『
レコードチャイナ 配信日時:2015年8月28日(金) 7時40分
http://www.recordchina.co.jp/a117618.html
「中国経済の崩壊」を叫び続けて30年、
果たして中国は崩壊するのか?―海外メディア
2015年8月27日、環球時報は中国経済に関する海外メディアの報道を紹介した。
韓国・聯合ニュースは韓国の崔●煥(チェ・ギョンファン、●は日の下に火)経済副総理兼企画財政部長官の発言を紹介。
崔氏は、「投資家は現在の市場動向ばかりに気を取られるべきではなく、もっと先を見据えるべきだ」と述べた。
一方、英・BBCは、
「中国は30年間にわたり国民の収入を二桁成長させ、億単位の人々を貧困から救った。
世界で中国のような成長を遂げた国は他に存在しない。
中国のサクセスストーリーのメーンは経済成長。
中国が二桁の経済成長を見せた時、世界の経済学者は『長続きはしない』と口をそろえた。
そんな声が聞かれる中、中国は急速な成長を30年近く維持した。
『中国経済の崩壊』を叫ぶ声も約30年間続き、今も同様の声が聞かれている。
果たして中国は崩壊するのか?」
と伝えた。
さらに、中国経済の崩壊を懸念する声は考えすぎだと指摘する専門家も少なくない。
米・CNBCは、
「一部の経済学者とアナリストは、『中国株式市場の混乱は、世界第2位の経済大国の全体の状況を反映していない』と見ている。
中には、『中国の大部分の経済は依然強さを見せている。
必要であれば、中国は政策を緩和する余裕もある』と指摘する経済学者もいる」
と報道。
米・The Fiscal Timesは、
「中国の上半期の経済データでは、工業分野が苦戦していると分かるが、サービス業は成長し、消費も増加している。
これはとても重要な要素である。
中国は今、転換期に差し掛かっており、工業生産を基礎にサービス業へシフトチェンジしているのだ」
と指摘した。
報道ではこうした海外メディアの報道を紹介し、
中国経済崩壊の懸念は誇大された声だ
と伝えた。
』
『
ニューズウイーク 2015年8月26日(水)15時48分 コナー・ギャフィー
http://www.newsweekjapan.jp/stories/business/2015/08/post-3862.php
「中国発ブラックマンデー」は杞憂?
Chinese Stocks Plunge Further
中国経済失速の兆候には事欠かないが、
正反対の見方をするエコノミストもいる
●チャイナ・ショック 世界的な株安連鎖はどこまで拡大するのか Issei Kato - REUTERS
8月25日、上海株式市場が前日から7.63%下落。
前日の8.5%安に続き2日連続の急落だ。
今年の最安値を記録した。
世界の株価が記録的な大暴落を演じた1987年のブラックマンデーの再来を恐れる声もある。
中国株の下落と世界的な株安連鎖はどこまで続くのか。
上海総合株価指数は、中国当局が買い支えで死守するとみられていた3000ポイントを割り込み、投資家はパニック売りに走った。日本や欧米にも株安が連鎖し、一時はまさに世界同時株安の様相だった。
前触れはあった。
中国政府は8月半ばに人民元を3度にわたって切り下げた。
輸出の落ち込みを通貨安で乗り切ろうとしたとみられ、そこまで中国が追い詰めらたとは思っていなかった投資家の間に衝撃が走った。
人民元の切り下げは、通貨の切り下げ競争に火を付ける可能性もあった。
中国経済の失速を示す統計には事欠かない。
7月には輸出が前年比8%以上落ち込み、工業生産と固定投資にブレーキがかかっている。
政府と民間を合わせた債務はGDPの3倍近い27兆ドルにものぼるとされ、株価の底支えには推定3000億ドルを投じて失敗している。
投資家の間には、中国政府は景気失速に適切に対処できないのではないかという不安が広がった。
■中国経済は「回復基調にある」
「今年の世界経済にとって、中国の脆弱さが最大の脅威だ」
と英シンクタンク、オックスフォード・エコノミクスのガブリエル・スタインは言う。
「だが、中国以外の国々はかなり良くなってきている。(リーマンショックが起きた)2008年の再来とはならないだろう」
またキャピタル・エコノミクスの中国エコノミスト、ジュリアン・エバンスプリチャード(シンガポール在住)は、中国経済に対する懸念はこれまで誇張されてきたという。
貸し出しの増加や財政支出拡大など、中国の主要な経済指標を見れば、その多くは景気の回復基調を示していることがわかる。
「見通しが変わり、中国悲観論が少なくなってくれば、市場の動揺も収まるだろう」
エバンスプリチャードは、中国の株価は実体経済と「相当に乖離している」と指摘する。
株に投資している中国人は比較的少ないため、株価の変動が一般世帯に与える影響は限定的だという。
』
『
サーチナニュース 2015/08/28(金) 10:20
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2015&d=0828&f=business_0828_027.shtml
中国は世界経済の「けん引役」?
