2015年6月1日月曜日

南シナ海問題(1):南沙諸島埋め立てによる緊張は中国にとって利になるのか? 尖閣の屈辱を南シナ海で晴らせ

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● CNNニュースより


●  5月21日、南シナ海の領有権問題をめぐり、米国の防衛関係者の間では最近、対中強硬姿勢を訴える声が強まっている。写真は中国が人工島の建設を進める南沙諸島の美済礁。米海軍提供(2015年 ロイター)


● JB Press より

 中国は東シナ海の尖閣諸島問題で、日本に手も足もでなかった。
 公船を時々通過させる程度で、いわば指先で触れる程度のことしかできていない。
 外務省のホームページで国際法上の領有権を主張したことで、これまで棚上げ状態にあったこの地の所有権が完全に日本に傾いてしまった。
 日本のこの発表は、ここを日本の領有地と宣言することで自衛権の発動が可能となるという結果にまで進展してしまった。
 対する中国の主張は「歴史的固有の領土」という論理で、まったく国際法上の主張にはならない状況にある。
 もし中国がこの地の領有を主張するなら奪回という軍事行動に訴えるしか手段がなくなってしまっている。
 しかし、今の中国では、その軍事力で自衛隊に勝ち目はない。
 空自の執拗なスクランブルに苛立ち非難するという惨めな差にまでなっている。
 中国は自らが設定した防空識別圏を保持するためのスクランブルすらかけられない状況では、空自のこの行動は中国の自尊心を打ち砕くに十分なものとなってしまっている。
 中国外交失敗の典型がこの尖閣問題である。

 この失敗の屈辱を晴らすために、弱小国しかいないからなんとかなるだろうという判断から、圧倒的軍事力を背景に東シナ海から南シナ海へと矛先を転じたのが今回の埋め立て問題である。
 だがしかし、今度はアメリカがでしゃばってきた。
 以前にこれに近い事例があった。
 ソ連がキューバにミサイルを設置した事件である。
 キューバはアメリカの裏庭で、アメリカは安全保障の上からも完全にキューバを潰す気でいた。
 この時はソ連が手を引いて明らかなソ連側の敗北となった。
 今回は場所はアジアである。
 冷戦終了後をみるとアメリカはイラクにでしゃばったことがある。
 果たしてアジアにどこまで足を突っ込んでくるのか、 
 アメリカがどこまででしゃばるかはまだ未知数である。
 ポーズだけということもありえる。
 オバマ政権というのはあまり行動力のある政権ではない。
 日本のことは日本で始末せねばならない、
と思わせる政権である。
 日本にとっては期待のできる政権ではない。
 また、「アメリカは何もしない」と中国が考えていることも確かだろうと思われる。
 尖閣のツケが南シナ海に回ったということである。 


ロイター 2015年 06月 1日 12:22 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0OH14E20150601/

焦点:日本の南シナ海関与に高まる米国の期待、
 共同哨戒は慎重検討

[シンガポール 1日 ロイター] -
 5月31日に閉幕したアジア安全保障会議で、米国が日本に対する南シナ海関与の強化に期待していることが鮮明となった。

  日本側は前向きに受け止めつつも、中国との緊張が続く東シナ海の対応で手一杯としており、米国の関心が特に高い共同哨戒は、引き続き慎重に検討していく構えを見せている。

<「ISRはやりたい」>

 「後で出す共同声明を見てもらえれば明らかだ」──。
 米太平洋軍の関係者は、会議の会場となったシンガポールのシャングリラホテルでロイターにこう語り、南シナ海における日本の役割拡大に期待を示した。

 会議2日目の30日に会談した日本の中谷元防衛相、米国のカーター国防長官、オーストラリアのアンドリュース国防相は共同声明を発表し、中国が南シナ海の南沙諸島で進める岩礁の埋め立てに強い懸念を表明した。

 共同声明は、日本の安全保障政策の変化にも言及。
 「地域及び世界の安全保障に、より大きな役割を果たそうとする日本の最近の取り組みを歓迎し支持した」
とし、自衛隊の役割が南シナ海にまで広がることへの期待を強くにじませた。

 米国は日本に対し、装備協力や共同訓練などを通じて東南アジア諸国の防衛能力向上の支援を求めるとともに、自衛隊に米軍と共同で南シナ海を哨戒してもらいたいと考えている。

