制当局は株価支援の継続を表明した。
 その条件反射的な動きは驚くばかりだ。
 また「悪質な空売り」といった罵倒まで飛び出し、
★.中国政府が劣勢に立たされているという雰囲気が一層高まった。

 これは
★.フリーライダー(タダ乗りする人)が支払う高額な代価
といえる。
 過去30年の大半の期間で、中国の金融市場は規制され、あるいは実体経済を援助するために選別的に利用されてきた。
 外資系銀行や外国人投資家はそれに不満を感じていたものの、基本的に安定した状況が続いた。
 企業は内部留保もしくは銀行融資で資金を調達し、株式はどの月でみても新規調達の5%弱にしかならないことが普通だった。

 しかし資産価格上昇が奏でる誘惑の言葉にはやはり抗しがたいものがあったことが分かる。
 政治家たちが過去5年間にわたって事態を傍観している間に、
★.不動産市場がバブルの領域にまで達してなお今も完全には破裂しておらず、
 結果的に資産効果をもたらしている。

 さらにその後に起きた株価高騰はある意味でより始末が悪い。
 住宅価格をこの水準だと決め付けるのは難しいが、
★.株価というはっきりしたシンボルの急落はだれでも把握できる。

 中国株はこの1カ月足らずで3割強も下がった。
 この株安を食い止めるために政府が打ち出せる対策は、例えば利下げから国有企業に自社株買いを義務付けることまで、まだ数多く残っている。

 ただし期限を設けずに市場で直接自社株を買うと発表する以外の対策はすべて、投資家のリターンを減らしてしまう可能性が大きい。

 その上、当局がトレーディングやレバレッジの規制強化を駆使して株式市場の急騰にブレーキをかけるという真っ当な行動を否定した時点で、現実の被害が出てしまった。

 この面での愚かさや無能さは中国の当局者も多くの西側当局者もまったく同レベルだが、
★.中国では株高の背後に当局が存在するという虚構を長らくまん延させてしまったせいで、
 政策担当者たちは株安に振り回されざるを得ない状況に陥ってしまった。

■<背景となるニュース>

◎中国の主要証券規制当局は、27日に上海株が8%強下落したことを受け、国有機関による買い支えを続けると表明した。
 上海総合指数の同日の下落率は2007年以降で最大を記録した。

◎中国証券監督管理委員会(CSRC)は、公表したメディアからの質問への回答の中で、引き続き国民に安心感を与え、システミックリスクを避ける意向を示した。
 中国証券金融が株式市場安定化で一定の役割を果たしていくことに変わりはないとも付け加えた。

また一部個人による大規模な株式売却の実態を調べ、「悪質な空売り」には厳罰を加えると強調した。

◎6月に株価が7年余りぶりの高値から下げ初めて以来、中国当局は利下げや地方政府が運営する年金基金に初めて株式購入を認めるといった措置など、多くの下支え策を導入している。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
』

『
レコードチャイナ 配信日時:2015年7月29日(水) 18時31分
http://www.recordchina.co.jp/a115192.html

中国株式市場が8年ぶりの大暴落、証券会社の報告書が“主犯”
=「米国に逆らうとどうなるかってこと」
「中国はほとんどがうそ」―韓国ネット

 2015年7月28日、韓国・イーデイリーは、中国株式市場が8年ぶりの大暴落を記録した中、外資系証券会社の報告書に注目が集まっていると伝えた。

  複数の中国メディアは、バンクオブアメリカ・メリルリンチが出した信用リスク関連の報告書が、中国株式市場の投資心理を急激に萎縮させた“主犯”と指摘した。
 メリルリンチは27日の中国A株(上海・深センの株式市場に上場している中国企業を対象とした市場)の信用融資規模が7兆5000億元(約149兆円)に達すると推定する分析を出した。

 中国A株は現在七つの経路でレバレッジ(他人の資本を使うことで自己資本に対する利益率を高めること)資金が流入しており、元金を計算すると3兆7000億元(約73兆6000億円)に達する。
 平均レバレッジ比率が2倍と仮定すると、A株の信用融資金額が少なくとも7兆5000億元に達するという意味だ。
 これは、A株の時価総額の13%、流通時価総額の34%に相当する膨大な規模となる。
 既存の市場で知られている信用取引の規模は2兆元(約40兆円)前後だった。

この報道に、韓国のネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられている。

「米国の企業が出す数字なんて、そもそもいい加減じゃないのか」
「メリルリンチ?
 おまえらも大きなレバレッジをかけた取引をしているだろうに」
「莫大な借金と言えば、米国市場も同じ」

「米国に逆らうとどうなるかを示す恐ろしい事件だ」
「米国は怖いね。
 鼻息をかけるだけで中国株式市場が吹っ飛ぶ」
「米中の戦いは米の勝ちだな」

「中国を信じてはいけない。
 十中八九はうそだ。
 株式市場もでたらめだ」
「中国関連は株だけじゃなくて、社債や国債も売らないと…」

「韓国の場合、不動産投資が危険水域だ」
「韓国もアジア通貨危機の時に外国格付け会社・ムーディーズの評価書1枚で株式市場が吹っ飛んだ。
 中国も現在の状況は良くないが、為替や株が大規模に暴落している状況ではない。
 まだ回復可能だ」
』

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JB Press 2015.7.30(木) リンダ・ユー
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/44418

中国の異常な株式市場
ジェットコースターのような乱高下はまだまだ続く

 中国の株式市場が再び急落した。
 今度は8.5%。
 この市場での1日の下落率としては過去2番目の大きさで、世界金融危機以降に限れば最大だ。
 ジェットコースターのような相場は、まだ収束にはほど遠い。
 実を言えば、
 中国の株式市場は遊園地の乗り物よりもカジノに似ている。
 ほかの主要な株式市場では、情報を比較的多く持っている機関投資家が最大の投資主体だが、中国の株式市場では売買の85%が個人投資家によるものだからだ。
 その結果、意外なことではないが、この市場では株価形成においてうわさや感情が過大な役割を果たしており、値動きが極端に荒い。

■カジノのたとえが適切な理由

 そしてこの値動きの荒さ、つまりボラティリティー(変動性)の大きさが、カジノというたとえが使われるもう1つの理由になる。
 中国の株式市場は、
 景気失速の引き金を引くことなく2ケタの変動を記録し得る市場なのだ
 ――少なくとも今までは。

 例えば、2001年から2005年にかけてこの市場の株価が半分になったことがあったが、同時期の中国の国内総生産(GDP)成長率はその影響を受けなかった(実際、10%近い成長を遂げていた)。
 その後に株価が回復した時もそうだった(ただ、株価は2008年の金融危機以降、再び劇的に下落した)。
 それ以降の中国の株式市場は、ほかの市場よりも出遅れていたが、昨年は150%超上昇し、世界で最も高いパフォーマンスを上げた。

 このジェットコースターのようなパターンはまだ続いている。
 市場が再開された27日(月)に8.5%下落する前には、2日間の上昇率が2008年以降で最大になる場面もあった。
 そしてその前には、6月半ばから7月初めにかけて相場が崩れ、市場の価値が3分の1近く失われていた。

 このボラティリティーは、中国の金融自由化が間違いなくスムーズに進むようにすることがいかに難しいかを浮き彫りにしている。
 政府による大規模な市場介入で一部の株主による株式売却が禁止され、市場の売買の大半が凍結された後、確かに株価は反発した。
 しかし、介入で急落の再来を防止できる公算は小さい。
 なぜか。
 それは、中国の株式市場が完全に流動的だとは言えず、世界市場に統合されているわけでもないからだ。

 また、この市場は中国の貯蓄主体――個人投資家――の資金に支配されている。

 実際、中国の株式市場にある株のほとんどが売買可能になったのは2009年になってからにすぎない。
 2005年に改革が始まるまでは株式の3分の2が国有企業(SOE)や法人(国家に支配されているのが普通だった)で保有されている「非流通株」で、売買できない状態にあった。
 中国の上場企業では民間企業はまだ少数派だが、今日では中国市場における非流通株の発行済み株式数に対する割合は30%より小さくなっている。

