2015年8月13日木曜日

天津大爆発の謎(1):火薬24トン分?、有害物質700トンか?

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● FNNニュース

 株式市場の大波乱、中国発世界大不況もアリと言われている3日連続の為替引き下げ、そしてこの天津大爆発、中国はふんだり蹴ったりで、もはや中国は大きく信用するに値しない国へと落下しつつあるような雰囲気になりつつある。
 言い換えれば共産党政権の安全行政能力、統治能力が問われることになる。
 これまではそのような能力が問われるということはなかった。
 しかし、豊かになりグローバル化し通信手段が比較的自由になると、これまで考えてもみなかったような能力が問われてくるようになる。
 それにうまく対応するにはあまりに共産党組織は硬直化している。
 下手するとこのまま、ゆっくりと落ちていくかもしれない。
 なんとなく、それが実感できるようなこの頃である。

  なを、「温州中国高速鉄道事故」があったのは2011年で、この同じ月に「中国共産党成立90周年大会」が開かれ、これに合わせるために無理な工事を遂行したためと言われている。
 今回は「抗日戦争勝利70周年記念」で様々なイベントが企画されているが、それに水をさすような「天津大爆発事故」である。
 中国では何か大きな記念をやろうとするとその足を引っ張るようなことが起こる。
 どうも中国はやはりツイていないようである。
 

フジテレビ系(FNN) 8月13日(木)16時56分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20150813-00000065-fnn-int

 中国・天津大規模爆発 これまでに44人死亡520人余り負傷

中国・天津で日本時間13日未明、大規模な爆発があり、これまでに44人が死亡、520人余りが負傷する大惨事となった。

すさまじい爆音をともう大爆発。
この映像は、日本時間の13日未明、中国・天津で起きた爆発の瞬間をとらえたもの。
爆発の様子は、付近の住民らによって、多くのカメラに収められていた。
爆発の衝撃は、現場から離れた場所にまで達した。
10km離れた場所でも振動を感じたというこの大爆発。

現場付近の防犯カメラは、爆風により、ビルの入り口部分全体が一気に吹き飛ばされる瞬間をとらえていた。
現場は、中国第4の都市、天津の沿岸部にある化学物質の倉庫。
そこに置かれていた何らかの危険物に引火し、爆発したとみられている。

これまでに44人が死亡、520人余りが負傷する大惨事となった。
住民は、
「わたしたちはあの辺りにいたが、大きい音と同時に飛ばされた」、
「音は大きかった。2回目の爆発音は特に。
 ガラスやドアは飛び散りました」
などと話した。
住民らの証言通り、現場から少し離れたマンションでも、窓ガラスが割れるなどの被害があった。
爆風をまともに受けたのか、マンションのガラスはほとんど割れてしまい、道路に散乱していた。
爆発があった現場付近は、日系企業が多く進出している地域でもある。
そのため、トヨタ自動車の販売店では、ショールームのガラスが粉々に割れていた。
爆発した物質が特定されていないため、消火作業には水ではなく、砂を使用。
また、被害が広範囲にわたっているため、住民らの健康面への影響も危惧されている。



ロイター  2015年 08月 13日 17:00 JST
http://jp.reuters.com/article/2015/08/13/china-tianjin-blast-idJPKCN0QH2LI20150813

中国天津市の爆発で44人死亡・520人負傷、
火薬24トン分に相当か



[天津/北京(中国) 13日 ロイター] -
 中国天津市の工業地帯で現地時間12日夜に起きた大規模な爆発で、当局や国営メディアは13日、死者は少なくとも44人に上ると発表した。死者には消防士10人以上が含まれているという。

 天津市当局は中国版ツイッターの微博(ウェイボ)で、少なくとも520人が負傷したとし、このうち60人以上は重傷だと明らかにした。

 中央テレビ(CCTV)によると、爆発は現地時間午後11時半(日本時間13日午前0時半)ごろ、爆発物の積荷付近で2回起きたという。

 新華社は、1回目の爆発はTNT火薬3トン、2回目は同21トンに相当する規模だったと伝えている。

 CCTVのマイクロブログによると、習近平国家主席は、関係当局に、爆発で起きた火災の迅速な消火、負傷者の救出、周辺地域及び住民の安全確保に全力を挙げるよう指示した。

 京報網が天津市の消防当局の話として伝えたところによると、現場で消火活動にあたっていた消防士36人と連絡が取れなくなっていた。

 天津市は人口約1500万人の港湾都市。インターネットに投稿された動画には、爆発やその衝撃波で住宅や車が揺れる様子が映し出されている。
 港湾当局者によると、天津港は通常通り運営されているという。

 教師だというカナダ人女性はBBCに対し、
 「窓の外を見ると、空が真っ赤に染まっていた。
 皆、地震だと思ってアパートの外へ避難した。
 爆発による閃光がすさまじかった」
と語った。



朝日新聞デジタル 8月14日(金)8時46分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150814-00000015-asahi-int

曲がった鉄筋、原形とどめない車
…天津爆発、炎と爆風で



 中国・天津の危険化学物質の貯蔵倉庫で起きた爆発は、巨大な炎と強い爆風で大きな被害をもたらした。
 現場は首都・北京の「海の玄関口」とも言われる天津港の一角。
 税関施設が壊れるなどしており、経済活動への影響が懸念されている。