 能力支援については、日本はすでに積極的に乗り出している。
 ベトナムの海上警察に中古の巡視船を供与したほか、潜水艦の事故が起きた場合の対応に関する研修を行った。

 フィリピンとは今年5月に南シナ海で初の共同訓練を実施。
 さらに6月2日からのアキノ大統領訪日に合わせ、防衛装備品の供与に向けた正式協議の開始を決める見通しだ。

 しかし、米軍との共同哨戒については思いが交錯している。
 「飛行機なのか、船なのか、ISR(情報・監視・偵察)はやりたいと思っている」
と、防衛省関係者の1人は前向きな姿勢を示す。

 一方、別の防衛省関係者は、日本は尖閣諸島(中国名:釣魚島)をめぐって中国との緊張が続く東シナ海を優先すべきと話す。
 「南シナ海は一義的には当事者がやるべきだ」
と、同関係者は語る。
 装備、人員とも、東シナ海への対応で余裕がないという。

<中谷防衛相と中国の副参謀長、会議中に3度接触>

 自衛隊の元海将によると、日本が南シナ海まで哨戒範囲を広げられるかどうかは、作戦内容によるという。

 海域の一部を一周見回るだけなら今も可能で
 「東シナ海でいつも行っている活動を広げればいいだけだ」
と、元海将は言う。

 しかし、中国の潜水艦を追跡するといった任務だと24時間監視しなくてはならず、現状の能力と慎重に照らし合わせる必要があるという。

 中谷防衛相は会議の開催中、中国人民解放軍の孫建国副参謀長と3度言葉を交わした。
 公には埋め立てに対し強いメッセージを発しつつも、何とか中国との関係を改善したいとの複雑な思いが見て取れる。
 中谷防衛相が
 「さまざまな問題について大いに議論をしたい」
と述べたのに対し、副参謀長は
 「(日中関係を)正常な方向に進めていくことを望んでいる」
と応じた。

*見出しを修正して再送します。



TBS系(JNN) 5月31日(日)6時36分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20150531-00000004-jnn-int

 カーター長官非難に中国外務省が強く反発



アメリカのカーター国防長官が国際会議で南沙諸島での中国による岩礁埋め立てを名指しで非難したことについて、中国外務省は、
 「アメリカは中国の主権と権益に言いがかりをつけている」
と強く反発しました。

 アメリカのカーター国防長官は30日、シンガポールで行われているアジア安全保障会議で、南沙諸島の埋め立てについて、
 「いかなる国をも大きく上回る規模と速さで埋め立てを進めている」
と中国を名指しで非難しました。

 これに対し、中国外務省はホームページ上で、
 「アメリカは中国の主権と権益に言いがかりをつけていて、断固反対する」
と強く反発しました。
 また、岩礁の埋め立ては中国側の主権範囲内のことで、
 「軍事・防衛的な需要を満たすだけでなく、民間の需要に応えるものだ」
と主張しました。

 その上で、
 「アメリカは南シナ海問題の当事者ではなく、中米間の問題になるべきでもない」
と指摘し、地域の平和と安定を害する言動をやめるよう促しました。

 南沙諸島の埋め立てをめぐっては、アメリカが哨戒機を使って監視を強める一方で、中国側も今月発表した国防白書で海上での軍事衝突に言及するなど、双方が反発を強めています。
(30日19:36)



ロイター 2015年 05月 30日 21:08 JST
http://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPKBN0OF0GJ20150530

日米豪が共同声明、中国の埋め立て非難 ASEANとも連携

[シンガポール 30日 ロイター] -
  安全保障の協力関係を深める日米豪が、南シナ海における中国の埋め立てにそろって非難を強めている。
 30日にシンガポールで会談した3カ国の防衛相は、共同声明で「深い懸念」を表明。
 防衛力の向上支援などを通じてASEAN(東南アジア諸国連合)とも連携する方針を確認した。

<日米防衛相は講演でも中国非難>

 日米豪の防衛相は、シンガポールで29日から開かれているアジア安全保障会議(シャングリラ対話)を利用して会談した。
 3カ国は共同声明で「南シナ海における中国による埋め立てに対する深刻な懸念」を表明。
 埋め立てを中止するよう求めた。

 中国は埋め立てて造成した人工島に、滑走路や港湾を建設。米国防総省は、大砲が設置されていることも確認した。

 日米豪とも、南シナ海で領有権を争う当事国ではない。
 しかし、同海域が重要な海上交通路であることから、中国が埋め立てた場所を軍事拠点化し、自由に航行できなくなることを恐れている。