■まだ比較的閉じられている市場

 確かに、非流通株の割合が低下したことを受け、中国の株式市場にはこのほんの数年で大量の流動性が流れ込んでいる。
 だが、中国は証券投資目的の資本流入に対して資本勘定の規制もかけており、株式市場は比較的閉じられている。
 上海と香港の市場をリンクする上海・香港相互株式投資制度(ストックコネクト)が先日立ち上げられるまで、外国人投資家は中国本土の取引所でA株を直接購入することができなかった。
 直接購入は割り当ての対象であり、いわゆる適格外国機関投資家(QFII)の免許を限られた数の投資家に交付するという形で実施されている。
 そのうえ、人脈やその他の手段を利用できるかなりの富裕層は別にして、中間層になったばかりの何千万人という中国の普通の個人は世界の市場に容易にアクセスできない。

 また、預金のリターンは低く(以前はマイナスだった)、国家が支配する金融システムでは金融商品の多様化も進まない。
 その結果、普通の個人が利用できる投資対象は住宅と国内株式が主体となる。
 しかしその後、住宅市場が失速した。
 不動産バブルへの恐怖心が政府による融資の取り締まりに拍車をかけ、中間層の個人が蓄えを運用できるところは株式市場だけになってしまった。
 その後に訪れた株式ブームは1998年から2001年にかけての、つまり住宅市場が自由化されて株式市場が下落した時のパターンの鏡像なのだ。

 そこで大きな問題として浮上するのが、昨今のボラティリティーの高さはほかの資産の市場や実体経済にも影響を及ぼすのかということだ。
 上海総合指数は6月以降2ケタの下落を記録しているが、経済危機の引き金を引くには至っていない。
 これは恐らく、株式市場に参加している
 中国人の世帯数が全世帯の10%にも満たず、
 家計資産に占める株式の割合も15%に満たない
からだろう。

 しかし、株式投資で含み損を抱えた中国人の世帯が全体のごく一部であっても、
 絶対数にすればその数は数千万人に上る。
 このため政府は懸念を抱き、対策を講じるに至った。
 具体的には、担保の条件を緩和し、信用取引のマージンコール(追い証)に不動産で応じられるようにした。

■中程度の下落が簡単に相場の総崩れに転化

 そもそも、市場のメルトダウンの引き金を引いたのは、世界市場の下落を背景とした投資マインドの減退に加え、
 当局による信用取引の取り締まりだったと考えられている。

 これも、小口の参加者が支配する市場の特徴である。
 そのような市場では、同じ方向に「群れをなして」進む投資家の行動が相場の急騰や急落を招く。
 個人投資家は、ほかの参加者の方が自分よりも良い情報をつかんでいると思い込んでいるからだ。
 その結果、目の前で展開されているように、今日では中程度の下落が簡単に相場の総崩れに転化し得るようになっている。
 そして、出口をふさぐ政府介入は不適切だ。
 逆に言えば、中国の株式市場が外に開かれ、その制度的な土台が予測可能になるまでは、ボラティリティーがこの市場の唯一の指針であり続けるだろう。
』

『
東洋経済オンライン 2015/7/30 06:05 増田 悦佐
http://toyokeizai.net/articles/-/78669

中国株の大暴落は、これから本格的に始まる

 中国の株式市場は、7月第2週末(9~10日)に金融市場を監視する当局が「カラ売りを仕掛けた人間は逮捕する」という脅しをかけた効果もあって、7月10日には久しぶりに回復に転じた。
 だが、この回復はおそらく、かなり長期にわたる弱気相場の中の小康状態に過ぎなかったことが、今後数週間のうちに明らかになるだろう。

■中国株式市場暴落の真相とは? 

 中国で6月12日まで急騰を続けてきた株価が突然連日の暴落に転じた理由は、決して悪質な投機屋グループがカラ売りを仕掛けているからではない。
★.中国の実体経済が、2000年代初めから延々と続けてきた過剰投資によって、
 本来減速すべきGDP成長率を高水準に保つという政策の矛盾がついに噴出した
 からこそ、すさまじい暴落を招いたのだ。

 その辺の事情は、次の2枚組のグラフにはっきりと表れている。

 上段は2010年11月~2015年6月の上海総合株価指数と中国経済先行指標を対比したグラフだ。
 ご覧のとおり、経済全体の先行指標は下がり続けているのに、上海総合株価指数のほうは、去年の初夏に底入れして以来急騰を続けてきた。
 このグラフを見るだけでも、中国株が暴落した最大の要因は、経済基礎条件によって正当化できないほど上がりすぎていたことだとわかる。



 さて、世の中にはおめでたい人がいるものだ。
 つい最近発表された2015年第2四半期のGDP成長率が第1四半期と変わらずの+7.0%だったのを根拠に、
 「中国経済はまだかなり高い成長率を確保しているのだから、
 株価は暴落しても経済全体の健全性にはほとんど影響はない」
などとコメントしている経済評論家もいる。

■中国の成長率は「お化粧」されている

 だが、そもそも
★.中国政府の公表する経済統計は、入念にマッサージされ、メーキャップを施して素顔とは別人のように美化された代物
なのだ。
 その政府公表数値でさえ、
★.「何がなんでも守り抜く」と公言した7%成長をギリギリ確保しただけ
ということは、
 正直なデータを見ればマイナス成長になっている可能性が高い。

 前出のグラフ下段には2012年10月~2015年6月の中国製造業生産高の前年同月比変化率と、中国のコンテナ貨物輸送量が対比してある。
 製造業生産高は、2013年末まではほぼ一貫して2ケタ成長だったものが、今年の3月に6%割れで底を打ってから、直近では6.8%成長にまで挽回したことになっている。
 だが、これもまたかなり厚化粧をした数字だろう。

 比較的ごまかす余地の少ないコンテナ輸送量指数のほうは、
 2013年の1100台から、直近では800台をかろうじて維持するまでに下がっているが、特に3月以降になって下落率が加速している。

 中国の実体経済の成長率鈍化は、ひょっとするとすでにマイナス成長まで深刻化しているかもしれないという事実が世界経済におよぼす影響は、甚大だ。
 次の2枚組グラフをご覧いただきたい。



 上段は、中国の製造業生産高の前年同月比変化率と、国際商品市場における原油価格の前年同期比変化率を対比したグラフだ。
 一目瞭然と言うべき明瞭さで、2000年代半ば以降の原油価格は、中国の製造業成長率が高ければ上がり、鈍化すれば下がるという相関性があったことがわかる。

■中国製造業の成長率によって原油需要は左右されてきた

 いまだに広く認知されていないが、1990~2000年代にかけて、世界中の先進諸国でかなり顕著な経済の省エネ化が進んできた。
 その結果、過去10年ほどの期間を見れば経済大国でエネルギー消費量が増えていたのは中国だけであって、その他諸国では横ばいから減少にとどまっていた。
 だから、
★.中国製造業の成長率が高ければ、世界市場での原油の需要が拡大し価格も上がるが、
 中国製造業の成長率が低いと世界市場での原油需要は縮小して価格も下がる
というパターンが確立されていた
のだ。

 原油価格の動向を点検すると、このグラフで対象とした2005年後半から2015年前半までの全期間にわたって中国製造業生産高の成長率に寄り添うように上下している。
 つまり、現代世界における原油価格は、中国製造業の成長率が11~12%台を維持できれば値上がりし、10%台まで下がれば値下がりするのだ。

★.2014年初夏からの世界的な原油価格の暴落は、同年年央には中国製造業の生産高成長率が8%を割りこむほど下がったために起きたのだと断定できる。
 米国のシェールオイル開発動向やOPEC諸国、ロシアなどの政治的な思惑による生産量の拡大や縮小とはまったく無縁で動いてきたのだ。

■不自然な高止まり状態も

 こうした基本的な事実関係を踏まえ、さらに公表数値は実態よりかなり上げ底されているということも頭の片隅に入れた上で、中国製造業の成長経路を振り返ってみよう。
★.2005年から2008年半ばまではほぼ一貫して10%台後半の急成長が続いていた。
★.2008年後半から2009年前半の1ケタ成長への低下は、明らかに国際金融危機に引きずられたための一過性の減速だった。

 ところが、2009年末に始まった中国製造業生産高の低下はまったく違う。
 一過性の急落からV字型の回復へというパターンではなく、中国経済全体としての成長率が低下したために、
★.2010年から2011年にかけて12~14%台に低下し、
 2012から2013年にかけては8~10%台へ、
 そして2015年にはついに6%を割りこむほど下がってきた
のだ。

