『
レコードチャイナ 配信日時:2015年7月11日(土) 8時40分
http://www.recordchina.co.jp/a113433.html
中国の売れ残り分譲住宅、
総面積がシンガポールの国土に匹敵―海外メディア
2015年7月5日、ロイター通信は
「空き家は中国の不動産開発業者を救う命綱」
と題した記事を報道。
未曾有の建設ラッシュで乱立した中国のマンションの多くが売れ残っている現状を伝え、
その床面積を合わせるとシンガポールの国土に比肩する
とした。
7日付で中国紙・環球時報が伝えた。
★.今年5月末時点で、
中国で売れ残っている分譲住宅の床面積を合計すると「657平方キロメートル」
という膨大な面積になった。
政府や地方自治体はこれらの一部を格安で買い取って公共住宅とし、貧困世帯向けに販売するという。
この政策はすでに国内6省で試験的に実施されているが、低所得層にとっても、不動産開発業者にとっても、低迷気味の中国経済にとっても利があるように見える。
バブルに湧いた不動産市場が健全性を取り戻す一助になるとの期待もかかる。
「ゴーストタウン」と形容される地方都市がいくつもある中国。
こうした地方都市では、建設ラッシュで雨後の筍のように建ち並んだマンション群が、不気味なほどの空き家だらけになっている。
その代表格ともいえる内モンゴル自治区オルドス市では、市政府が不動産開発業者8社の所有する3660戸の分譲住宅を、1平米あたり2766~3612元(約5万5000~7万1000円)で買い取った。
「需要があれば買い手は必ず現れる」との見込みあってのことだ。
こうした施策が功を成してか、中国の5月の新築住宅販売価格は13カ月ぶりに上昇の兆候を見せた。
業界内では「施策をさらに進めれば、不動産開発業者の融資返済圧力も軽減する」との期待の声も上がり、また一方では「売れ残り物件の消化にはなっても、どのみち限度がある」との声も上がっている。
いずれにせよ、大幅な減額で売れ残り物件を処分するのは売り手の本意ではなく、必要に迫られれて致し方なくというのが本音だ。
』
なを、シンガポールの国土は「710km2」である。
『
サーチナニュース 2015/07/12(日) 06:06
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2015&d=0712&f=business_0712_003.shtml
中国株の大暴落、
日本の「バブル崩壊」と比較して意味あるか!?=中国メディア
中国メディア・捜狐は7日、中国の株式市場暴落について
「なぜ日本の失敗ばかり示し、ドイツの成功を紹介しないのか」
とする評論文章を掲載した。
記事は、近ごろの中国株式市場暴落において「市場陰謀論」が続々と湧き起こるなかで
「日本が米国の通貨戦争によって失敗させられた」
という「市場でもっとも広まっている陰謀論」を想起せざるを得ないとしたうえで、
「人はみな物語を聞きたがる。
物語は人の心を動かすが、あまり物語を見過ぎると、事実が蔑ろにされてしまうことがある」
と論じた。
そして、「1980年代のプラザ合意によって日本円が大きく値上がりし、それが日本経済の停滞を招いた」という考え方が市場で一般的になっていると紹介。
これに対して
「なぜみんな日本の話ばかりをして、ドイツについて触れないのかと聞きたい」
と問題を投げかけた。
文章は1970-80年代における日本とドイツ(西ドイツ)の経済環境が非常に似通っていたとし、いずれも輸出依存の外向型経済、ハイテク国家、敗戦国、米国からの政治的リードを受けていた、本国の為替レートが低いといった共通点を持っていたと解説。
また、プラザ合意においても、日本とドイツ双方の為替レートを上昇させ、米国の対本国レートを相対的に下げるよう要求が出されたことを紹介、「これがいわゆる『陰謀論』の起点だ」とした。
そのうえで、その後日本が経済成長とともに“バブル経済”を招き、それが80年代末に崩壊して長期の経済低迷期に陥ったと解説。
一方で、同様に為替レートが大きく上昇したドイツでは「日本のようなバブル経済と崩壊による経済低迷が起きなかった」ばかりか、持続的かつ安定的な発展を続け、ドイツマルクはその後ユーロの基盤となるなど、強い局面を維持していることを挙げた。