そもそも違う!
・・・中国メディア「世界の常識だ」
中国メディアの参考消息は26日、中国株式市場で株価が急落し、世界に動揺が広がっていることについて、各国メディアの報道を紹介し、「中国はもとから世界経済のけん引役ではなかった」などと論じた。
記事は、世界第2位の経済大国である中国の景気減速に対し、世界の投資家が警戒を強めているとしつつも、「中国だけが懸念の原因ではない」と主張。
これまで期待を背負ってきた新興国が中国同様に減速しているとし、ロシアは西側諸国による制裁によって景気が減速しているとしたほか、ブラジルも世界経済の低迷によって商品輸出が低迷していると論じた。
さらに、ドイツメディアの報道を引用したうえで、
「世界同時株安が起きた原因を新興国のせいとするのはあまりに勝手」
と伝え、株価がこれまで世界的に上昇してきた背景には各国の中央銀行による金融緩和策があると指摘した。
さらに世界金融危機以降、米国や欧州では金融市場に対して莫大な資金を投じ、同時に金利も限界まで引き下げてきたと指摘。
さらに、金余りが株式をはじめとする資産バブルを招いたと指摘し、カナダメディアの報道を引用したうえで、
「世界同時株安における中国の存在は理由の1つではあるが、原因そのものではない」
と論じた。
また米メディアがこのほど「中国はもとから世界経済のけん引役ではなかった」と指摘し、
★.世界経済の本当のけん引役とは輸出より輸入のほうが多い国である
と主張したと紹介。
輸入国が生み出した需要がなければ輸出国は成り立たない
との見方を示した。
』
大仰にされることが好きなのに、いつになく「気弱な中国」である。
『
ZUU online 8月28日(金)18時30分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150828-00000026-zuuonline-bus_all
中国経済見通し~株価の急落と人民元の下落に揺れる中国、
その実体経済は?
◆中国の15年上期(1-6月期)の国内総生産(GDP)は、実質で前年同期比7.0%増と14年の前年比7.4%増を0.4ポイント下回った。
15年上期の特徴としては、"名実逆転"したことと、第3次産業の成長率が第2次産業より高い"3高2低"が挙げられる。
実質成長率が7%とそれほど低くないのに、工業原料などの輸入金額が減っている背景には、原油安など商品価格下落に加えて、この両者があると思われる。
◆需要面を見ると、輸出は欧州経済の復調を受けてやや回復、消費は堅調な個人所得と住宅販売の底打ちに支えられて底堅いと思われる。
投資については、製造業と不動産業では昨年より大幅に減速しそうだが、消費サービス関連は高い伸びを維持し、インフラ関連も新型都市化に伴って必要になるインフラを、景気テコ入れ策として前倒し実施すると予想している。
◆物価面では、インフレは低位に留まる一方、住宅価格は販売の持ち直しを受けて底打ちした。
また、中国人民銀行は、人民元の対米国ドル為替レートの基準値の市場化と基準性を高めるため、中間値の形成メカニズムを改善すると発表した。
この措置により、市場実勢と基準値の乖離がほぼ解消、基準値の透明度は飛躍的に改善した。
一方、この措置を受けて人民元が急落、この措置を実施すれば市場実勢が下落することは明白だったことから、輸出に配慮したという側面もある。
但し、人民元の割高感はやや縮まった程度で、輸出への好影響は限定的だろう。
◆2015年の成長率は前年比7.0%増、2016年は同6.7%増と緩やかな成長率鈍化を予想している。
最終消費は3ポイント台後半のプラス寄与、総資本形成は製造業・不動産業では低い伸びが続くもののインフラ関連・消費サービス関連では高い伸びを維持して3ポイント程度、純輸出はゼロ近辺で推移と見ている。
なお、下方リスクとしては「株価のさらなる下落」による逆資産効果と「天津の爆発事故の深刻化」による貿易面へのマイナス効果が挙げられる。