 下段に掲載した国際市場での銅価格の動きを、同じく中国製造業の生産高成長率と比較したグラフに目を移すと、原油の値動きとは明らかに異質だということがわかる。
 2008年末に国際金融危機の余波でトン当たり3000ドル台を割りこむほど急落し、その後2009年を通じてトン当たり8000ドル目前まで急回復したあたりまでは、原油価格とほぼ同じパターンだった。

 だが、2010年以降は原油価格の上昇率が1ケタからマイナスへと低下し続けたのに対して、銅価格は2011年年初にトン当たり1万ドル台という最高値を記録している。
 この時期にはもう中国製造業の成長率鈍化は明白になっていたので、この銅価格上昇は実需というより、投機的な買い占めや銅地金を担保にカネを借りる、いわゆる「銅ファイナンス」を反映した上昇だった可能性が高い。
 そして、直近の数値でも銅価格は5500ドル台を維持していて、2008年末に3000ドル割れした頃よりはるかに高い位置にある。

 しかし、中国経済全体も、中国の製造業も、成長率は2008年以前より大幅に鈍化している。
 現在の銅価格はまだまだ割高であり、この先暴落する危険が大きい。
 鉄鉱石、粗鋼、鋼鉄を生産するためのコークスに使う原料炭といった商品も、銅と同じように不自然な高止まり状態にある。

 中国のエネルギー資源や金属資源の爆買いに依存していた国際市況商品は、これから中国製造業の生産高が低成長からマイナス成長へと下落するにつれて、本格的な暴落過程に入る。
 そのとき、「世界の工場」であることによって高値で維持されてきた中国株は、さらに大きな下げを演ずるのは、間違いのないところだ。

■諸国経済への打撃

 また、オーストラリア、ブラジル、インドネシア、カナダといった資源国も、これまでは中国からの旺盛な需要が持続することを前提にして、資源採掘事業の規模拡大を進めてきた。
 だが、これら諸国の資源業界には、今や原価を下回る価格で自社の生産物を売ってでも、すでに投下してしまった設備投資額を少しでも早く回収しようと安売りせざるを得ない状態に追いこまれた企業が多い。

 特に鉄鉱石や原料炭を産地から積出港までピストン輸送するだけの貨物列車の運転士の年収が、日本円で言えば1500~2000万円に達していたというような
 資源バブルを謳歌したオーストラリア経済は、眼も当てられない惨状を呈するだろう。

 本来、世界中の先進国でもっともエネルギー資源、金属資源、食料の対外依存度が大きい日本にとっては、資源安は原材料コストを大幅に削減するチャンスだ。
 そして資源安のメリットを最大限に享受するためには、円高への転換を志向すべきだ。
 だが、現政権は相変わらず国民の生活水準を下げるだけの円安・インフレ路線に固執している。
 残念としか言いようがない。
』



【中国の盛流と陰り】



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2015年7月27日月曜日

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『
純国産兵器 10式戦車

●世界最新最強!!10式戦車 日本技術力の結晶
2015/03/24 に公開
』

『

●分かりやすい 陸上自衛隊10式戦車 世界最高峰の理由(秋山優花里)
2014/08/22 に公開
』


『

●【自衛隊】陸自の最新鋭10式戦車は、防御力が弱く欠点が多い戦車だ!
2015/04/21 に公開
』

『

●中国96式戦車、日本の10式戦車には全く歯が立たず 軍事雑誌が分析
2014/10/17 に公開
国外に住んでいる中国人、華僑が主宰の軍事誌「中国96式戦車、日本の10式には全く­歯が立たず」と分析した。
中国国内ではブーイングの嵐だ。 
カナダで出版される中国語軍事情報誌の漢和防務評論は10月3日号で、「日本の10式­(ひとまるしき)戦車は中国の96A式戦車に完勝」とする記事を掲載した。
今頃、きず­いたのと冷ややかな反応も。
』

『

●TOP 10 World TANKs 2015 (VIDEOs)
2015/02/13 に公開


●現代のトップ10戦車(現代十大戰車)Top 10 modern tanks
』

『

●「10式戦車の秘密に迫る!?」陸上自衛官&プロモデラーによるトークショー
2014/05/29 に公開
静岡ホビーショーでは陸上自衛隊の最新鋭戦車「10式」の展示に合わせ、実際に10式­戦車の運用を担う陸上自衛官の方と、ミリタリーモデルをはじめとする情景作品の製作で­知られるプロモデラー・金子辰也氏をゲストに招いてのトークショーを実施。10式戦車­の前で実車の解説から模型製作の参考になるお話まで、楽しく、貴重なお話を伺えました­。多くのお客様で大盛況だったトークショーの録画映像を特別公開します。
』

『フィナンシャル・タイムズ』を買った日本経済新聞(1):なぜ売りに出されたのか?

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●写真は同紙が日本経済新聞社に買収されたことを報じる日経新聞。都内で撮影(2015年 ロイター/Yuya Shino)

『
サーチナニュース 7月27日(月)13時49分配信
http://news.searchina.net/id/1582853?page=1

中国人富豪は先見の明がない!
・・・日経のFT買収「影響力は計り知れない」=香港メディア

 香港メディア・鳳凰網は25日、日本経済新聞社が英経済紙「フィナンシャル・タイムズ(FT)」の買収を発表したことについて、鳳凰衛視(フェニックステレビ)の阮次山解説委員が「今回の買収によって日本の影響力が高まる」とするとともに、「中国人の富豪には先見の明がない」と評したことを伝えた。

 記事は、日経によるFT買収は不動産物件の買収のような単純な話ではなく、FTが持つ国際政治、外国、世界の金融に対する影響力の大きさに目を付けたものであると分析。
 また、FTが中国語版を所有していることも大きなポイントとして挙げた。
 そして
 「その影響力は、現状で日本人が持つレベルとは比べ物にならず、
 もはや売却額「13億ドル(約1606億円)」という市場価値だけでは計り知ることができない」
と解説した。

 また、世界における自らの影響力をさらに高めるためにFTという海外メディアの買収を決断した日本に対して、中国国内の富豪は海外の不動産ばかりを買い漁っていると指摘。
 日本以外にも多くの国外メディアがFTの買収を希望するなかで中国からの名乗りが出なかったことについて「なぜなら、国際的なメディアにおいてどのように中国の影響力を強めるか、ということに(中国の富豪は)考えが至らないから」と評した。

 さらに、
 「われわれ中国はお金がないのではなく、『人』がない。
 人間はいるが、大きな視点で見る目がないのだ」とも断じた。
 そして、「今回の買収について、大きな感慨を持った。
 日本は今後世界における影響力がさらに1段階アップすることになるだろう」
と論じた。
』

『
ロイター  2015年 07月 27日 09:30 JST
http://jp.reuters.com/article/2015/07/27/column-ft-nikkei-suntory-idJPKCN0PY15K20150727
Rob Cox

コラム:FT買収する日経とサントリーの共通点

[ニューヨーク 24日 ロイターBREAKINGVIEWS] -
 英経済紙フィナンシャル・タイムズ(FT)のライオネル・バーバー編集長は、一流紙である同紙がケンタッキーバーボン(訂正)と比較されるのは面白くないかもしれない。

 だが、日本経済新聞社が「13億ドル(約1600億円)」で同紙を買収する今回の巨額案件は、サントリーホールディングスが米ビーム社を16億ドルで買収したもう一つの日本企業による案件と、基本的には何ら変わらない。

★.日本以外の国から見れば、こうした巨額買収は理解するのが難しい。
 採算が取れるようには思えないというのがその主な理由だ。
 土壇場で日経が独アクセル・シュプリンガーや米ブルームバーグを追い抜くことができた理由もそこにある。

 映画スタジオからゴルフコースやロックフェラーセンターに至るまで、1980年代以降に繰り返されてきた日本企業による破滅的な海外買収も、そうした懐疑的な見方を強める結果に終わった。

 しかし、日本での見方は全く異なるものだ。
 国際的に広く通用する製品もなく、縮小する一方の国内市場において、FTやビーム社などの買収はやや遠い将来を保証することを意味する。
 それ故か、日本企業による海外企業の買収案件は今年、すでに約500億ドルに上る。

 日本の長期的計画と、欧米の資本市場を支配する短期的な考え方との間には違いがあるということだけでは、すべてを説明できない。
 成長後の英メディアに営業利益の35倍を支払い、その帳尻を合わせるというのは困難だ。

