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2015.8.3(月) Financial Times
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/44447
揺れる中国株、メディア総動員でプロパガンダ戦争
それでも投資家は納得せず、
「政府が買っているうちに売れ」
(2015年7月31日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
中国の株式市場当局は直近の記者会見の冒頭で、国内のジャーナリストが中心の報道陣にこう語りかけた。
「推測による報道について、守ってもらわねばならないことがある」
中国証券監督管理委員会(CSRC)はこう続けた。
「その種の報道については、誤った情報の拡散や市場の混乱を防ぐために、まずCSRCの確認を得なければならない」
この警告は、主に国有企業で構成される「ナショナルチーム」が中国の株式相場をなかなか押し上げられずにいる中で、それと同じくらい重要な、国営メディアを幅広く巻き込んだ応援キャンペーンを中国政府が取り仕切っていることをあらためて示唆することになった。
政府がプロパガンダ戦争に全力で取り組んでいるにもかかわらず、投資家心理は弱いままだ。
その証拠に、CSRCが上記の警告を発した翌営業日に、上海総合指数は過去25年の歴史で2番目に大きな下落率を記録した。
この8.5%という7月27日の下落により、同指数は政府が本格的な株価救済に乗り出した7月8日の水準(3500)をわずか200ポイント上回るだけになった。
■介入開始時の水準を割り込んだら面子丸つぶれだが・・・
この介入開始時の水準を割り込むことになれば、少なくとも2兆2000億元(3500億ドル)相当と推計される株価救済策をナショナルチームの主将として実行している中国証券金融(CSRC傘下の企業)は恥をかくことになるだろう。
このチームの主軸の一角を担い、国家が支配する証券会社100社あまりを取りまとめる中国証券業協会は、上海総合指数が少なくとも4500台に戻るまで株を売らないと約束している。
「市場心理は極めて弱い」。
経済調査会社ゲイブカル・ドラゴノミクス(北京)の中国担当エコノミスト、チェン・ロン(陳龍)氏はそう指摘する。
「政府は買い入れを続けるだろうが、
長期的には、本当の意味で軌道を変えることはできない」
上海総合指数は7月30日の前場、3760を下回る場面があった。前場終値は3787だった。
中国政府は、上海総合指数が上昇して証券業協会の目標値4500を超えるよりも、下落して3500という水準を割り込む可能性の方が高いと見ている。
CSRCはその懸念を受けて7月最終週に、「走資派」やそのほかの「悪分子」を敵視した毛沢東時代のキャンペーンを彷彿とさせる言葉を用いた。
Q&A形式で簡潔に書かれ、夜遅くに発表された声明文によれば、CSRCは上場企業の大株主および取締役による保有株式の売却を禁止した7月8日の命令に違反して株を「投げ売り」した例がなかったかどうかを調査し、その際には「一味徒党」全員を追いかけるという。
また、そのような「悪意ある」行動を見つけたら当局への直通電話で報告するよう投資家に促している。
中国共産党が隣人の監視・密告を推奨した文化大革命などの政治キャンペーンに逆戻りするような内容だ。
CSRCは上海総合指数が7月27日に8.5%下落した後、「(悪意ある投げ売りが)見つかった場合には、厳しい罰が下される」と述べている。
■いまだ残るレーニン主義
「中国の政治システムは今でも、
その構造、組織、思考、本能において本質的にレーニン主義だ」。
英ノッティンガム大学現代中国研究所を率いるスティーブ・ツァン氏はそう語る。
「株式市場は人民と党に尽くすことを求められており、人民を代表するのは党だけだ」
「したがって、もし市場が間違った方向に進んだり、『非行を働いたり』するのであれば、それは非愛国的であり、正さねばならない。市場の『非行』を推進または助長する輩(やから)は裏切り者なのだ」
■「政府が買っているうちに売れ」
しかし、CSRCや国営メディアの使う言葉がとげとげしくなるにつれ、投資家やアナリストはこれを信じなくなっていく。
「人民日報も新華社も、仕事だからああいうことを言っているだけ。
みんなそれくらいのことは分かっている」。
ゲイブカル・ドラゴノミクスの陳龍氏はそう言ってはばからない。
「自分のポートフォリオ運用についての決断とはまったく関係ない」
「私は、使われている言葉ではなく政府の行動に着目している。
なぜなら、言葉には意味などないからだ」。
中国の証券市場の専門家、フレーザー・ハウイー氏はこう語る。
同氏は、ナショナルチームが中国の大手乳製品メーカーの株など大量の資産をこの1週間で買い集めたことに驚いている。
「政府は今や、ある乳製品メーカーの株を5%持っている。
いったい全体、どうして5%も買う必要があるのか」
中国政府にとって問題なのは、上海総合指数が4500ではなく3500近辺で推移する期間が長くなればなるほど、投資家が今のうちに売り逃げてしまおうと考えがちになることだ。
北京を本拠地とするある投資アドバイザーは、次のような戦術を推奨しているという。