文章は最後に
「危機的な言論が、より市場の『観客』の心理に迎合するものであることが見て取れる。
そして、本当の原因は往々にして無視されてしまうのである」
と結んだ。
』
『
サーチナニュース 2015-03-06 06:02
http://biz.searchina.net/id/1564140?page=1
「中国バブルは弾ける」
・・・日本の「バブル崩壊」予測したロイ・スミス氏=中国メディア
日本のバブル崩壊を予測したことで知られる、ゴールドマン・サックスの元共同経営者、ロイ・スミス氏は2日、中国経済の現状は1980年代の日本と似ている点が多いとして、日本と同様にバブル崩壊に見舞われるだろうと述べた。
中国メディアの匯通網などが報じた。
スミス氏は、1980年代の日本では不良債権の多さ、資本コストの過剰な上昇、不動産市場のバブル化などが発生したと指摘。
各方面の問題が金融分野に波及して、集中的に爆発した。
このため、好調で“とどまるところがない”ように見えた日本経済が一気に崩壊。
日本はさらに、長期にわたる不景気と高齢化で、医療費負担にも苦しむことになったと説明。
スミス氏は、現在の中国は、バブル崩壊にいたるまでの日本と同じ問題を抱えていると指摘。
したがって、中国も「同様の難問に遭遇する」との見方を示した。
仮に中国政府が日本の経験を教訓として適切な対応をすれば、日本ほど長期間にわたり経済が落ち込むことはないが、「短期的な痛みを回避するのは難しい」という。
さらに問題は、インフラ建設を過度に推進したために地方政府の負債や返済の滞納が激増したとで、中国における世帯、金融機関、各級政府、企業の
負債総額は
2000年にはGDP比121%だったが、
2014年には「282%」に
達したという。
スミス氏は、中国の金融システムは相当に脆弱(ぜいじゃく)と主張。
「経済が繁栄していた時期には隠されたり、軽視されていた問題が、経済減速の際に集中して噴出する。
これらの問題がいついかなる方式で爆発するか、今のところ具体的は結論できないが、いったん集中して爆発すれば、全世界の投資家の中国経済に対する信頼は極めて大きく傷つくだろう」
と述べた。
』
『
サーチナニュース 2015/07/13(月) 15:04
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2015&d=0713&f=business_0713_049.shtml
中国株式市場の大波乱
・・・不動産市場の「安定作用」は機能せず=中国メディア
中国メディアの21世紀経済網は10日、中国の株式市場で株価の変動幅が大きくなり、急落と急騰という不安定な値動きが続いていることについて、
「株価急落が不動産市場に波及する恐れがある」
と論じる記事を掲載した。
記事は、不動産市場は株価急落における逃避場として機能するかという質問について、
「恐らく機能しない」
と伝え、その理由として
「株価が急落するとともに、不動産価格も下落した」
ことを挙げた。
さらに、15年上半期に不動産価格が上昇した深セン市においても
「株価が急落したことで7月には不動産価格も下落に転じた」
と指摘。
さらに北京市や上海市では14年からの株価上昇を受け、株式投資で利益をあげ、高級住宅を購入する投資家が見られたとしながらも、株価急落を受け、相場より安い価格で売りに出された高級住宅も見られたと紹介した。
続けて、中国の中古不動産価格の値動きを示す指数は株価急落によって1週間で8.3ポイントも急落したと指摘。
中国では
「株価と不動産価格は負の相関関係があると考えられていた」
とし、
★.不動産価格が上昇すれば資金が株式市場から不動産市場に流れ、
株価が上昇すれば不動産市場から資金が流出し、株式市場に流れる
との見方が一般的だったと紹介。
一方、
「今回の株価急落ではこうした考え方が否定された」
とし、
株価急落によって信用取引を行っていた多くの投資家は追証が発生し、不動産の購入資金を追加担保として差し入れたため、不動産価格も同時に下落した
との見方を示した。
また記事は、
「株価の急騰、急落によって中国の個人投資家の資産は急激に減少している」
と伝え、中国の不動産仲介大手の見解として
「当局の下支え策が不十分である場合、