 FTの親会社である英ピアソンが今回のFT売却で手放さなかった週刊誌エコノミスト(恐らくブルームバーグのために取っておいたのだろう)によれば、日本の人口は向こう40年で3割以上減少し、約8700万人になると見込まれている。
 さらに悪いことに、出生率や移民人口に変化がなければ、100年間で日本に住む住民の数はわずか4300万人になる可能性すらある。
』

『
2015.7.25(土) Financial Times
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/44389

58年の時を経てFTブランドを手放すピアソン
日経新聞に1600億円で売却、干渉しなかったオーナー企業の決断
(2015年7月24日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

 英フィナンシャル・タイムズ(FT)は1888年の創刊以来、無数の買収案件を取り上げ、自身の業界の再編の波や資産交換、貪欲な大物について詳しく報道してきた。

 だが、頻繁に飛び交う憶測にもかかわらず、FTは1957年以来、所有者が変わらなかった。

 さまざまな地方紙やマーチャントバンクのラザードから利息を得てきた英国の建設会社S・ピアソン・インダストリーズが「健全で保守的な投資」としてFTの経営権を取得した年のことだ。

 当時、「産業、商業、公共問題」という旗印を掲げたサーモン色のロンドンの新聞だったFTは、このニュースにわずか2パラグラフしか割かず、FTの「経営と方針は現在と全く同じように続く」と断じた。

 23日にピアソンが日本経済新聞社に8億4400万ポンドでFTを売却すると発表する頃までには、初期に確立された編集の独立性の方針の厳密な順守を除くと、ピアソンもFTも58年前とはほとんど判別がつかないほど姿を変えていた。

■58年で大きく変貌

 FTがラザードの思惑に影響されていると見られた場合、ラザードへの投資が批判を招くことを理解していた新オーナーのピアソンは1957年、FTの編集長を任命することを除き、編集部門の決定に関与しないことを誓った。
 FTの社説は今でも、「Without fear and without favour(恐れず、おもねず)」という1888年当時の題字の宣言の下に掲載されている。

 ピアソンはかなり前に、ラザードの持ち株のほか、ろう細工からぶどう園、テレビ制作会社まで多種多様な資産を売却し、グローバルな教育市場に経営を集中させてきた。
 同社は今、この分野で「世界の有力学習企業」を称している。

 ピアソンは、FTはこの「学習」の範疇に入ると述べ、傘下の事業ポートフォリオにおけるFTの地位を正当化してきた。
 ピアソンは専門教育コースでFTのコンテンツを利用し、有力者との面会を可能にするFTの力を謳歌してきた。

 だが、近年はFTが投資の優先事項であることはめったになく、投資家はしばしば、ニュースアナリストのケン・ドクター氏が23日に「しっくり収まらない存在」と呼んだものに疑問を投げかけてきた。

 10年以上前にFTが赤字を出していた頃は、そうした疑問がもっと盛んに聞かれたが、FTのデジタル収入と利益率が伸びるにつれて、あまり聞かれなくなっていった。

 つい今週まで、バーンスタインのアナリスト、クラウディオ・アスペシ氏は「FTは好調で、今後の見通しは、むしろ好転している」とし、今は売るべき時期ではないと話していた。

 だが、ニューズ・コーポレーションのルパート・マードック氏やアマゾン・ドット・コムのジェフ・ベゾス氏といった目立つオーナーがウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)やワシントン・ポストといった新聞を買収するたびに、アナリストらは部分総和モデルを引っ張り出してきた。

 彼らは、FTは別のオーナーにとって、より価値の高いトロフィーかもしれないと主張した。

■株主価値を生み出す責務とFTの編集の自由に対する責任

 マードック氏は1980年代後半にピアソン株を買い進めたが、すぐに売却した。
 金融データ企業のブルームバーグやトムソン・ロイターズなど、比較的最近の買い手候補がピアソンの代理人に打診すると、ピアソンの取締役らは、株主のために価値を生み出す責務と、FTの編集の自由に対して歴代の前任者が立てた誓いを守る願望とを何とか両立させようとした。

 その結果、FTの未来は、2013年1月にピアソン最高責任者(CEO)に就任したジョン・ファロン氏にとって、最もデリケートな問題の1つとなった。
 ファロン氏は全面的なリストラを指揮する一方、昔からの教科書市場におけるデジタルの激動や厳しい米国教育予算、ピアソンの評価ビジネスを巡る物議の高まりと戦ってきた。

 ファロン氏の前に16年間にわたってピアソンCEOを務めた元ジャーナリストのマージョリー・スカルディーノ氏はかつて、「自分の目の黒いうちは」FTの売却は許さないと語ったことがある。

 だが、ファロン氏はより慎重な言葉遣いの決まり文句を採用し、FTブランドのことをピアソンにとって「高く評価されている、非常に貴重な一部」と表現しつつ、継続保有することにはコミットしなかった。

 2012年の暮れ、最高財務責任者(CFO)のロビン・フリーストーン氏は、ある投資家向け会議でこう語った。
 「我々はあの所有権を見て、『我々は相手にとって最高のオーナーかと自問し、今のところ、答えはイエスだ』
と言う。
 この状況は変わるかもしれない」

 ピアソンは過去10年間で、欧州の新聞の持ち株、FTSE指数ビジネスや金融データプロバイダーのIDCの持ち株など、かつてFT周辺に置かれていた他の資産を徐々に売却することで、やがて起きることになるFT売却をシンプルにした。

 しかし、ピアソンは、FTが1957年に所有していたザ・バンカーやインベスターズ・クロニクルといった専門ビジネス誌と、FTが1928年に取得した英エコノミスト誌の50%の株式(非支配持ち分)は保有し続けた。
 エコノミストの持ち株については、日経の買収の対象から外された。

 ピアソンが会社の形を変えたように、FTも次第にデジタル化が進むグローバルなニュース市場で変貌を遂げた。
 ピアソンが取得した時に1日の発行部数が10万部足らずの英国紙だったFTは、72万人以上の有料購読者(そのうち3分の2以上がデジタル版購読者)を抱える世界的な商品になった。

■ニュースの世界のクロスオーバーのチャンピオン

 2005年から編集長を務めるライオネル・バーバーと、2006年からCEOを務めるジョン・リディングの指揮下で、「ピンクペーパー」と呼ばれるFTはデジタルファーストのビジネスモデルを築いた。
 FTは原則としてコンテンツに課金し、他社に先駆けて「メーター方式」のオンラインアクセスモデルを開発し、より最近では、デジタル広告が視聴される時間を測る「時間当たりコスト(CPH)」広告測定法を導入した。

 このような対策が昨年10%伸びた購読者総数と高まる収益性と相まって、FTは貴重な読者を抱えるグローバルブランド、かつ紙媒体が支配的な競合他社からは突出したデジタル分野の成長ビジネスになったということを日経に納得させる一助になった。

 「フィナンシャル・タイムズは報道業界でクロスオーバーのチャンピオンとして存在している」
とドクター氏は言う。

 紙媒体の同業者と、資金の潤沢なデジタルの新興ライバルとの競争が激化する中、この理論が今後試されることになる。併せて、新たなオーナーが編集の独立性を守るかどうかという問題も試されることになるだろう。

By Andrew Edgecliffe-Johnson in New York
© The Financial Times Limited 2015. All Rights Reserved. Please do not cut and
』

『
ロイター  2015年 07月 27日 07:18 JST
http://jp.reuters.com/article/2015/07/26/pearson-m-a-economist-idJPKCN0Q00UU20150726

英ピアソン、経済誌エコノミストの50%株売却に向け交渉

[ロンドン/ミラノ 25日 ロイター] -
 英教育・出版事業大手のピアソン(PSON.L)は25日、保有する英経済誌エコノミストの50%株式の売却に向けて、同誌の既存株主と協議に入っていることを明らかにした。
 既存株主の一角であるイタリアのアニェッリ一族は、出資比率の引き上げを希望していることを確認した。

 ピアソンは教育事業に注力する意向を示しており、英フィナンシャル・タイムズ(FT)を日本経済新聞社に売却すると発表したばかり。

 ピアソンは「エコノミスト株50%の売却について、エコノミストグループの取締役会や信託管理人と協議していることを確認」した。
 ただ「このプロセスが実際の売却に至るか、確実ではない」としている。

 具体的な交渉相手は特定していない。
 アニェッリ一族の投資会社で、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCHA.MI)の主要株主でもある伊持ち株会社エクソール(EXOR.MI)はウェブサイトで、現在4.72%の出資比率の引き上げに向け交渉していると明らかにした。
』

