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JB Press 2015.7.28(火) 姫田 小夏
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/44373
中国人に「もう来るな」の国と「ようこそ」の日本
市民生活を脅かす中国人観光客にシンガポール、香港で高まる不満
観光立国として進化を続けるシンガポール。
ここ10年を見ても、チャンギ空港第3ターミナルの完成、地下鉄の路線拡大、総合リゾート施設としてのカジノ開設と、絶え間なくグレードアップを重ねている。
ここには世界からの旅行者を惹きつけてやまない数々の魅力がある。
シンガポールへの渡航者は2004年は830万人だったが、2014年には1500万人を突破した。
10年で2倍近くにまで渡航者が増えた背景には、もちろん中国人観光客の存在がある。
マリーナ地区の有名なマーライオン像の周りにはわんさと中国人観光客が訪れ、撮影スポットを奪い合っている。
空港に近いホテルのロビーに所狭しと並べられているのは、中国からの団体観光客のスーツケースだ。
夜のエレベーター、朝のダイニングルームはざっと8割が中国人である。
朝食のバイキングは、ドッと繰り出す中国人によって一瞬にして食べ尽くされてしまう。
どこに行っても出くわす中国人観光客に、日本から来た老婦人は「まるで中国にいるみたいだ」とつぶやく。
中国政府による旅行業界の規制強化、2014年のマレーシア航空機の失踪事故などによって、中国からの観光客は減少傾向にあるという。
だが、依然としてシンガポールを訪れる外国人観光客の中で中国人が最多であることに変わりはない。
一時期より減ったとはいえ、やはりどこでもその姿を目撃するのである。
■市況を狂わせた中国人の不動産投機
だが中国からの観光客に対する地元市民の印象は、決して好意的なものとは言えない。
「中国人観光客がシンガポールをすっかり変えてしまった」
と語るのは、中国系シンガポール人のローさんだ。
先祖は広東省の出身だというローさんは
「不動産が値上がりしたのも、物価が上昇したのも、すべて中国人のせいだ」
と恨みをぶちまける。
中国経済が上り調子だった2011年前後、団体旅行でシンガポールを訪れた中国人は、シンガポールの不動産に投資物件としてのうまみを見出し、次々に不動産を購入するようになる。
やがて「炒房団」と呼ばれる中国の不動産投機集団が多数シンガポールに向かうようになった。
たった5日間の滞在で3件の住宅を購入するといった荒業に、周囲は唖然としたものだ。
当時の新聞は、シンガポールにおける中国人の不動産購入を「野菜でも買っていくような感覚」だと書き立てた。
住宅価格も跳ね上がった。
ローさんは言う。
「日本円にして4500万円の3LDKの集合住宅が、数年で1億円にまで上がった。
バブルとしか言いようがない」
■シンガポールの物価上昇は中国人のせい?
「買い物天国」を象徴するオーチャードロードでは、中国人観光客の消費パワーによって高級品の値段がどんどん上がっている。
そもそもシンガポールでの買い物は各種税金が盛り込まれるため、香港よりも高くつく。
日本人にとっては円安ということもあり、「買い物天国」の魅力はもはや薄れていると言ってよい。
20年前にもシンガポールを訪れ「ヴィトンを買いまくった」という日本人女性に会ったが、「今回の収穫はゼロ」だと言う。
シンガポール人にとっても買い物を楽しめる場所ではなくなった。
前出のローさんは「今のシンガポールは昔と全然違う」といらだちを隠さない。
高級品だけではない。
生活用品の値段もここ2年でかなり上昇している。
専業主婦のタンさんが具体的な数字を挙げて説明してくれた。
「白米は10キロで14.5シンガポールドル(以下S$、1S$=約90円)だったのが、23.5S$になった。
タマゴは10個入りが3.5S$から5.5S$に。
月の食費は1000S$も上がってしまった」
5人家族のタンさんは、1カ月の食費に最低でも3200S$が必要になったという。
「中国人による不動産や高級品の買い漁りが、まわりまわって私たちの生活を直撃している」
もちろん、中国人観光客の爆買いだけが高騰の原因ではない。
シンガポールでは中国人のみならず、多くの外国人が不動産を購入する。
だが、一部の市民は「中国人による極端な買い物」が市民生活に多大な影響をもたらしたと信じている。
■香港市民はついに怒りが爆発
シンガポールのみならず、香港でも同様のことが起きている。
現地に駐在していた日本人はこう語る。
「2011年前後から、香港に住みたいという中国人が物件を買い込んだ結果、香港の不動産価格が吊り上がってしまった」。
いまやセントラル地区から1時間かかる郊外の50平米の住宅ですら、5000万円では購入できない。
また香港では、国境を越えて買い物に来る「担ぎ屋」とも言われる業者の存在が問題視されている。