信用取引残高の多い中国株式市場は崩壊してしまう可能性がある」
と指摘。
市場の変動には今後も注視が必要だとし、株価の下落が続くようであれば
「不動産市場も大きな影響を受けることになる」
と警戒心を示した。
』
『
ロイター 2015年 07月 13日 16:13 JST
http://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPKCN0PL07N20150713
コラム:中国の公的介入が導く「株式市場の死」=武者陵司氏
[東京 13日] -
中国の共産党政権がいよいよ本性をむき出しにしてきた。
今回の株暴落局面で同国政府が繰り出した一連の相場テコ入れ策を見るにつけ、筆者はそうした思いを強めている。
この間のテコ入れ策をざっと挙げれば、
★.当局の大号令に従った大手証券会社21社による1200億元(約2兆4000億円)規模の上場★.投資信託(ETF)購入、
★.新規株式公開(IPO)の承認凍結、
★.大量保有株主による株式売却の半年間停止、
★.「悪意ある空売りの懲罰」
など、市場経済システムを採用している国から見れば、もはやあり得ないものばかりだ。
一部には、8日の暴落を受けて、中国株はあたかも底なし沼に落ちたかのような見方も広がっているが、
中国政府は今後も信じがたい手を繰り出してでも株価のさらなる暴落を食い止めるだろう。
まず当面は恐怖の連鎖を断ち切るために、市場原理を無視したあの手この手を使って、「これ以上は下がらない」という官製相場のフロアーを明確に示そうとする可能性がある。
上海総合指数で言えば、春先以降の急騰局面前の水準である3500ポイントから4000ポイント近辺だろうか。
本来、市場経済のルールが通用する世界において、相場の下落局面で当局が下支えに動けば、投機筋の「格好の餌食」となり、その売り圧力の前に打ち負かされるのが常だが、中国株式市場はいまだ国際金融市場から事実上隔絶されている。
その特異性を生かして、官製フロアーどころか、いったんバブルが破裂したように見せて、もっと壮大なバブル、例えば上海総合指数で言えば1万ポイントへの大相場すらも作りかねないのではないか。
むろん公的介入で株価が持ち直せば、帳簿上の富がある程度確保されるのは事実だが、本源的企業価値からはどんどん乖(かい)離してしまう。
株価は、言うなれば経済の体温計である。
その「目盛り」を意図的に変えてしまうことは市場原理の否定そのものであり、グローバルな尺度で見て中国株式市場の死を意味しかねない。
<マネーの質が劣化、頼みの綱は公共投資>
資産市場への公的介入は、ある意味で、共産党一党独裁体制の宿命と言える。
短期的な高成長路線を優先するあまり、資産バブルの膨張を許してしまった
(あるいは暴落の恐れがあっても、
資産効果に頼らざるを得ないほど、政策手詰まりに陥っていた)わけだが、いまさら崩壊するままに任せて、政治システムを揺るがすような社会不安を起こすわけにはいかない。
今後も弥縫(びほう)策を繰り返すしかないだろう。
周知の通り、中国経済の衰弱は顕著である。
粗鋼生産量や鉄道貨物輸送量、発電量、輸入数量などは軒並みマイナス領域か、大幅な鈍化傾向にある。
2010年には前年比20%増だった工業生産額も2015年に入って以降、5―6%増にとどまっている。
特に中国経済の屋台骨を担う国有企業は2%そこそこの伸びまで低下している。
消費も減速しており、自動車販売は4月、5月、6月と3カ月連続で前年比マイナスとなった。
成長の「質」の劣化も明らかだ。
例えば、景気減速下で家計の所得や貯蓄が伸び悩む一方、銀行融資は前年比で15%近く増えている。
金融機関が身の丈以上に信用供与していることが見て取れる。
中国国務院(内閣に相当)は6月、商業銀行の預貸率の上限規定を撤廃することを明らかにした。
金融改革の一環と言えば聞こえはいいが、景気減速下で資金供給拡大を促そうとする背景には、
外貨流入が減少し、企業収益が悪化することなどによって
★.中国の資金的困難が一段と深刻化している
という裏事情があろう。
また、報道によれば、地方政府が保有する債務を証券化して、それを人民銀行(中央銀行)が引き受ける荒技までもが検討されているという。