『
2015.7.28(火) Financial Times
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/44401

英エコノミスト、利益と名声のプレミアム
ピアソンが50%の持ち株売却へ、評価額は約4億ポンドか
(2015年7月27日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)


●JBpressの翻訳でもおなじみの英エコノミスト誌

 世界で最も影響力のある雑誌の1つを出版している英エコノミストグループほど特異な構造のメディア企業はほとんどない。
 1928年にロスチャイルド家、キャドバリー家、シュローダー家、そして当時のファイナンシャル・ニューズの出版社の連合によって財政難から救済されて以来、その構造は一握りのメディア企業しか匹敵できない財務と編集の独立性を同社に与えてきた。

 エコノミストはこれから、過去80年以上なかった大規模な所有権の変更に直面する。

 ファナンシャル・ニューズの後継企業であるフィナンシャル・タイムズ(FT)を1957年に買収したピアソンがエコノミストの50%の持ち株の売却交渉を進めているからだ。

 株式の買い手にはロスチャイルド家が含まれると見られているが、イタリアのアニェリ家も含まれる見込みだ。
 アニェリ家は自動車大手フィアット・クライスラーの支配株主で、それ以外の点では非常に英国的なエコノミストの所有の伝統への新規参入者だ。

 株式売却交渉は、ピアソンがFTグループを8億4400万ポンドで日本経済新聞社に売却することに同意した件に続く動きだ。
 だが、このプロセスがどんな結果になったとしても、どこか1社の投資家がエコノミストグループの支配権を獲得することはほぼあり得ないだろう。

■1社の支配を許さない構造、恩恵は高まる名声と配当金

 3人の消息筋によると、ピアソン自体が過去15年間でエコノミストの完全な支配権を得ようとしたという。
 もし成功していたら、エコノミストとFTを一緒にすることができ、両社合計で230万人を超える有料購読者が、より強力なグローバルメディア企業を築いていただろう。

 しかし、ピアソンの試みは拒否された。
 FTSE100の構成銘柄であるピアソンに近いある人物によると、その結果、ピアソンはエコノミストの持ち株でほとんど何もすることができなかったという。

 株式所有の恩恵は、戦略ではなく、高まる名声と配当金という形で入ってきた。
 エコノミストがオンライン上で掲載している社史は、ピアソンに触れることさえしていない。

 ピアソンはグループの支配権を得ようとしたかどうかについてコメントをすることを拒み、エコノミストグループの「同僚と仲間の取締役たちとは強固な仕事上の関係を享受してきた」と述べた。

 エコノミストグループの議決権株式の売却はすべて、エコノミスト誌の編集の独立性を守る責任を負う4人の信託管理人の承認を得なければならない。

 グループの会長とエコノミスト誌編集長の任命も承認する信託管理人は、どこか1社が支配権を握るのを許すことを嫌がる。

 そのような規則を変更するためには株主の75%の支持が必要になるが、ロスチャイルド家、キャドバリー家、シュローダー家がエコノミスト誌へのコミットメントを失っていないため、まとまった株式が売りに出されることはなかった。

 この構造はエコノミストグループの経営陣に「ものすごい量の自由と独立性」を与えたと、エコノミスト元編集長のビル・エモット氏は言う。

 年次総会を除けば、外部の株主はめったに姿を見せない。
 それでも、ピアソンが持ち株を売却する可能性は「永遠に警戒し続ける」ことを意味したとエモット氏は付け加える。

 エコノミストグループの取締役会でレディー・リン・フォレスター・ド・ロスチャイルドが代表しているロスチャイルド家は近年、若干持ち株を増やして21%前後としている。

■存在感高めるイタリアのアニェリ家

 アニェリ家は、一族の投資会社エクソールの最高経営責任者(CEO)、ジョン・エルカン氏が2009年にエコノミストグループの取締役に任命されて以来、4.7%の株式を取得した。
 次第に高まるアニェリ家の存在感は、エコノミストが次第にグローバル化し、最大の読者層が米国になっている状況を反映している。

 エルカン氏はまた、別の名門出版社に対するアニェリ家の間接的な持ち分も増やしている。
 イタリアのコリエーレ・デラ・セラを所有しているRCSメディアグループだ。
 エコノミストグループと同様、RCSの株式保有構造も細分化されている。

 長い年月の間には、エコノミストグループはいくつかの戦略、編集上の問題にぶつかった。
 1つの失敗は、海運専門誌ジャーナル・オブ・コマースを1995年に買収した件で、6年後に売却している。

 だが、エコノミスト誌自体は商業的に概ね繁栄してきた。
 1928年に所有者が変わる前から、編集長が解任されたことはない。

 営業利益は過去10年間で2倍以上に増えて6000万ポンドに達した。
 エコノミストが米国市場に攻め込んだことと、デジタル購読の販売に比較的成功したことを反映した成果だ。

■営業利益の倍数で見るとFTより「安い」理由

 アーンスト・アンド・ヤングの会計士たちは毎年、従業員による株式購入や株主間の交換を容易にするために、エコノミストグループの株式を評価している。
 同社の計算は、グループの株式の価値が2003年以降3倍に膨らみ、7億3000万ポンドに達したことを示している。

 株式売却交渉に通じた人々によると、ピアソンの50%の持ち株は約4億ポンドと評価される可能性が高いという。
 これほど大規模な株式売却の希少性を反映したプレミアムだ。

 それでも、営業利益の倍数としては、このエコノミストの持ち株の価値は日経がFT買収に払ったもののざっと半分にとどまる。
 経営の支配権がないためだ。

By Henry Mance, Media Correspondent
© The Financial Times Limited 2015. All Rights Reserved. Please do not cut and
paste FT articles and redistribute by email or post to the web
』

『
ロイター 2015年 07月 31日 17:02 JST
http://jp.reuters.com/article/2015/07/31/column-jp-corporate-buyout-idJPKCN0Q50QS20150731

コラム:日本企業、海外買収は「魔法の杖」か
Edward Hadas

[ロンドン 29日 ロイターBREAKINGVIEWS] -
 日本経済新聞社は、なぜ英フィナンシャル・タイムズ(FT)を買収したのか。
 筆者の同僚のロブ・コックス氏が指摘するように、
★.それは日本の人口動態によって最もうまく説明できる
だろう。

 最少限の移民受け入れと少子化のせいで、日本の人口は縮小している。
 故に、成長を望む多くの企業は海外に目を向けざるを得ない。
 日本企業の経営者たちにしてみれば、さもなくば避けられない成長低下よりも、グローバルな機会について語る方が心地良いに違いない。

 だが、数字は厳しい状況を突きつけており、それは日本に限ったことではない。
 すべての先進国市場において、低い出生率と経済的成熟という組み合わせは、多くの企業の従来の戦略を脅かしている。

 顧客の数がほとんど増えず、国全体の資産も伸び悩むなか、売上高が名目GDP(国内総生産)よりもはるかに速いペースで増加することを期待するアナリストや経営者は失望することになるだろう。

 少子化の進む先進国では、実質GDPの年間成長率は2%以下にとどまる見通しだ。
 成長のほとんどは、全く新しいモノとサービスを提供するグーグルやフェイスブックのような企業によってもたらされることになる。

 その他の企業の見通しは、せいぜい月並み程度だ。
 衰退は「純日本企業」にとって自然な定めと言える。
 西欧諸国も日本と同じような出生率だが、移民の数が多い。
 したがって企業は通常、衰退よりも停滞に直面する。

 さえない人口動態の環境下では、海外進出は魅力的な選択だ。
 日経より先に、日本の大企業の多くが他の先進国企業と同様、海外に大々的に進出している。
 そのような投資は、優れた外国企業が活気のない国内企業からシェアを奪うことができればうまくいく。
 日本の自動車メーカーは、米ファストフードや欧州の精密機械メーカーと同じく、そのような戦略で成長してきた。

 しかしながら、進出先の選択はますます難しくなってきている。
 市場のグローバル化が進むにつれ、先進国で競争に勝つことは一段と困難さを増している。

 日経はFTの競合紙をつくろうとは思わなかっただろうし、サントリーもジムビームと競ってバーボン市場に参入しようとは考えなかっただろう。
 両社は比較的高い代償を支払っても、名高い外国企業を買収することに決めた。