 「地震のような揺れがあり、周りの建物のガラスはほとんど割れた。
 キノコ雲のような炎と真っ黒な煙が空を覆い、道路にはけがをした人があふれていた」
 現場から1キロ余り離れたマンション9階の自宅にいた李金泉さん(30)は電話取材にこう答えた。

 爆発直後、周囲には強い異臭が漂ったとの証言もある。
 当局は有毒ガスは検出されていないとしているが、市内ではマスク姿で歩く住民が目立った。
 軍は化学戦対応部隊も現場に投入している。
 北京でも有毒ガスが飛来するとのデマが流れ、うわさを打ち消す専門家のコメントをメディアが盛んに流した。

 中国メディアによると、爆発の威力は21トンのTNT火薬に相当。
 10キロ以上離れた場所でも、「地震のように揺れた」との証言が相次ぐ。
 現場近くの建物は鉄筋がねじ曲がったり、屋根が崩れたりし、道路には吹き飛ばされた建材が散乱。
 原形をとどめないほど壊れた乗用車もあり、爆発の衝撃を物語っている。



AFP BBニュース 2015年08月14日 07:49 発信地:天津/中国
http://www.afpbb.com/articles/-/3057300

中国爆発、化学物質流出の恐れを調査 現場に有害物質700トンか


●中国北部・天津で発生した大規模爆発の現場に残る損壊した車(2015年8月13日撮影)。(c)AFP

【8月14日 AFP】
 中国北部・天津(Tianjin)の工業地帯で12日深夜に発生した2つの大規模爆発の現場では13日、軍の原子力・化学部門の専門家らによる調査が開始された。
 国営メディアが伝えた。
 爆発による死者は50人に達しており、当局に対して原因説明を求める圧力が強まっている。

 現地報道によると、同国の主要な港湾都市の化学倉庫で発生した爆発では700人以上が負傷。
 現場には、火に包まれた車、倒れたコンテナ、焼け焦げた建物が見える凄惨(せいさん)な光景が広がっている。

 国営新華社(Xinhua)通信によると、現場付近では220人近い軍の専門家グループが有毒ガスの検査を実施。
 また救助隊は、有毒な化学物質が漏れ出している恐れに備え、防護服の着用を命じられている。

 中国共産党の機関紙・人民日報(People's Daily)によると、現場では救助隊員らが、700トンの有害なシアン化ナトリウムの除去を試みている。
 また、天津市の環境保護当局はテレビ放送された会見で、空気中から有害化学物質が検出されたものの、その量は「過度に高い」レベルではないと説明した。

 発生から24時間が経過しても、爆発の原因が明かされない現状を受け、人権活動家らは安全性を軽視した対策不足によって人命が犠牲になっていると指摘している。

 13日に記者会見に臨んだ当局者らに対しては、爆発した倉庫に入っていた化学物質が何だったのかという質問が相次いだ。
 しかし当局者らは詳細の公表を拒否し、会見は突然終了された。

 新華社通信によると、爆発が発生した施設は、化学物質を含む危険物のコンテナの保管・輸送センターだった。
 新華社はまた、警察が同センターを所有する瑞海国際物流公司(Rui Hai International Logistics)の幹部らの身柄を拘束したと伝えている。

(c)AFP/Benjamin HAAS


時事ドットコム (2015/08/16-17:51)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2015081600092

天津爆発、李首相が陣頭指揮
=死者112人に-有毒物数百トン残留か・中国

 【天津時事】中国天津市の港湾地区で発生した大規模爆発で、市当局は16日、死者数が112人に達したと発表した。
  なお95人が行方不明で、うち85人が消防関係者。
 被害状況の拡大に市民らの批判が高まる中、李克強首相が16日午後、天津の現場に入り、陣頭指揮を執ることになった。

 12日深夜に爆発が起きた危険化学物質の倉庫には、毒性の強いシアン化ナトリウムが大量に残っている恐れが伝えられていた。
 中国中央テレビ(電子版)によると、北京軍区参謀長は16日、シアン化合物が2カ所に保管され、総量は数百トンに上るとみられると確認した。
 現場では小規模な爆発が続き、消火活動などは難航。
 シアン化合物拡散の恐れがあり、当局は周辺3キロを立ち入り禁止にした。
 化学物質を使い中和させるなどして無害化処理を急ぐ。

 一方、死者112人のうち身元が確認されたのは24人にとどまる。
 今後、死者数がさらに増える可能性も高まっている。
 爆発発生後、習近平国家主席や李首相は徹底した救出活動など「重要指示」を発出したが、李首相の天津入りは初めて。
 中国では大規模な事故や災害が起きると、首相が現場に急行し政府の姿勢を国民に示すのが通例だが、今回は劉延東副首相が現地入りしたのが最高レベルで、習近平指導部の対応に批判が集まっていた。

 被害状況の確認の遅れや情報開示の在り方にも市民の不満が募り、市トップの黄興国市長(共産党委員会書記代理)の責任を問う声も高まっている。
 中国メディアによれば、黄市長は15日夜、安全生産工作会議に出席し「心が痛む」と述べるとともに社会安定に全力を尽くすよう指示した。








中国の盛流と陰り



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