証券を裏付けとした通貨の供給は、中国型量的緩和(QE)だとの自画自賛の声も伝えられているが、実際のところは不良債権を中央銀行が引き受けて、通貨を供給するに等しい行為だ。
★.中国は2013年頃を契機に急速に資金的な困難に陥り、
輪転機を回すプリンティングマネーでしのいできたが、そのマネーの質がどんどん劣化している。
こうした状況下、高い成長率を無理やり維持しようとしても、成長をけん引してきた不動産投資や設備投資はすでに完全に失速状態にある。
★.こうなると残された唯一の手段として、
なりふり構わぬ巨額の公共投資で乗り切っていこうとする可能性が高い。
高速鉄道、高速道路、地下鉄などへのインフラ投資が、過剰投資の上に屋上屋を重ねるがごとく繰り返されるのではないだろうか。
<日本株への影響は限定的、中国は緩慢な衰退へ>
ただし、上記のようなシナリオは、見方を変えれば、破局的な経済崩壊は目前には迫っていないことを意味する。
一部の悲観論者は、今回の株暴落は中国経済のハードランディングが近いことを示していると言うが、現実に起こることは、もっと
中長期にわたって続く「緩慢な衰退」になる
のではないだろうか。
その意味で、中国要因が短期的に日本株の地合いをさらに著しく悪化させたり、ただちに日本経済の失速を招いたりすることはないと考える。
一部には、中国株安に伴う損失を日本株売却で穴埋めしようとする動きがあり、今後も続くとの見方もあるが、それは違うだろう。
8日以降の日本株下落を主導したのは投機筋であり、先ほど述べた通り、中国株式市場は世界の金融市場から事実上隔絶されているので、中国株が下がっても、益出しのための大規模な他国株売却は起こらないと思う。
また、株のバブル崩壊は、ただちに経済の収縮に結びつくものではない。
例えば、1990年にバブルが崩壊した日本がマイナス成長に陥ったのは3年後のことだ。
ましてや中国は政府の指令ひとつで、いくらでも需要を作れる経済システムを採用している。
その意味で、中国に関する短期的な市場リスクをあまり過大に考える必要はないと思う。
むしろ日本株への短期的リスクは、ギリシャ問題の方が大きいのではないだろうか。
あえて懸念をひとつ挙げれば、中国の市場は世界から事実上隔絶されているとはいえ、ある穴を通して、同国の困難が外にリークアウト(漏出)する可能性は本当にないのかどうかだ。
恐らく、その穴があるとすれば香港経由となろう。
対内直接投資を見れば、中国へのマネー流入を支えているのが香港であることは明白だ。
特に2008年のリーマンショック後にその傾向は強まり、
2014年には全体の流入額の7割強を占めている。
投資主体が香港人なのか、香港経由で再投資をしている中国本土居住者なのか、それとも台湾人かシンガポール人なのかは不明だ。
また、さまざまなチャンネルを通してグローバルな金融機関が中国に貸し付けている債権もあろう。
こうした債権の毀損状況によっては、中国の困難がグローバルに伝播することもあり得るのかもしれない。
「蟻(アリ)の一穴」という言葉もある。
香港経由のマネーの流れには特に注意が必要だろう。
*武者陵司氏は、武者リサーチ代表。1973年横浜国立大学経済学部卒業後、大和証券に入社。87年まで企業調査アナリストとして、繊維・建設・不動産・自動車・電機エレクトロニクスなどを担当。その後、大和総研アメリカのチーフアナリスト、大和総研の企業調査第二部長などを経て、97年ドイツ証券入社。調査部長兼チーフストラテジスト、副会長兼チーフ・インベストメント・アドバイザーを歴任。2009年より現職。
*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの外国為替フォーラムに掲載されたものです。(こちら)
*本稿は、筆者の個人的見解に基づいています。
』
『
JB Press 2015.7.14(火) 姫田 小夏
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/44285
「株はもっと上がる!」中国はまだまだ強気だった
次々に繰り出す共産党の“見えざる手”
「上海株パニック直撃で東証暴落」──。
7月8日に東京駅のキオスクに張られた夕刊紙の見出し広告だ。
夕刊紙の見出しがセンセーショナルなのはいつものことだが、その日はさすがに見出しに目をとめ歩調を緩める通行人が目立った。