 このような買い物はうまくいくかもしれないが、成熟した市場で、
 成熟した企業を満額で買うという戦略は根本的に問題がある。
 十中八九、買収した企業の伸び悩みに直面することになるだろう。

 グローバル企業にとって、かつては貧困国が成長を見いだしやすい場所であった。
 しかし新興国として知られる国々では、発展の極めて初期段階で、かなり洗練された国内企業が育ちつつあるようだ。
 米ゼネラル・モーターズ(GM)は新興国市場への進出拡大を計画しているが、そのパートナーは中国企業だ。

 強化された競争力と根強い経済ナショナリズムを併せ持つ新興国市場への参入は、先進国企業の多くにとっては険しい道だ。
 結局、巨額の利益が望める「エメラルドの都」などめったに存在しない。

 国際的な鉱業企業の幹部なら、成功した投資にはたいてい、大きなコミットメントや、進出先の政府や企業と利益分配する意思などがしばしば必要とされると皮肉めいて語るだろう。

 富裕国の企業が、貧困国の企業を安く買収するのは難しいと考えるのは当然だ。
 富める者は自分たちより貧しい者を助けるべきであり、彼らを利用すべきではないからだ。
 より寛大な世界では、成熟した企業は発展のために利益を犠牲にするのもいとわないだろう。
 しかし実際には、株主や経営者の本音は往々にして、努力は見込みだけの報酬によって正当化されるものではないということだろう。

 要するに、国内ではほとんど成長が見込めないばかりか、前途有望な海外市場でも、利益を得ることは大変困難であるという世界的な傾向から逃れられる先進国企業は比較的少ないということだ。
 とはいえ、人口動態や経済動向からの影響は避けられない。

 株主や経営者の多くは、このような困難な現実を無視するか、もしくは否定するだろう。
 だがそれは結局のところ、無駄を意味する。
 高額な買収や成長を求める野心的な投資が、時間と金の無駄に終わることはよくある。
 日経や他の日本企業にとっての最善策は、より精彩に欠ける運命を受け入れることなのかもしれない。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
』


【中国の盛流と陰り】



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習近平の政治路線(1):統制強化か?、改革推進か?

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●テレビ朝日系(ANN) 7月31日(金)5時53分配信

『
ダイヤモンドオンライン 2015年7月27日 吉田陽介[日中関係研究所研究員]
http://diamond.jp/articles/-/75403

習近平政権の政治路線は統制強化か、改革推進か?

 中国共産党は、結党からすでに94年が経った。
 「人民に奉仕する」という結党の精神は、毛沢東、周恩来ら第一世代が健在のときは生きていたが、下の世代になると薄らいでいき、大衆路線から遊離するようなこともあった。

 2012年に発足した習近平指導部は大衆路線運動や一連の腐敗撲滅運動によって革命第一世代の良き伝統を取り戻そうとしている。
 経済面では改革開放路線をさらに深めるべく、市場経済の役割をより重視した改革を推し進めている。
 政治面では、これまでの「不作為(職務不履行)」の状態を改めるべく、腐敗に染まっている者を排除するなどして党の引き締めを行い、「自浄作用」を働かそうとしている。

 習近平指導部が目指す政治改革の本質がどこにあるのか、分析を試みてみたい。

■欧米の政治制度を批判し、共産党を礼賛した雑誌論文

 中国共産党結党記念日である7月1日、共産党の公式刊行物である『求是』誌上に
 「変化の激しい世の中で英雄の真面目を示す―中国共産党はなぜ指導の中核となり得たのか―」
と題した論考が掲載された。
 内容としては、欧米の政党政治に疑問を投げかけ、それが万能でないとしたうえで、中国共産党の政治モデルは中国の国情に合致しているとの主張だ。

 この論考のポイントを簡単に紹介しよう。
 第一の主張は、中国共産党の執政能力の高さである。
 中国が世界第2位の経済大国になったのは、中国共産党が民族の解放を成し遂げただけでなく、13億人もの人民を適切に指導したからにほかならず、現在の成果は、中国共産党の執政能力が適切だったことを証明しているという。

 第二に、欧米の政党政治は完全なものではなく、
 一定の限界があり、中国の政治制度こそが国情に適った制度だという主張である。
 欧米の政党政治は政権を取るまでは人々の支持を得ようと努力するが、その後は公約を守らず、人々を失望させる特徴があるという。
 また、欧米の政党政治の下では、ある政党は特定の集団の利益を代表しており、選挙のときは政策の恩恵が支持者に偏る傾向を指摘している。

 対して中国共産党はすべての人民の利益を代表することをモットーとしており、同党が指導する政治体制のもとでは、自らの理念を徹底させることができ、欧米の政党政治のように一定の階層の利益のみを代表することはないと結論付けている。

 第三に、どのような「道」をたどるかという問題は政権党にとって大変重要であるという点だ。
 第18回党大会以降、中国共産党は「三つの自信」、つまり
 「理論の自信、制度の自信、道の自信」
を掲げ、中国の特色ある社会主義の優位性を強調している。
 三つの自信の中でも、
 「道」の問題は「国運を左右する重要な問題あり、また政権党にとって第一義の問題」である
という。

 論文では、国民党を例に挙げ、同党が失敗したのは一部の者が西洋の政治制度を機械的に引き写そうとしたために中国を救うことができなかったとし、国民党の失敗は制度と道に問題があったと分析している。
 一方で、中国共産党は「マルクス主義の普遍的原理と中国の実情を結びつけた」ために革命が成功したと結論付けている。

 第四の主張は、
 中国の政治制度は決して「一党独裁」ではなく、
 「中国共産党が指導する多党協力制」
 と「政治協商制度」は中国の国情に適った政治制度であるという点である。

 この制度は、経済社会の重要問題について党と民主党派が話し合うというもので、私たちのイメージする「中国=一党独裁」ではない。
 新中国成立後、中国共産党はその方向でいこうとしていたが、国内外情勢の影響を受けて、次第に毛沢東の権力が強くなり、彼の指示がすべてに優先するといういわば「専制的社会主義」となった。
 だが改革開放以後は集団指導制となり、ひとりの指導者の意向ですべてが決まるということはなくなっている。
 ただ、現在「中国共産党が指導する多党協力制」と「政治協商制度」が理念どおりに機能しているかといえば、まだ不十分なところがあり、さらなる改革が待たれる。

 本論考によると、この制度は中国の「和をもって貴しとなす」の文化を反映させたもので、協議によって事を処理する色彩が強いという。
 さらに、習近平総書記が2013年のロシア訪問の際に述べた「靴が足に合うかどうかは、自分で履いてみないと分からない」という言葉を引用して、中国の国情には欧米の政治制度はマッチせず、中国共産党が指導する多党協力制と政治協商制度が国情に合致した制度だと強調している。
 そして、西側のスタンダードで中国の政治を見ることに警戒感を示している。

 以上、ざっと『求是』掲載論文の内容を紹介したが、この論考が発しているメッセージは、欧米諸国と中国は国情が異なり、歴史的にみても欧米式の政治制度をそのまま引き写してもうまくいかず、反面現在の中国の政治制度は自国の国情に合っており、それを今後さらに発展させていくという主張である。

■中国の制度を自賛する意図は改革断行に伴う警戒感か

  『求是』は共産党の公式的な雑誌であるため、論調は中国の制度の優位性を強調する。
 だが、その主張は完全に間違いとはいえない。
 なぜなら、中国の制度が不健全であれば、すでに崩壊している。
 中国共産党が指導する政治体制は崩壊していないということは、政治的に健全であるとも解釈できる。

 なぜこの文章が発表されたのか。
 筆者はいくつかの理由があると考える。

 第一に、香港の民主化要求の動きの影響だ。
 昨年秋には香港で民主化要求運動が起こり、その収拾に時間がかかった。
 また、6月18日に香港特別行政区立法会で、2017年に導入を目指していた香港行政長官の普通選案が否決された。
 これは民主化を求める勢力がまだ一定の影響力を持っていることを意味しており、中国共産党はこれにかなりの警戒感を抱いていることがこの文章から分かる。

 第二の理由としては、社会の安定の確保のために混乱を起こさないようにするためである。
 習指導部は発足以来、改革を掲げて主に経済面での改革を推し進めているが、政治面はやや慎重なスタンスになっている。
 それは党内の権力闘争の影響も確かにあるが、総じては社会の安定のためである。現在中国各地でよく小さな暴動が起き、社会が不安定になっている。
 現在の習指導部にとって改革は至上命題であるが、それには安定した環境が必要だ。
 これは鄧小平も述べている。