 カーター米国防長官は、会談に先立って行った講演でも、
 「中国による南シナ海の岩礁埋め立ては国際的なルールと規範を逸している」
と非難。
 これまで通り、同海域での哨戒活動を続ける方針を強調した。
 同じく講演した中谷元防衛相は、
 「無法が放置されれば、秩序は破壊され平和と安定は崩れる」
と語った。

 アジアへのリバランス(再均衡)政策を進める米国は、同地域に兵力を傾斜配分するとともに、日豪といった同盟国に役割の拡大を求めている。
 自衛隊には哨戒活動を南シナ海にまで広げることに期待を寄せており、カーター長官は講演で、日本の安全保障政策が変化しつつあることに言及。
 「日本は東南アジアへの関与を強めている」
と語った。



時事通信 5月30日(土)20時57分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150530-00000124-jij-cn

埋め立て活動停止せず=米国に「左右されない」―中国

 【北京時事】
 中国メディアによると、中国国防省外事弁公室の関友飛主任は30日、シンガポールで開催中のアジア安全保障会議でカーター米国防長官が南シナ海での岩礁埋め立て作業の中止を求めたことを受け、
 「中国の主張はいかなる国家によっても左右されるものではない」
と述べ、埋め立て活動を継続する考えを改めて示した。
 関主任は米国が懸念する「航行の自由」について
 「何ら影響を受けていない。航行の自由は経済発展に役立つものでなければならず、軍艦や軍機を派遣するという問題ではない」
と反論した。 



CNN ニュース 2015.05.30 Sat posted at 15:16 JST
http://www.cnn.co.jp/world/35065224.html?tag=top;subStory

中国、南シナ海の「島」に砲門装置を据え付け 米当局者


●南シナ海で人工島の建設を進める中国

 ワシントン(CNN)
 中国が領有権論争がある南シナ海のスプラトリー(南沙)諸島の岩礁などで埋め立てを続けている問題で、米政府当局者は29日、中国が「人工島」の1つに複数の砲門の装置を据えた事実を明らかにした。

 ただ、米海軍の監視用航空機「P8Aポセイドン」がスプラトリー諸島周辺を今月下旬に飛行したことを受け、現段階で砲門の装置は見えなくなったとしている。
 除去もしくは隠ぺいの措置を講じた可能性があるとしている。

 ポセイドンの偵察飛行には、CNNの取材チームも同乗していた。
 砲門の据え付けは米紙ウォールストリート・ジャーナルが最初に報じていた。

 米国と中国はこの埋め立て問題で厳しく対立しており、カーター米国防長官は今後も南シナ海で偵察活動を続ける方針を表明している。
 米国は中国が埋め立てる岩礁などを領土と認知しない立場を示しており、同長官は国際法が許すなら世界のどこでも飛行、航海や作戦を実行すると主張した。

 一方、中国外務省の報道官は南シナ海における米国の行動を非難。
 責任ある行動、挑発的な言動の中止、地域の平和と安定に寄与する努力などを求めた。



JB Press 2015.5.28(木) 北村 淳
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/43871

中国の人工島建設に堪忍袋の緒が切れつつある米軍
米国の対中強硬派は軍事衝突も辞さない構え

 CNNの取材チームを搭乗させたアメリカ海軍対潜哨戒機P-8Aポセイドンが、先週、南シナ海南沙諸島のファイアリークロス礁上空に接近した。

 中国海軍はP-8哨戒機に対して、
 「外国の軍用機に警告する。
 こちらは中国海軍。貴機は我が国の軍事警戒区域に接近しつつある。
 直ちに立ち去るように」
と警告を繰り返し、やがて
 「とっとと立ち去れ!」
といった高圧的な言葉を投げつけた。

 本コラムでも幾度か取り上げたように、人工島へと変貌しつつあるファイアリークロス礁では、軍用滑走路を含む各種軍事施設だけでなく、各種観測施設や研究所などの“民間施設”の建設も急ピッチで進められている。

すでに高まっていた米中間の緊張

 すでに1カ月以上も前から、オバマ政権は
 「南シナ海において、中国が力によって弱小国の権利を侵害している」
との非難を発していた。
 だが、中国は言葉だけの警告など完全に無視し続けている状況が続いている。