「彼らが愚かしい買いによって市場を安定させているのであれば、売るべきだ」
By Tom Mitchell in Beijing
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■当局の取り締まり:株取引を巡り航空機メーカーを調査■
株式が不法に売却された疑いがあるとして、中国の証券当局が同国最大の国有航空機メーカーを調査している。
このメーカーのトップは、中国株式市場の災難は「悪意のある」外国人のせいだとしている。
中国航空工業集団(AVIC)の董事長、林左鳴氏は、中国株の急落は中国共産党の弱体化を狙った外国人による「奇襲」の一環だと繰り返し発言している。
政府は7月初め、株価の下落を阻止するために、大株主による保有株売却を禁止した。
林氏はその後、市場を支えるためにAVICは株を積極的に買うと約束した。
ところが、AVICの製造子会社である上場企業の中航黒豹は上海証券取引所に提出した文書の中で、株主2社とともに違法な株取引の疑いで証券当局の調査を受けていることを明らかにした。
この開示文書によると、中航黒豹の金融会社である中航資本は、調査の通知を受けた後、総経理の楊聖軍氏を解任したという。
また上海証券取引所はこれより先に、AVICの主要株主が売却した株が5%を超えたとする通知書を発行していたが、AVICは義務づけられている開示を行っていなかった。
調査を受けていることが明らかになる前、林氏は、AVICの行動は外国からの攻撃に対抗する英雄的な戦いだと述べていた。
中国政府による厳格な割当制度のため、
★.中国株式市場における外国人保有比率は3%程度
にすぎず、外国人投資家に相場を下落させる力がある公算は非常に小さい。
この件について林氏と接触してコメントを得ることはできなかった。
By Jamil Anderlini in Beijing
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●報道ライブ21 INsideOUT 「変調?中国経済」20150720
2015/07/22 に公開
ゲスト:真壁 昭夫(信州大学教授)、内野 雅一(元週刊エコノミスト編集長、帝京平成大学教授)
中国当局は15日、今年4~6月期の国内総生産(GDP)が前年同期比7%増と発表した。
成長率10%前後の高速成長から中高速成長の「新常態」という安定成長を目指している中国だが、住宅バブルの崩壊などここに来て経済に変調をきたしている。
6月下旬からの上海株式市場の暴落は日本を始め世界の株式市場にも大きな影響を与えた。
世界経済に大きな影響力を持つようになった中国経済の今後の動向を探る。
●報道ライブ21 INsideOUT 「揺らぐ欧州 ロシア・中国次の一手」20150709
2015/07/11 に公開
ゲスト:小川和久(軍事アナリスト) 、田中均(日本総研 国際戦略研究所 理事長)
ロシアのウクライナ軍時介入からもうすぐ1年が経つ中、ユーラシア大陸北部の軍事的勢力図が徐々に変わりつつある。
米国とNATOが東方拡大を進める一方、その動きをけん制するかのように、ロシアは北欧のバルト海にICBM(大陸間弾道ミサイル)の配備や、欧州監視のため、ロシア西部にレーダー配備計画を進める。
そして南欧では、いわゆる「ギリシャ危機」に絡み、ロシアが経済的分野でギリシャに急接近を図っている。
更に中国がここに加わる。5月に地中海でロシアと共同軍事演習を行うなど、その存在感を高めつつある。
欧州にとって今後、ロシアと中国は脅威になるのか、専門家に話を聞く。
●『坂の上零が予測する!中国経済破たん後に何が起きるか?①』坂の上零 AJER2015.7.22(9)
2015/07/21 に公開
●『中国株バブル崩壊の裏解説①』河添恵子
2015/07/21 に公開
●日本のマスコミが報道しない中国経済崩壊を警告する中国問題評論家の石平さん
2015/06/20 に公開
中国は本当に崩壊するのか?
パネリスト: 倉山満(憲政史家) 上念司(経済評論家) 石平(評論家) ペマ・ギャルポ(桐蔭横浜大.)
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サーチナニュース 2015/08/13(木) 17:38
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2015&d=0813&f=business_0813_042.shtml
中国がバブル崩壊したら、一番困る国はどこ?=為替王
Q::中国株が今後更に暴落し、バブルが崩壊したら、一番困る国はどこですか?
A::中国はすでに高成長に陰りが見えています。
最近の不動産や株式市場の悪化などにより、さらに経済が減速した場合、主に資源を中国に大量輸出している国が、多大なダメージを受けることが懸念されます。
Q::具体的に、どこの国ですか?
A::代表的な国は、オーストラリア。
約3割が中国向け輸出で成り立っています。
かつて日本向けだった資源を、質が悪くても大量に購入してくれる中国向けに切り替えたケースも多く、近年、中国への依存度が過度に高まっています。
他には、南アフリカなども中国向けの輸出が急増(前年比約4割増)しています。
Q::それらの国は、中国がバブル崩壊したら、どうなりますか?