担ぎ屋は香港で仕入れた粉ミルクを大陸に持ち帰って高値で売りさばく。
その往来が頻繁になる一方、香港市民は粉ミルクを手に入れられなくなってしまった。
彼らは陸地づたいに1日に何度も往復し、トイレットペーパーから醤油、iPhoneに至るまで日用品を大量に買い占める。
今年2~3月、一部の香港市民が担ぎ屋に対して激しい抗議行動に出た。
担ぎ屋が買い物をしている店に押し寄せ、
「お前たちが買い占めるから市民生活が混乱するのだ」
とののしった。
「祖国を愛するなら、祖国の物を買え」
と野次る声もあった。
香港ではそうした抗議行動に乗じるように、
「大陸からの観光客は香港に入れない」
という市民運動も行われた。
日本を訪れる中国人観光客が増加している背景には、
「歓迎されない香港に行くよりも、歓迎してくれる日本に行きたい」
という思いがあることは否定できない。
東京や大阪を目指してやって来る中国人観光客の動きは、少し前にシンガポールや香港に押し寄せていた頃と酷似する。
東京の街角では、中国人による、とても商品を自分で使うとは思えない「爆買い」が繰り広げられると同時に、一部の不動産業者が中国人投資家に対して前のめりな営業活動を始めている。
今日のシンガポールや香港の姿を東京は教訓にすべきだろう――経済効果を追い求めるあまり国民生活を犠牲にしては、本末転倒である。
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レコードチャイナ 配信日時:2015年7月29日(水) 8時56分
http://www.recordchina.co.jp/a115132.html
日本で買い物に熱狂する中国人観光客のすさまじさは、
「爆買い」という新語まで生み出した―韓国紙
2015年7月28日、参考消息網は韓国紙・中央日報の報道を引用し、
「日本で買い物に熱狂する中国人観光客が『爆買い』という新語を生み出した」
と報じた。
今年上半期に日本を訪れた外国人観光客の数は前年同期比46%増の約914万人(延べ人数)で、
同じ時期に出国した日本人の数を上回った。
両者の逆転は1970年以来、45年ぶりだ。
一方、同時期に韓国を訪れた外国人観光客はわずか668万人弱にとどまっている。
訪日観光客の数を押し上げたのが中国人観光客で、日本メディアは円安やビザ緩和、免税対象範囲の拡大が背景にあると指摘しているが、韓国の旅行業界は「円高と東日本大震災の影響を克服した成果」と評価しており、中東呼吸器症候群(MERS)で打撃を受けた韓国に今後の道を示すものと受け止めている。
中国人観客が日本に押し寄せたことで、日本には「爆買い」という新語まで生まれた。
日本の観光白書によると、日本を訪れた外国人の昨年の消費額は2兆278億円に達し、
このうちの5583億円を中国人観光客が占めた。
外国人観光客の波が日本の産業に変化をもたらし、今年3月に創業以来最高の業績を記録した化粧品メーカーは生産ラインの新設を予定。
このほか、9カ国語に対応するATMサービスや、銀座に空港型の免税店設置を決めた企業もある。
日本は現在、2020年の東京五輪に向けた観光客誘致プランを検討中で、同年に3000万人、2030年に5000万人の訪日を目標に掲げている。
この状況について、韓国観光公社の責任者の1人は、
「中国政府の無言の圧力で抑制されていた中国人観光客の訪日需要が爆発した」
「韓国は観光商品の開発を急ぎ、免税政策を積極的に推し進めて日本に照準を当てた対策を講じる」
と語っている。
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2015年07月28日09時52分 [ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
http://japanese.joins.com/article/684/203684.html?servcode=A00§code=A10&cloc=jp|article|ichioshi
日本の免税店1万8779店に…倍増の中国人観光客が「爆買い」
●急増した日本の免税店(上)今年に入って逆転した韓日観光客
今年前半期に日本を訪問した外国人観光客数は前年同期比45%増の913万9900人となった。
日本政府観光局は上半期に海外に出て行った日本人観光客は前年比4.9%減の762万2800人となり、1970年以来45年ぶりに逆転したと最近発表した。
同じ期間に韓国を訪問した外国人は667万5608人だった。
日本の外国人観光客急増は前年比2.1倍増えた(217万8600人)中国人観光客の影響が大きい。
5、6月に韓国で広がった中東呼吸器症候群(MERS)と2回開催された日中首脳会談の影響もあった。
日本メディアは円安、ビザ緩和、免税の拡大などを理由に挙げた。