■国内総生産(GDP)
中国では15年4-6月期の国内総生産(GDP)が発表された。
経済成長率は実質で前年同期比7.0%増と、1-3月期と同じ伸び率で横ばいとなった。
但し、前期比(季節調整後)では1.7%増と1-3月期の1.4%増(改定後)を0.3ポイント上回った。
当研究所で推定した年率換算では、1-3月期の5.7%増から4-6月期には7.0%増へ加速したことになる。
より詳細な情報が公表された15年上期(1-6月期)で見ると、経済成長率は実質で前年同期比7.0%増と、14年の前年比7.4%増を0.4ポイント下回った。
15年上期の特徴としては第1に物価下落で"名実逆転"となったことが挙げられる。
国内総生産(GDP)は29兆6868億元で、前年同期比で6.5%増と、実質成長率の同7.0%増を0.5ポイント下回った。
特に、工業部門は名目(時価)ベースで前年同期比1.2%増と極めて低い伸びに留まった。
第2の特徴としては産業構造の変化で"3高2低"が鮮明化していることが挙げられる。
第2次産業は中国経済を長らく牽引してきた部門だが、今年上期も含めると5年連続で伸びが鈍化した。
ところが、第3次産業は8%前後の伸びが継続、今年上期は前年より若干ながらも伸びが加速している。
実質成長率が7%とそれほど低くないのに、工業原料などの輸入金額が減っている背景には、原油安など商品価格下落に加えて、この"3高2低"と"名実逆転"があると思われる。
■需要別の動向
◆輸出の動向
中国経済にとって大きな牽引役となる輸出は、15年1-7月期は前年同期比0.8%減となった(ドルベース)。
輸出相手先別に見ると、米国向け輸出は同7.3%増、ASEAN向け輸出は同8.0%増と比較的堅調だったが、欧州向け輸出が同4.3%減(14年は同9.4%増)、日本向け輸出が同11.0%減(14年は同0.5%減)と大きく落ち込んでいる。
なお、香港向け輸出(全体に占めるシェアが15.5%と大きい)を除いた輸出をみても同0.9%増と伸びは昨年より大きく鈍化している。
★.〔欧州経済の復調でやや回復も、回復力は弱い〕
今後の輸出を考えると、欧州経済の復調を受けて輸出はやや回復するだろうと予想している。
しかし、製造業PMIの新規輸出受注が拡大・収縮の境界線となる50%を下回る水準での低迷が続いていることから、輸出が回復する時期は後ずれしそうである。
また、人民元の割高感が高まっていることも輸出の足かせとなるだろう。
基軸通貨(ドル)に対する為替レートの変化率を見ると、人民元は小幅な下落率に留まっており、輸出競争力は弱まっている。
従って、前回の経済見通し(Weeklyエコノミスト・レター2015-5-29)よりも輸出の回復力は弱いと見て、15年の輸出の伸びは前年比2%前後へと下方修正している(前回は同6%前後)。
◆個人消費の動向
個人消費の代表指標である小売売上高は、15年1-7月期は前年同期比10.4%増と14年の同12.0%増を1.6ポイント下回った。
内訳を見ると(一定規模以上)、飲食、日用品類、家電類、家具類などは14年の伸びを上回ったものの、全体の4分の1を占める自動車が前年同期比4.3%増と14年の同7.7%増を大きく下回っている。
また、価格要因を除いた実質の小売売上高は、原油安などを受けてインフレ率が落ちたことから、0.4ポイント程度(当研究所の推定)の小幅な低下に留まった模様である。
★.〔15年は底堅く推移も、16年には伸びが鈍化〕
今後の消費を考えると、株価の急落で自動車販売の不振は長引きそうだが、所得の堅調な伸びと住宅販売の回復などに支えられて底堅く推移すると予想している。
15年上期の全国住民(都市と農村)一人あたり可処分所得は価格要因を除いた実質で前年同期比7.6%増と、実質成長率の同7.0%増を0.6ポイント上回っており、所得は堅調な伸びを示している。