上海総合指数が、前日比で5.9%安の3507ポイントまで急落したのだ。
ここ数年、2000ポイント台を推移していた上海総合指数は昨年11月頃から緩やかに上昇を始めた。
12月には3000ポイントを、4月には4000ポイントを突破。
3月から6月にかけては、わずか3カ月で50%以上という驚異的な上昇を見せた。
そして6月12日にピークを迎え、ついにリーマンショック以来最高水準となる5178ポイントにまでに上り詰めた。
しかし、この日を境に株価はじりじりと下落に転じる。
7月8日に「暴落」が伝えられると世界中のマーケットが連鎖下落を起こした。
■身元不明のブローカーがうごめく信用取引の実態
これまでの株価の高騰は政府による景気刺激策の一環だったと言われている。
現地では年が明けた早い段階から「今年は株が上がる」という情報が出回っていた。
一部の個人投資家は、意図的に仕組まれた「中国株バブル」が再来することを見通していた。
上海在住のある実業家A氏は、こうした噂を聞きつけていた1人だった。
A氏は春節と前後し、自己資金と両親のタンス預金とを合わせて300万元を株に投資した。
その結果、たった数カ月で1200万元を儲けた。
日本円にすれば2億4000万円である。
A氏はまず、株式投資を運営する民間業者Xに300万元を預託。
XはA氏に預託金の倍額である600万元を貸出し、合計900万元の枠で株式運用を開始した。
“民間業者”といっても会社組織ではなく、3人程度で動かしているブローカーのようなもの。
これがいわゆる中国における「信用取引」の実態なのである。
A氏はうまく売り抜けたが、その後の急落で、多くの個人投資家が預けた資金を失った。
現地の株式投資に詳しい貿易商B氏は「身元も定かでないこうした組織に資金を預けた個人投資家は多い。今回の下落で“資金がゼロ”になった人も少なくない」と語る。
■自殺に殺人・・・混乱する社会
上海総合指数がわずか3週間で32%も大幅下落したことで、街中ではさまざまな事件が起きているようだ。
報道がこれまで以上に厳しく規制され実態が見えにくくなっているが、中国がパニックに陥っていることは口コミで伝わってくる。
財産を失い家庭が崩壊した者もいれば、政府の責任を追及する者もいる。
さらには、自殺した者もいる。
江西省南昌市では殺人事件があった。
自宅を担保にして高利貸しから借金、近隣からも借金して株につぎ込んだ妻が180万元(約3600万円)の大損を出した。
怒り心頭に発した夫が妻を殺したというのだ。
そもそも今回の株価上昇は異常だった。
2015年1月から4月にかけて、株に上場する二千数百と言われる銘柄のほとんどすべてが上昇した。
財務状況に問題があるなど上場廃止リスクがある銘柄(いわゆる「ST銘柄」)ですら暴騰していた。
中国の製造業は生産停止や倒産が相次いでいる。
相場の動きは明らかに実体経済から乖離していた。
6月第3週以降の下落局面では、自社株の下落を恐れて証券取引所に売買停止を申請する企業が相次ぎ、売買停止銘柄は全体の半数を超える1400以上に膨らんだ。
中国政府は下落防止の下支え策を矢継ぎ早に打ち出した。
大手証券会社に命じて1200億元以上を上場投資信託に投じさせたり、国営企業に自社株買いを要請したりするなど、なりふり構わぬ介入を行った。
大学教授のC氏はこの一連の出来事を冷めた目で見る。
「当局がやっていることはメチャクチャ。
もともと不透明な部分が多く誰が操作しているかも分からない株式市場が、ますますおかしなことになっている。
これで民間の信頼を失えば、もう株価は戻らないだろう」
■株価下落で愛国心に火
株価が下落局面に入ると、ネット上では一部の個人投資家がデマを飛ばし始めた。
今回の中国株バブルでは投資家1人当たり平均80万円の利益を出したと言われていたが、
「敵性外国人がこれを妬んで中国の株価を暴落させた」
というのだ。
「ゴールドマンサックスやモルガンスタンレー、あるいはジョージ・ソロスなどのファンド、機関投資家が中国に一泡吹かせるため空売りに出た」
という書き込みもある。
愛国主義を掲げて市場救済を叫ぶ個人投資家も現れた。
「これは単なる市場の問題ではない。
中国経済と敵対する勢力との闘いだ」