A::長期的には他の国への輸出を増やすなどして対応するでしょうが、
短期的には、中国向けの輸出が減少することにより、
オーストラリアや南アフリカなど「中国向けの輸出が多い資源国」の経済が悪化し、それらの国の株価や金利が下がり、通貨(為替レート)も下がるシナリオが考えられます。
Q::日本も中国向けの輸出が多いので、悪影響を受けるのではありませんか?
A::日本の場合、日本で産出された資源を輸出して稼いでいるわけではなく、加工貿易の一環なので、中国との貿易額が多い割には、上記のような資源国ほどは悪影響を受けにくいと考えられます。
Q::日本では中国人の爆買いがニュースになっていますが、それは影響ありませんか?
A::中国株が暴落したからといって、急に、中国からの観光客が減るとか、購入額が減るといったことはないでしょう。
ただし、長い目で見れば、当然ながら、日本での爆買いがいつまでも続くわけはありません。
たとえば5年先も中国人の爆買いがあることを見込んでいるような企業や自治体は、非常に危険と思われます。
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ロイター 2015年 08月 19日 15:20 JST
http://jp.reuters.com/article/2015/08/19/china-markets-intervention-idJPKCN0QO0FV20150819
焦点:機能不全の中国株市場、海外勢は当局介入に「右へならえ」
[香港 18日 ロイター] -
中国株式市場が機能不全に陥る中、海外投資家の一部では、当局の動きに「右へならえ」をすることで利益を出そうとする動きが出ている。
投資戦略を決めるのに決算内容や株価バリュエーションを分析したりはせず、政府系の金融機関、すなわちブローカー、資産運用会社、保険会社など、いわゆる「ナショナルチーム」による相場下支えのための動きをなぞっているだけだ。
当局の指示でナショナルチームが買いを入れると、海外投資家はすぐにそれにならい、同じ銘柄を買う。
両者の唯一の違いは、海外投資家は利益確定のため、できるだけ早くその銘柄を売ってしまうという点だ。
購入してから数時間、数日以内のことも多い。
結果的に、ナショナルチームは図らずも、相場とファンダメンタルズとをさらに乖離(かいり)させる短期売買のパターンを助長していることになる、と投資家らはみている。
「最近の当局の株式市場に関する政策には首をかしげるものもあり、海外投資家からの信用はあまり回復していない」。
スウェーデンの投資会社イースト・キャピタル(香港)のパートナー、キャリン・ヒルン氏はこう話し
「このため一部投資家は、当社が必要だと考えるファンダメンタルズ分析を経た投資をせず、
当局の介入手法をそのままなぞっている」
と指摘する。
投資家らによると、ナショナルチームの動きは特定するのが簡単で、単純ゆえにまねるのもたやすいという。
相場が急落している局面で素早く、指数に占める割合の大きい銘柄を買うのが常とう手段だ。
ナショナルチームのお気に入りの1つが中国石油天然ガス(ペトロチャイナ)(601857.SS)。
浮動株比率は2.4%しかないものの、上海総合指数.SSECに占める割合は6%以上で、相場への影響は大きい。
前週、総合指数の週間上昇率は約2カ月ぶりの大きさになった。
この時、大半の指数構成銘柄は下落していたが、ペトロチャイナや国有金融機関を含む大型株上位10銘柄は上昇。
当局による積極的な市場介入が背景にあることをうかがわせた。
ロイターのデータ分析によると、こういった際、買いが入るのは引け間際の30分間であり、規模も大きい。
指数の終値を高くしようとの意図が介入にあることの証拠だ。
また、引け間際にまとまった買いを入れれば、ショートにしていた投資家は持ち高調整のため、買い戻しをせざるを得なくなる。
■<唯一のプレーヤー>
米ゴールドマン・サックスのストラテジストは、「下支えのための資本」が銀行、保険、食品やヘルスケアなどの大型優良銘柄やディフェンシブ銘柄に流入していると指摘していた。
ナショナルチームは、小型株には比較的少額しか買いを入れていない。
ある欧州系銀行の香港支店の株式デリバティブ・トレーダーは
「現地の大口ブローカーの手口を毎日見て、盲目的に追随しているだけだ。
流動性の低い今の市場では、非常にもうかる」
と話す。
ナショナルチームは、株式市場で唯一のプレーヤーになりつつある。
ゴールドマンによると、チームは8000億―9000億元(1250億―1400億ドル)を株式市場に投じたが、市場の出来高は縮小しているという。
それでも投資家は、一部がナショナルチームに追随し、他の大半は完全に様子見を決め込んでいる。
上海と深セン株式市場を合わせた1日の売買金額は7000億元(1095億ドル)以下と、2カ月で半分以上減少した。
機能不全が悪化している兆候として、ナショナルチームの影響力の及ばない、本土市場以外での中国株のバリュエーションが低下している。
上海と香港の重複上場銘柄の価格差を示す指数.HSCAHPIは2009年3月以来の高水準に近づいている。
(Saikat Chatterjee記者 翻訳:田頭淳子 編集:加藤京子)
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【中国の盛流と陰り】
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