また、住宅販売(面積)は、昨年は大きく落ち込んで耐久消費財に対する需要を鈍らせたが、この1-7月期は前年同期比6.9%増とプラスに転じ、当研究所の推定では7月単月では前年同月比21.3%増となった模様である。
さらに、15年は腐敗汚職撲滅運動が始まって実質3年目に入る。
習近平国家主席が綱紀粛正の手綱を緩めるとは考え難いものの、高額消費に対するマイナス圧力は徐々に薄れてくるだろう。
実際、腐敗汚職撲滅運動が始まった13年には、贅沢の象徴とされた高級飲食が大きく落ち込んだが、大衆飲食にシフトしたこともあって、その影響は徐々に薄れてきている。
従って、15年は所得の堅調な伸び、住宅販売の回復、高額消費に対するマイナス圧力の緩和を受けて、消費は底堅く推移すると見ている。
但し、16年になると、原油価格が緩やかに上昇すると想定していることから、インフレ率が上昇して(当研究所見通しでは15年は前年比1.5%上昇、16年は同2.2%上昇)、実質所得の伸びが鈍化、消費の伸びもやや鈍化すると予想している。
◆投資の動向
投資の代表指標である固定資産投資(除く農家の投資)は、15年1-7月期は前年同期比11.2%増と14年の同15.7%増を4.5ポイント下回った。
業種別に見ると、全般的に伸びは鈍化しているが、特にシェアで3分の1を占める製造業が前年同期比9.2%増(14年は同13.5%増)、4分の1を占める不動産業が同5.3%増(14年は同11.1%増)と大きく落ち込んでいる。
一方、卸小売業など消費サービス関連、水利・環境・公共施設管理業などのインフラ関連は引き続き高い伸びを示している。
★.〔15年は大きく減速も、16年にはやや回復〕
今後の投資を考えると、15年は前年比12.3%増と大きく減速しそうだが、16年には同13.2%増とやや回復すると予想している。
製造業に関しては、安い賃金で労働力が確保できる後発新興国への直接投資が増えてきており、伝統的な労働集約型製造業の国内投資は減速傾向が続くだろう。
但し、同じ製造業でも「中国製造2025」(*1)に関連する領域では、積極的な投資が増えると期待できることから、16年には小幅に回復すると予想している。
不動産業に関しては、住宅販売が持ち直して住宅価格は底打ちしたものの、住宅の新規着工(面積)は1-7月期も前年同期比▲17.9%減とむしろ落ちており、不動産業の投資は今後さらに落ち込むと見ている。
しかし、中国人民銀行は5度に渡って基準金利を引き下げるなど金融緩和に動いており、また新型都市化に伴って不動産に対する新たな需要(商業不動産、オフィス、物流不動産、レジャー観光、高齢者向け住宅など)が生み出されることから、16年に入ると不動産業の投資も緩やかながら回復に向かうと予想している。
消費サービス関連に関しては、堅調な消費を背景に高い伸びを維持すると見ており、今年はホテル・外食産業や金融業の不振で伸びが鈍化したものの、16年にはやや回復すると予想している。
インフラ関連に関しては、今年は製造業と不動産業の2大セクターが揃って大きく減速しており、景気をテコ入れするために計画を前倒しで執行すると見て高い伸びを予想、16年はその反動で低い伸びになると予想している。
中国は様々な環境問題を抱えており、大気汚染対策、水質汚染対策、土壌汚染対策、ごみ処理能力増強など環境関連のインフラ需要が多い。
また、14年3月に中国共産党・政府は「新型都市化計画(2014~2020年)(*2)」を発表、大都市と中小都市を結ぶ交通物流網などの整備が必要で、インフラ関連の潜在需要は依然として大きいと思われる。
■物価と人民元
◆インフレは低位に留まる
15年1-7月期の消費者物価は前年同期比1.3%上昇と、14年の前年比2.0%上昇より0.7ポイント低く、抑制目標(3.0%前後)を大きく下回っており、インフレは低位に留まっている。