「株式市場の防衛は習政権の改革の防衛につながり、果ては国家の防衛につながる。
だから政府はもっと操作しろ」
「五星紅旗を掲げて防衛戦に乗り出せ、中国経済の根性と粘りを見せつけるのだ」
とまくし立てたる。
彼らは政府の強大な力を信じている。
政府が株価を操作し、市場を復活させてくれるだろうと希望を託しているのだ。
さて、今後の動向が気になる上海株だが、人民銀行の内部から筆者のもとにこんな情報が流れてきた。
「下落は長くは続かない、再び上昇に転じるだろう。
政府による株式市場への刺激策はまだ続くからだ。
6000ポイントを超えることだってあり得る」
急落していた上海株は先週末に下げ止まり、反転上昇の気配も見せている。
共産党の“見えざる手”が、今後も上海株を上昇させるのだろうか。
まるで化け物のような市場である。
』
『
BBC news 2015.7.13 視聴時間 01:07
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/44280
中国株価暴落、ギリシャGDPの10倍消失 60秒解説
債務危機に陥ったギリシャの政府債務は3750億ドル。
対して、中国株式市場が1カ月未満の間に失った資産は時価総額3兆ドル以上です。
中国でどうしてこんなことになったのか、60秒で説明します。
』
『
サーチナニュース 2015-07-14 11:51
http://news.searchina.net/id/1581270?page=1
中国の株価急落、
日本のバブル崩壊とは違う!・・・中国メディアが主張
中国メディアの中国経済網は11日、
「中国の株価急落は日本のバブル崩壊と同じではない」
と主張する論説を掲載した。
中国で最近になり株価の変動幅が大きくなり全面的な暴落も発生したことで、
「中国は世界経済のリスクの1つであり、
中国の株式市場はバブル崩壊に至った日本と同じ道をたどる」
との主張も出ていた。
記事は、日本で1990年代末に発生した株価の暴落について
「当時の日本はバブル経済だったため」、
「バブル経済はいずれ行き詰まる」
と指摘。
一方で、中国では株価の急落があったとしても、経済は安定しており、中長期的に発展する情勢は全く変わっていないと主張した。
さらに、中国の李克強首相の発言を引用し、
「中国経済の成長率は鈍化しているが、雇用環境の改善や所得の増加は続いている」
と指摘。
中国国家統計局の盛来運報道官が中国は経済成長率、失業率、物価、国際収支などの指標を見る限り、
「中国経済は合理的かつ安定した状況にある」
と述べたことにも触れた。
上海総合指数が一時、最高値から約30%も下落したことも「金融危機を招くものではない」と主張。
「確かに急落ではあったが、それ以前の上昇が急激すぎたために発生した」
との見方を示した。
また、急落後に上海総合指数が大幅に反発したことを挙げ、
「上海総合指数はすでに安定し始めており、市場の発展をさらに正常なものとする調整だった」
と主張した。
さらに記事は、中国では経済改革が今なお進められており、株式市場が長期的に発展するというロジックにも変わりはないと主張したうえで、今回の株価急落は「日本のバブル崩壊と同じではない」と主張した。
』
『
ロイター 7月14日(火)18時33分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150714-00000093-reut-bus_allー
日本と異なる「バブル崩壊」構造、
中国では株式と不動産が逆連動
[東京 14日 ロイター] -
今回の中国株の乱高下と、日本のバブル生成・崩壊のプロセスでは、不動産の動きに大きな違いがある。
株価と地価が上下とも同方向に動いた1980年代以降の日本と異なり、中国では逆連動している。
市場間でのマネーシフトが背景だが、株安による逆資産効果が相殺されることで、消費などへの悪影響も抑えられる可能性がある。
<スイングするマネー>
中国株は昨年7月から今年6月まで1年間、上昇を続けた。
一方、同国の不動産価格はほぼ同期間、下がり続けた。
中国主要70都市の新築住宅価格は、昨年5月から今年4月までの1年間連続で前月比マイナス。5月に13カ月ぶりに上昇に転じたが、今度は上海総合指数<.SSEC>が6月12日にピークをつけ、1カ月足らずの間に約3割下落した。