しかし韓国国内の観光業界では、日本が円高と2011年東日本大地震を克服して出した成果という点で、MERSを克服するべき韓国に示唆する点が多いと指摘している。
韓国文化観光研究院のチョ・アラ研究委員は「2002年の『ようこそジャパン』と2009年の『新成長戦略』で観光立国政策を樹立した後、省庁間の障壁をなくして着実に推進してきた結果」と述べた。
中国人観光客は日本で「爆買い」という新造語を生み出した。
日本の今年の観光白書によると、昨年、外国人観光客収入2兆278万円のうち中国人観光客収入は5583億円(27.5%)だった。
台湾人3544億円(17.5%)と韓国人2090億円(10.3%)を大きく上回った。
日本政府は5%から8%に引き上げられた消費税の外国人免税対象品目を昨年10月から食品・飲料・薬品・化粧品など消耗品にまで拡大した。
昨年5777店だった全国の免税店は今年1万8779店と3倍以上に増えた。
免税店が密集する地域には税払い戻しカウンターを別に設置した。
職員の追加雇用など店主の負担は減らし、旅行客の便宜は高めた。
昨年10-12月期、中国人の60%、香港人の55%、台湾人の55%が拡大された免税制度を利用した。
外国人観光客は日本産業界も変えている。
中高価化粧品製造会社コーセーは今年3月、創社以来最大の実績となった。
伊勢崎市に新しい工場を増設中だ。株価は今年4月までに50%上昇した。
日本最大デパートの三越伊勢丹ホールディングスは空港型免税店を東京・銀座に開設することにした。
セブン銀行は2007年から海外クレジットカードのATM引き出しサービスを始めた。
昨年9言語の外国語機能を加えた。
新しいビジネスも生まれた。新生ベンチャー企業ワイヤ・アンド・ワイヤレスは通信会社・地方公共団体などとともに全国20万の公衆無線LANを通じて無料データを提供する「トラベルジャパンWi-Fi」プロジェクトを昨年12月に始めた。
日本政府は東日本大震災を旅行安全システムを強化するきっかけにした。
地震など災害発生を即時に伝える「Safety tips」という観光客専用プッシュ型アプリを開発し、普及させた。
2012年4月に世界旅行観光協会(WTTC)首脳会議を東京と地震被害地域の仙台で開催し、海外専門家の懸念を払拭させた。
最近では2020年東京オリンピック(五輪)活用案を摸索中だ。
2012年ロンドン五輪当時の「英国が招待します(Britain-You’re Invited」「Great」キャンペーンをはじめ、歴代五輪が観光に及ぼした教訓を分析している。
2020年には外国人観光客3000万人、2030年に5000万人を誘致するという目標を設定した。
韓国観光公社のソ・ヨンチュン中国チーム長は
「中国政府の無言の圧力で抑えられていた中国人観光客の日本待機需要が集中した」
とし
「春川(チュンチョン)ムルレ道など新規アイテムを紹介し、MERSを克服しながら、免税政策など日本に対する対策を立てる」
と語った。
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レコードチャイナ 配信日時:2015年7月30日(木) 3時45分
http://www.recordchina.co.jp/a115126.html
訪日中国人観光客に変化が!
今まで見られなかった3つの傾向とは?―中国ネット
2015年7月22日、中国のインターネット上に、中国人観光客の特徴について紹介する記事が掲載された。
日本政府観光局(JNTO)によると、6月の訪日中国人観光客は前年比2.7倍の46万人となり、過去最多を更新した。
これは、訪日外国人全体の4分の1を占める数だ。
そうした中、記事では訪日中国人観光客の3つの傾向を紹介している。
1].まず、訪日中国人観光客には年間を通してオフシーズンがないこと。
以前は旧正月(春節)期間に集中していたが、2015年は4月の花見シーズンも観光客は減少せず、6月には過去最高を記録した。
今後も夏休み、国慶節の連休などが続き、年間通して中国人観光客が多い状況が続くとみられる。
2].次に、中国人観光客の旅行モデルに変化が現れたこと。
以前は、中国人観光客の主流は団体旅行だったが、現在では個人旅行が急速に広まりつつある。
航空券の手配もネットで行うことが主流になっている。
3].最後に、リピート客の増加だ。
多くの中国人観光客は東京や大阪などの大都市を訪れているが、リピート客の増加に伴い、あまりメジャーではない地方都市にまで訪れるようになっている。
2014年の訪日中国人で2回以上日本を訪れているリピーターは44.2%に上る。
その土地土地で特色の異なる日本だからこそと言えるかもしれない。
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【中国の盛流と陰り】
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