また、生産者価格(工場出荷)は前年同期比4.7%下落と、14年の前年比1.9%下落を2.8ポイント下回っており、原油安を背景に下落の勢いが再び加速してきている。
◆販売持ち直しで住宅価格は底打ち
住宅価格は販売の持ち直しを背景に底打ちした。
中国国家統計局の公表データを元に、当研究所で住宅価格(70都市平均)を計算したところ、15年4月をボトムに3ヵ月連続で上昇した模様である。
11-12年頃の水準(デッドライン)を下回ると住宅バブルが崩壊する恐れもあったが、その懸念はひとまず遠退いた。
◆人民元の調整
中国人民銀行は8月11日、人民元の対米国ドル為替レートの中間値(基準値)の市場化と基準性を高めるため、中間値の形成メカニズムを改善すると発表した。
この措置により、市場実勢と基準値の乖離がほぼ解消、基準値の透明度は飛躍的に改善した。
一方、この措置を受けて11~13日に人民元が急落した(基準値で約4.5%、市場実勢で約3%下落)。この措置を実施すれば市場実勢が下落することは明白だったことから、輸出に配慮したという側面もあるだろう。
但し、アジア通貨間での人民元の割高感はやや縮まった程度で、輸出への好影響は限定的だろう。
■経済見通し
以上の分析を元に、中国の経済成長率は15年が前年比7.0%増、16年が同6.7%増と、緩やかな成長率鈍化(ソフトランディング)を予想している。
需要項目別に見ると、最終消費は3ポイント台後半のプラス寄与、総資本形成は製造業・不動産業では低い伸びが続くもののインフラ関連・消費サービス関連では高い伸びを維持して3ポイント程度のプラス寄与、純輸出はゼロ近辺と想定している。
また、ソフトランディングの中にも山谷はあるだろう。
15年7-9月期は自動車の販売不振と不動産業の投資不振で7%を割れると見ているが、その後はインフラ関連投資が増えて10-12月期には一旦7%台を回復すると予想している。
しかし、インフラ関連投資の高い伸びは長続きせず、消費者物価の上昇に伴う実質所得の低下で消費の伸びが鈍化することから、経済成長率は再び6%台後半に戻るという流れを想定している。
★.〔下方リスクについて〕
下方リスクとしては「株価のさらなる下落」と「天津の爆発事故の深刻化」が挙げられる。
これまでに判明した景気指標を見る限り中国景気はそれほど悪くないものの、株価の急落と天津の爆発事故が先行きを不透明にしている。
株価は上海総合で3000を割り込んだが、早期に戻らなければ消費へのマイナスの影響がさらに増えるだろう。
また、天津の爆発事故で天津港の機能不全が長引くようだと、貿易面にマイナスの影響がでてくるだろう。
そして、「株価のさらなる下落」や「天津の爆発事故の深刻化」で景気が悪化すれば、人民元が再び大きく売られて、世界経済へ悪影響が及ぶ恐れもあると見ている。
(*1)中国政府は2015年5月19日に「中国製造2025」(国発[2015]28号)を発表し、"製造大国"から"製造強国"への転換を図る道筋を示した。なお、戦略的新興産業との対比については「"中国製造2025"と日本企業」(研究員の眼2015年4月13日)を参照。
(*2)新型都市化が生み出す投資需要は巨大で2020年までの累計で42兆元(約800兆円)に達すると試算されている(中国財政部)。スケジュールとしては2017年までが試行地域における先行実施期間となり、その成果を踏まえて2018-20年には全国展開される予定。
三尾幸吉郎
ニッセイ基礎研究所 経済研究部
』
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レコードチャイナ 配信日時:2015年8月29日(土) 4時40分
http://www.recordchina.co.jp/a117686.html
豪経済学者、中国の経済改革後退論にノー―中国メディア