もともと中国株の「バブル」は、不動産市場からのマネーシフトによる影響が大きい。
一部都市での2軒目の住宅購入者に対する頭金比率と貸出金利を引き上げるなど、中国政府は過熱する不動産市場を抑えるために様々な抑制策を2013年ごろから次々に導入。
「不動産市場から逃げ出したマネーが株高を演出した」(SMBC日興証券・投資情報室中国担当の白岩千幸氏)とみられている。
中国経済の成長率が7%台に減速しているにもかかわらず、上海株は1年間で2.5倍に上昇。
株式市場の過熱感を感じた投資家の一部が不動産市場に戻り始めたことで、株価が天井を打った一方、住宅価格などの下落には歯止めがかかったようだ。
相次ぐ金融緩和であふれたマネーは、都市部の不動産に再び流入し始めている。
新築住宅価格で深センは前年同月比で7.5%上昇と、70都市で上昇率トップ。前月比でも6.6%値上がりした。
北京市と上海市は1年前と比べると下落したが、前月比ではぞれぞれ1.1%、2.2%値上がりしている。
<日本では連鎖的崩壊>
他方、日本の1980年代以降に起きたバブル生成・崩壊の過程では、株価と地価が連動して動いた。
バブルのスタート時点をどこにするかには諸説あるが、プラザ合意のあった1985年を起点とすると、日経平均は1989年末に付けた3万8915円(終値)の史上最高値まで約3倍に上昇。
地価は株価に若干遅れるペースだったが、商業地の市街地価格指数はピークの1991年に4倍に達した。
金融緩和と景気拡大によって膨らんだマネーが、株式市場と不動産市場にともに流入。
土地含み益の増加をはやして株高が加速し、そのマネーが再び不動産市場に入るというスパイラル的な「バブル」形成だった。
その「好循環」が逆回転したことで、株式市場と不動産市場は深い底に落ち込んでいった。
まず株価が下落し、日経平均は3カ月間で3割下落。
その後、一時的な上昇はあったものの、下落基調は変わらず、2008年10月には6994円(安値)を付け、ピークから82%下落した。
不動産市場では、株価に少し遅れて「土地神話」が崩壊。市街地価格指数(商業地)は1991年にピークを付けたが、2013年までに86%下落した。
不良債権問題によって銀行の間接金融機能が低下。企業業績の悪化に拍車がかかるなど株安と不動産下落の連鎖が、バブル崩壊の影響を長引かせた一因だ。
<「若い」相場にゆがみも>
株安による中国消費への影響が懸念されている。
ただ、今回の株高期間中の消費動向をみると、比較的堅調ではあったが、大きく伸びたわけではなかった。
株高効果を不動産価格下落のマイナスが打ち消した可能性がある。
その逆で、今回の株安局面でも、株価と不動産価格が逆行している中国では、かつての日本ほど「逆資産効果」の悪影響は出ないかもしれない。
また、株式と不動産の間でマネーがスイングしている限りは、大きなバブル生成・崩壊には至らないとの声も少なくない。
上海総合指数はピークから3割下がったが、14日終値時点で、年初からは21%、昨年6月からは91%上昇した水準にある。
このまま下げ止まれば、「調整」の範囲内との見方もできる。
中国ウォッチャーの間からは
「今回の中国株上昇はそれほど過熱した感じがしなかった」(大和総研・シニアエコノミストの斉藤尚登氏)
との指摘も多い。
それにもかかわらず、中国政府がなりふりかまわない株価対策を矢継ぎ早に打ち出したのは「メンツ」の問題があったのではないかと、双日総合研究所チーフエコノミストの吉崎達彦氏はみる。
「バブルではないと言ってきた手前、引っ込みがつかなくなったのだろう。
しかし、まだ『若い』相場に介入したことで、市場にゆがみが出るおそれがある」
と指摘。
本当のバブルはこれからやってくるのかもしれない、と話している。
』
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サーチナニュース 2015/07/16(木) 06:02
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2015&d=0716&f=business_0716_005.shtml
破産に近い中国十大都市
・・・不動産購入やめとけ!