 筆者のみるところ、現在は改革の断行期にあるため、その副産物として様々な問題がでてくると思う。
 そのために安定した社会を実現するため、政治面での改革は慎重なのだろう。

 第三の理由は、「平和転換」論への警戒である。
 中国で発行されている社会主義関係の本をみると、ソ連が崩壊し、世界の社会主義運動が低調になった理由は、社会主義国内の反対勢力がアメリカを中心とする西側諸国の援助を受けて、欧米型の政治制度への転換を前提にした改革を社会主義国に呼びかけたためだという。
 確かにそのような面はあるが、それが全てではなく、経済的要因も多分にある。
 中国社会が改革期にあるため、この手の議論がでてくるのであろう。
 習総書記も中国の制度を絶えず改革する必要性を認めているが、その一方で「西洋化・分裂化」の落とし穴にはまることを警戒している。

■「依法治国」を推進する習指導部の国家ガバナンス

  『求是』論文は、中国の政治制度は歴史的に形成されたもので、中国の国情に合致しており、全人民の利益を代表するものだとして優位性を強調する。
 中国においては、政治理論や政策は基本的に前の世代を継承していくものであり、現在の習近平指導部も前の指導部のものを継承しつつ発展させようとしている。

 では、現時点での習指導部の政治上の路線はどのようなものか。
 習指導部の政治を語る上で、「国家治理(ガバナンス)」という言葉をよく聞く。
 第18期三中全会が開かれてから、よく使われるようになった。
 習近平総書記の講話などからみると、
 この国家ガバナンスは簡単にいえば「管理」することを指す。

 昨年開かれた第18期四中全会で「依法治国(法に基づく国家統治)」を全面的に推し進めることを決め、その決定では、憲法の権威を発揮させること、指導者の指示が法律に代わるようなことがあってはならないことを強調している。
 これは、習政権の国家ガバナンス体系を完全なものにし、その能力をさらに高める目的がある。

 習総書記は
 「社会の調和と安定、国家の長期的安定を実現するには、
 やはり制度に頼り、
 国家ガバナンスにおいて我々のもつ、ずば抜けて高い能力に頼る必要があり、
 資質の高い幹部陣に頼る必要がある」
と述べており、法治国家の建設と党を厳しく治めることが重要だということを示唆しているが、それは今後も反腐敗運動を続けていくメッセージともとれる。

 では、今後の習指導部は政治面でどのような改革を行っていくのだろうか。

 改革開放以降、中国共産党は、党が強力なリーダーシップをとって市場経済を取り入れた改革を断行した。
 先ほども述べたが、現在はその成果をさらに深めるための改革を進める時期にあり、その過程ではある程度の混乱が生じる恐れがある。
 現在の中国は地域によって発展レベルが異なり、その状況下で民主化改革を行えば、統制がとれず、混乱に拍車がかかるだろう。

 また、中国共産党には文化大革命期の苦い教訓がある。
 当時は、大民主の理念の下、大規模な大衆運動を繰り広げて、社会の秩序が乱された。
 習総書記も文化大革命を経験しており、大衆運動が拡大し、収拾がつかなくなるときの怖さを知っているに違いない。
 そのため、
 中国共産党は、短期的にはドラスティックな政治改革に乗り出す可能性は低い
だろう。

 現在の中国は「依法治国」を謳っているが、それは私たちが想像するような法治国家ではなく、共産党の指導のもとで行うというのが前提となる。
 習総書記は、欧米諸国の憲政と中国の「依法治国」は性質が違うものであると述べ、中国の法治国家建設には党の指導が不可欠だとし、その考えの下、党が強い力を持って改革を推し進めようとしている。

 6月16日に習指導部は「中国共産党党組工作条例(試行)」を公布し、経済団体や社会団体でも党組織を置けるということが規定され、社会の各分野で党の指導を徹底させようとしている。
 その前提となるのは、習指導部が掲げている「四つの全面」のひとつである「全面的に党を厳しく治める」ことである。
 今後は党内の引き締めのため、反腐敗運動はさらに続く
ことが予想される。

 中国の民主化改革を主張する人たちは、「依法治国」よりも「依憲治国(憲法による国家統治)」が大切で、中国共産党を含むすべての政党は憲法の下で活動し、その制約を受けるべきだと主張している。
 この手の主張は、現在のところ、中国共産党から「西側的」として批判されているが、第18期四中全会以降は、中国共産党も憲法の権威を発揮させることを強調しており、憲法重視の姿勢を打ち出しはじめた。
 今後徐々に憲政の方向に向かう可能性も残されている

 中国共産党は現在「ルールの観念」の確立も強調している。
 現在の中国はまだルールの観念が全社会に浸透しているとはいい難く、さらなる改革が必要である。
 そのために現在、党が強力なリーダーシップを発揮して、法治国家建設に向けた改革を行っている。
 だが、党の指導だけでは不十分で、それを監督する雰囲気も作り出す必要がある。

 現在中国は経済面での改革を推し進めているが、それには相応の政治制度が必要となってくる。
 ただ、改革は総じて漸進的であり、今後の推移を注意深く見守る必要がある。
』

『
テレビ朝日系(ANN) 7月31日(金)5時53分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20150731-00000002-ann-int

 軍の元制服組トップ収賄容疑 党籍を剥奪 中国

 中国の習近平指導部は、かつて人民解放軍で制服組トップの中央軍事委員会副主席を務めた郭伯雄氏の党籍を剥奪(はくだつ)し、収賄容疑で検察機関に送ることを決めました。

 国営「新華社通信」によりますと、郭氏は今年4月から規律違反の疑いで調査を受けていました。
 調査では、郭氏が自分の地位を利用して部下を昇進させるなどの便宜を図った見返りに巨額の賄賂を受け取っていたことが判明したということです。
 これを受けて習指導部は、郭氏の党籍を剥奪し、検察機関に移送することを決めました。
 習指導部は去年、胡錦涛政権時代のもう1人の中央軍事委員会副主席・徐才厚氏を起訴していて、これまでタブーとされてきた幹部の摘発を行うことで軍の権力掌握を進めています。
』

『
TBS系(JNN) 7月31日(金)7時15分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20150731-00000014-jnn-int

中国軍元制服組トップ、党籍剥奪・送検へ



 中国軍の制服組トップだった大物が、収賄などを理由に共産党の党籍を剥奪され、検察機関に送られることになりました。

 新華社通信によりますと、中国共産党は、胡錦濤政権時代に人民解放軍の制服組トップである中央軍事委員会副主席を務めた郭伯雄氏の党籍を剥奪し、検察機関に送致することを決めました。
 職務権限を利用して他人の昇進などに便宜を図り、賄賂を受け取った疑いがあるということです。

 郭氏と共に副主席を務めた徐才厚氏も収賄罪で起訴手続き中の今年3月に病死していて、軍制服組の元ツートップが相次いで摘発されるという異例の事態となっています。

 2人とも江沢民・元国家主席に近い人物で、摘発の背景には、江沢民氏の影響力を排除し、軍の掌握を進めようという、習近平国家主席の思惑もあるものとみられます。(31日01:33)
』

『
時事ドットコム (2015/07/31-14:42)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2015073100596

習主席、軍改革断行へ決意
=腐敗まみれに危機感
-前制服組トップ党籍剥奪・中国

 【北京時事】
 中国の習近平共産党総書記(国家主席)は30日、胡錦濤前政権時代に人民解放軍の制服組トップだった郭伯雄・前中央軍事委員会副主席(73)の党籍剥奪を決定した。
 習主席は、軍首脳が昇進を求める部下から巨額の賄賂を受け取るなど、腐敗にまみれて士気が低下した軍の現状に危機感を強めており、郭氏や既に摘発された徐才厚・前中央軍事委副主席(3月に病死、不起訴)らの一派を徹底的に排除することで、軍の大規模改革を断行する決意だ。

 北京の共産党筋は「これから大きな軍改革が進む」と明かす。
 同筋によると、現在の七大軍区や四総部(総参謀部、総政治部、総後勤部、総装備部)の大幅な見直しなどが柱。