2015年8月27日、オーストラリア国立大学東アジア経済研究所のセンター長を務めるピーター・ドライスデール氏はこのほど「イーストアジアフォーラム」で発表した文章で、
「中国が今、市場経済改革を深化させつつあることは間違いない」
と述べた。
中国政府が最近打ち出した市場救済措置と人民元レート基準値の改革は世界中の注目を集めたが、中には中国の経済改革が曲がり角にさしかかり、計画経済の時代に逆戻りすると誤解する人も出てきた。
ドライスデール氏はこうした見方に異議を唱え、
「世界2位の経済体の最も活発な部分は工業製品の生産量で3分の2を占める民間企業であり、
中国の市場経済国としての地位をオーストラリアや多くの国がすでに承認している」
とした。
ドライスデール氏は、
「中国株式市場の下落は実体経済や企業の業績と密接に関連したものではなく、弱気市場が実体経済に蔓延するのではないかとの懸念は杞憂に過ぎない」
という。
またドライスデール氏は、
「人民元レート基準値の改革、人民元の米ドルとの関連性からの脱却といった措置を政府の市場への干渉とみなすのは、一種の誤った解釈ともいえる。
こうした動きは実際には、中国がより市場化されたレート形成メカニズムをうち立てる決意であることを国際社会に示すものであり、外部は懸念を抱くべきではない。
中国のレート改革のどの一歩もすべて市場化の方向に向かって進んでいる」
との見方を示した。
(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)
』
『
サーチナニュース 2015/08/29(土) 16:20
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2015&d=0829&f=business_0829_011.shtml
中国経済は、世界経済を安定させている
・・・「懸念は杞憂」だ=中国メディア
中国メディアの騰訊証券は24日、中国経済の成長が鈍化し、世界経済にとってのリスクと認識されつつあることに対し、
「中国経済は今なお世界経済を安定させる役割を果たしている」
と主張した。
記事は、
「国外では中国経済の下振れが世界経済にとってのリスクだとの主張が多く見られる」
とする一方、中国は国土が広く、経済発展の状況も地域によって大きく異なることを指摘し、中国各地を自分の目で見てみれば「中国経済に対する懸念は杞憂に過ぎないことに気がつくはずだ」と論じた。
さらに、
★.中国の経済成長の速度が鈍化していることは、中国政府が経済構造をさらに健全なものにするために行っているモデル転換によるもの
であり、
「正常な調整に過ぎない」と伝え、成長速度の鈍化は驚くに値しない
と主張した。
続けて、中国経済には下振れ圧力が存在するとしながらも、
★.「全体的には今なお高度成長の軌道上にある」とし、7%前後という経済成長率は世界的に見ても良い方である
と主張。
また、中国の沿海部はすでに大きな発展を遂げたとしながらも、中部および西部はまだ発展の余地があると指摘し、
「中国はまだ長期にわたって経済成長を続ける必要性と、その能力がある」
と論じた。
また記事は、英国誌「エコノミスト(Economist)」の調査部門であるエコノミスト・インテリジェンス・ユニットがこのほど、世界経済における今後2年間のリスクの1つとして中国経済の減速を挙げたことに対し、「中国経済に対する偏った分析でしかない」と批判。
さらに、中国経済の資源消費が減少していることは事実だとしながらも、中国の技術力や環境保護に対する意識は向上しており、資源需要が減少する一方でハイテク製品やサービス業、健康産業における需要が伸びていると主張し、
「中国の世界経済に対する貢献度合いはまったくもって減少していない」
と主張した。
』
【中国の盛流と陰り】
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