中国の不動産情報サイト「捜房網」は13日、
「中国で最も破産に近い十大都市。
ここで物件を買ってはいけない」
と題する文章を掲載した。
1].冒頭に挙げたのは内モンゴル自治区のオルドス市だ。
同市では、2000年ごろに石炭生産が盛んになり、市政府は巨額の利益を「新都市建設」に投じた。
その後、石炭ブームが去って「新都市」は「ゴーストタウン」になってしまった。
2].次は、陝西省の神木県だ。
やはり石炭ブームで潤った。
医療費や教育費もすべて行政が負担した。
ところが石炭価格の下落と共に、市政府の資金繰りが苦しくなった。
それまでの違法な資金調達も明らかになった。
石炭の乱開発と使用による環境破壊というマイナス面は残った。
3].続けて挙げた甘粛省玉門市は石油、湖北省黄石市は金、雲南省昆明市東川区は銅と、鉱物資源に頼り過ぎた。
一時は好景気に沸いたが、資源の枯渇とともに地域経済は急速に悪化した。
4].多少異なるのが江西省景徳鎮だ。
古くから陶磁器の産地として知られていたが、産業があまりにも単一になり、他地域でも陶磁器生産が盛んになると、とたんに苦しくなった。
吉林省長春市も、状況はやや似ている。市全体の経済の7割を自動車産業に頼る都市だ。
自動車の売り上げ増が鈍化し、市経済全体が「冬を迎えつつある」という。
5].海南省海口では、不動産バブルの崩壊が懸念されている。
1990年ごろから地価の上昇が始まり、一時は従来の10倍程度にまで上昇した。
市の収入の多くは不動産関連に依存している。
今後、土地価格が急落すると、市の財政も経済も破綻しかねない。
6].浙江省温州市は、やや状況が異なる。
靴や服飾、ブラシ、ライターなどの軽工業で、一時は大いに潤った。
しかし、東南アジアなどで同類の産業が勃興すると同時に、低価格路線で成功した中国企業が他国企業の低価格攻勢に苦しむことになった。
規模の小さな企業が多いという問題もある。
7].広東省広州市は、ホンダの進出により恩恵を受けた。
自動車関連は市の「戦略性主導産業」だった。
しかし、2014年からは尖閣諸島問題の影響を受け、日系車の販売不振が深刻化した。
それより前に始まっていた自動車の値引き競争も、市の経済に悪影響を与えた。
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◆解説◆
上記記事によると、中国における「失敗した地域」はそもそも「一辺倒」というリスクを抱えていたことになる。
中国人を観察すると、目標を達成するために、「集中的攻勢」を好む場合が多いことに気づく。
本筋と考えることを、ひたすらに追求するわけだ。
「周辺事項」と判断したことは後回しにする。
結果として「無視」する場合も珍しくない。
さまざまなリスクや周辺との兼ね合いを気にしがちな日本人とは対照的ともいえる。
上記例でも地域の指導者らが「地域の発展にはコレしかない」と判断して、全力を集中して取り組んだと考えられる。
上記の「中国式勝利の方程式」が、大きな成果を効率的にもたらすことも珍しくない。
ただし、問題が発生した場合には、意外にももろく崩れることがある。
「攻めには強いが、守りには案外弱い」
と言えるかもしれない。
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サーチナニュース 2015/07/21(火) 18:16
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2015&d=0721&f=business_0721_069.shtml
中国の居住用不動産、「空き家率」高止まり
・・・バブル崩壊は不可避か=中国メディア
中国メディアの捜房網は19日、中国では不動産価格が高騰したことで住居を購入できない人が多く存在する一方で、空き家率が高止まりしていることが問題となっていることを伝えた。
記事は、中国の西南財経大学による報告を引用し、
中国の空き家率は22.4%に達し、
5戸のうち1戸は空き家状態にあることを指摘する一方で、中国の持ち家比率は90%を超えているとの統計もあると紹介した。
続けて、同統計について
「北京や上海などの大都市では持ち家を購入できなくとも、故郷には1戸以上の持ち家がある人も多いということだろう」
とし、不動産ディベロッパーは
「今なお実需が存在するとして余裕を示しているが、持ち家がある中国人が9割を超えるということは実需はさほど大きくないのではないか」
と疑問を呈した。
さらに記事は、中国に存在する空き家について、
「26%が一般分譲住宅であり、
23%が低所得者向け分譲住宅」
だと紹介。
また、中国では多額の資産を持つ富裕層の多くが低所得者向け分譲住宅を所有していることを指摘し、
「低所得者の居住ニーズを満たすために建造された分譲住宅に多数の空き家が存在することは、低所得者向け分譲住宅が汚職の温床となっていることを示唆するもの」
と論じた。
続けて、中国では居住用不動産の実需は年1000万戸ほどだと推定されていることを紹介する一方、
中国では年に2500万戸もの居住用不動産が供給されていると指摘し、
「すでに空き家が多く存在する今、不動産バブル崩壊はもはや不可避ではないか」
と指摘した。
』
【中国の盛流と陰り】
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