 「真に信頼できる友人が少ない」(党関係者)とされる習主席は、
 同じ太子党(高級幹部子弟)の張又侠・総装備部長を制服組トップに引き上げるなど大幅な人事も行いたい意向とみられる。
 郭、徐両氏は江沢民元国家主席に登用され、それぞれ「西北のオオカミ」「東北の虎」と恐れられ、絶大な権力を誇った。
 一派の結束は今も固く、習氏への反感が強いとされる。
 習主席は、江氏ら長老の抵抗や、郭、徐両氏の影響力を排除しない限り、軍改革は進まないとみている。
』

『
毎日新聞 7月31日(金)23時9分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150731-00000114-mai-cn

<中国>続く高官処分 習指導部、2年後の人事見据え

 【北京・石原聖】
 中国の習近平指導部が相次いで党高官の処分を発表している。
 中国軍制服組トップだった郭伯雄前中央軍事委員会副主席=前党政治局委員=を党籍剥奪の処分としたほか、
 河北省トップの解任や南京市前トップの党籍剥奪など
 党指導部入りをうかがう地方ポストでの汚職摘発が目立っている。
★.習指導部が進める汚職摘発キャンペーンは、
 政敵の打倒から2年後の党大会人事の前哨戦にシフトしつつある。

 一連の汚職摘発キャンペーンは今年6月、江沢民元国家主席が後ろ盾だったといわれる周永康・前党政治局常務委員の無期懲役判決を確定させて最大のヤマ場を乗り切った。
 同じく無期懲役が確定した薄熙来氏、死亡した徐才厚氏、郭伯雄氏はいずれも江派だ。
 その後、7月20日には胡錦濤前国家主席の側近だった令計画・前党中央統一戦線工作部長の党籍剥奪を決めた。
 習国家主席の前任者の胡氏、前々任者の江氏に極めて近い人物が相次いで失脚した形だ。

 今回、郭氏の処分理由には「他人のために職務の階級昇進を図り、賄賂を受け取った」という容疑が挙げられ、郭氏に賄賂を払って昇進した幹部がいることも示唆された。
 郭氏は2012年まで10年間、人事を左右できる制服組トップを務めており、軍高官の大半が調査対象になりかねない事態だ。

 2年後の党大会では党指導部の人事と連動する形で軍首脳を構成する中央軍事委員会も改選される予定だ。
 習氏が意中の人を軍首脳に抜てきし、軍改革を断行しようとするなら、党大会までに全国に七つある軍区のトップなど要職を経験させる必要がある。
 現在の軍高官の多くは江派とされ、習氏が軍を完全掌握するためには早い段階で大規模な抜てき人事を進めるしかない状況だ。

 地方高官の汚職摘発も党大会人事と密接に絡む。
 7月28日には周永康氏の秘書だった河北省トップの周本順・党委書記が書記を解任されたほか、31日には南京市トップだった楊衛沢・前党委書記の党籍剥奪処分が公表された。

 中国の最高指導層を構成する党政治局常務委員(現在7人)入りを目指すには重要な地方を歴任することが事実上の条件になっている。
 だが、現在の地方トップの多くは胡氏の支持基盤である中国共産主義青年団(共青団)出身者が占める。
 習氏が自派で党指導部を固めるためには今から地方トップにできるだけ多くの自派幹部を送り込んでおく必要があるわけだ。

 今年10月に予定される党中央委員会総会(5中全会)では次期党大会に向けた指導部人事の調整が本格化する見通しだ。
 万全の体制で2期目を迎えたい習指導部にとっては今が正念場といえそうだ。
』

『
WEDGE Infinity 日本をもっと、考える  2015年08月05日(Wed)  岡崎研究所
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/5215

中国の国家安全法から窺える
中国共産党の不安

 エコノミスト誌7月4-10日号が、7月1日に成立した中国の国家安全法は、国内統制に向けた法整備の一環だが、そこには中国共産党が不安を抱いていることが窺われる、と指摘しています。

 すなわち、新たに全国人民代表大会で採択された国家安全法は、昨年成立した反スパイ法、近く成立の見通しの反テロ法、サイバー安全法、外国非政府組織管理法と共に、国内の統制を強化しようとするものだ。
 新法で目立つのは、想定する脅威の源がインターネット、文化、教育、宇宙空間と非常に多岐にわたる一方、文言が曖昧で詳細を欠いていることだ。
 詳細規定は後で補充されるかもしれないが、重要な文言が明確にされることはないだろう。
 曖昧な表現は習にとって有用な武器になるからだ。

 その目的は、第1条に「民主的独裁体制と中国的社会主義体制を守ること」と記されている。
  党による権力掌握と国家の安全が同義として扱われ、国家安全の重点は国内の治安に置かれ、それを脅かすものとしてテロ等の通常の要因に加え、言論の自由やリベラル・イデオロギーがもたらす脅威が挙げられている。

 習は、多くの反体制派を逮捕、ネット規制を強化し、ウイグル人テロを厳しく取り締まるなど、前任の胡錦濤より強い姿勢で治安維持に努めてきた。
 4月発表の草案と比べ、新法の最終文書は権力独占により重きが置かれている。

 また、第15条は、国家権力の行使について抑止と監督の強化を要請している。
 一見「法の支配」を認めているかのようだが、目的は党の抑制であり、党の権力に枷をはめることではない。

 もっとも、習の懸念には根拠がある。
 中国共産党はとうにイデオロギー的正当性を失い、経済的正当性も弱まりつつある。
 減速する経済、物価の上昇、増税などに、市民は不満を表明し、各地で抗議運動が起きている。
 何百万もの個人投資家の参入で加熱していた上海市場の株価暴落も指導層を不安にしている。

 そこで、国家安全法は市民が守るべき義務を強調する。
 他国のこの種の法律は、国家機密の漏洩等、してはならないことを挙げるが、新法は密告も含めてすべきことを義務付けている。
 既に苦境にある政治活動家はさらに追い詰められるだろう。

 外国企業も不安を募らせている。
 新法は、国家には重要インフラや情報システムの「安全性と制御可能性」を確保する権利があるとしており、外国製品の使用の規制強化につながる可能性がある。
 企業に情報開示を義務付ける反テロ法や、外国NGOに警察への登録を義務付ける外国非政府組織管理法にも懸念が持たれている。
 国家安全法は香港にも国家の安全を守ることを義務付けている。
 当局は、新法は香港には適用されないと釈明したが、免除が永久に続く保証はない。
 国家安全法が中国の各方面にもたらした恐怖は当分消えないだろう、と指摘しています。

出典:‘Everything Xi wants’(Economist, July 4-10, 2015)
http://www.economist.com/news/china/21656689-new-national-security-law-hints-communist-partys-fears-everything

* * *

 本論評が指摘するように、今回の中国の「国家安全法」の制定は、中国共産党が国家の治安維持に対し、不安を抱いている証拠であると言えます。
 あるいは、それは「不安」というよりは「恐怖」に近いのではないかと思われます。

 習近平は党総書記就任以来、党内の国家安全面では「国家安全委員会」を設立し、その委員長になり、党内の基盤を固めてきたと見られています。
 ただし、党内の権力闘争(「反腐敗キャンペーン」など)はいまだ収束しておらず、さらに共産党の枠を超えた軍、政、地方政府、ウイグル族・チベット族などに関しては、多くの不安定要素を抱えたままです。

 通常の国の場合には、本記事の言う通り、国家安全法の類の法律は「機密を漏洩してはいけないこと」などの禁止事項を書き込むのが普通です。
 しかし今回の中国の「国家安全法」は密告などを含めて多くの面で治安維持のために
 国民が行うべきことを義務づける形となっている点が特徴
です。

 この法律は、反体制派の弾圧、ネット規制、ウイグル人テロへの対応などを主たる対象としているように見えますが、内容ははっきりしません。
 特に最近では、
 上海市場の異常な株価暴落と政府の下支え介入の失敗から生まれた経済リスクが、
 やがて政治リスクに変わっていくのではないかという恐れ
が広がりつつあります。
 上海株の急落はすでに、株価操作の範囲を超えて中国の実態経済を揺り動かしつつあり、それがやがては国内の治安維持に深刻な影響を及ぼす可能性もあります。

 この国家安全法は、香港、マカオのみならず、中国の統治下にない台湾をも対象としており、これら地域の市民たちが中国の治安を守るよう義務付けています。
 このような国内法の制定とその実施は、恐怖が恐怖を呼び起こすきっかけともなり得るものであると言えるでしょう。
』


【中国の盛流と陰り】



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