 それに対してアメリカ当局、とりわけ国務省などは、
 「中国による人工島建設それ自体は国際法違反ではない。
 しかし、それは南シナ海の平穏を乱し、中国も明言している周辺諸国を力により脅かさないという原則にも反している」
といった消極的態度に終始している。

 しかしながら、人工島や軍用滑走路の建設がかなり進捗している状況が明らかにされるにつれ、マケイン上院議員をはじめとするアメリカ国内の対中強硬派が、オバマ政権の態度を厳しく突き上げるようになってきた。

哨戒飛行にCNNクルーを乗り込ませた米海軍

 このようにアメリカ側の南シナ海方針がぐらついている中で、5月上旬にはアメリカ海軍沿岸戦闘艦(LCS:排水量3000トンクラスの軍艦で、比較的軽武装ながらも快速を誇る新型軍艦)「フォートワース」が南沙諸島海域(アメリカ側にとっては公海)を1週間にわたってパトロールした。
 その航海中、「フォートワース」は幾度か中国海軍艦艇に遭遇し、その都度、軽武装の「フォートワース」は重武装の中国軍艦に追いかけられて中国人工島周辺海域から追い払われてしまった。

 艦艇と同様に、沖縄を発進した米海軍P-8対潜哨戒機も、南沙諸島上空へ進出して偵察活動を強化していた。
 アメリカ側にとっては公海の上空、すなわち国際空域を飛行中のP-8ポセイドンに対して、中国海軍側は執拗に「中国の警戒空域から立ち去れ」との警告を繰り返していた。

 このような状況を受けて、アメリカ海軍は、通常はメディアを乗り込ませることのない機密の塊である対潜哨戒機P-8AポセイドンにCNN取材チームを乗り込ませただけでなく、そのP-8哨戒機を“焦点の1つである”ファイアリークロス礁周辺上空に接近させたのだ。

 当然、冒頭のように中国海軍からは繰り返し警告が発せられ、その状況はCNNによって実況中継されるに至ったのである(下記サイト参照)。

Exclusive: China warns U.S. surveillance plane
中国は米軍が「他国の領空や領海に侵入」していると非難

 アメリカ側の対中強硬意見に対して、中国共産党政府は
 「南沙諸島ならびに周辺海域は中国固有の領域である」
と繰り返している。
 また、南沙諸島での人工島建設は「中国領内での国内的作業」であり、人工島建設の目的は
 「民間諸事業のためであり、多くの国々にとっても利益をもたらす」
と強調した。

 そして
 「中国は、自国の安全保障と、海洋での安全維持のために、関係する空域や海域を監視する権利を有している」
 「(アメリカだけでなく)諸外国は、(中国との領域紛争を)より複雑化させたり自分たちに都合の良いように誇張したりするような動きは即刻やめるべきである」
との声明を発した。

 さらに中国海軍当局は
 「中国も公海自由航行の原則は尊重する。
 しかしその原則は、外国軍艦や軍用機が他国の領空や領海内を勝手に通過することを意味しているわけではない」
と述べるとともに、
 「アメリカ軍部は、いつでも『公海の自由航行原則』を振りかざして、他国の領空や領海に侵入する」
とアメリカ軍を非難している。

米国で「人工島の12海里内に艦艇や航空機を派遣せよ」の声

 南シナ海情勢をめぐる活発な動きを受けて、ペンタゴン内部では、
 「いずれかの人工島周辺12海里領域以内に米海軍艦艇や航空機を派遣して、公海航行自由原則を中国に突きつけ、アメリカは中国による人工島による領土領海拡大など認めないという態度を明示すべきである」
という声が強まっている。

 ただしペンタゴンの公式声明では
 「12海里領域内への米軍艦艇航空機の派遣はあくまで『次のステップ』であり、今のところそのような具体的計画があるわけではない」
としている。

 またアメリカ太平洋軍では、南シナ海での中国人工島に関連する非常事態対応計画を急遽策定した。
 しかしながら、この太平洋軍の計画はオバマ政権によっていまだに吟味されていない。
 というのは、
 「人工島は国際海域に建設されているわけであるから、
 その周辺海域は『公海』ということになる。
 当然のことながら、公海を米軍艦や米軍機が通過することが可能であるため、現在のところ何の非常事態にも立ち至っていない地域に対する軍の展開計画に対する判断をする時期ではない」
という“逃げ”の理由からである。

 もっとも、ペンタゴンやマケイン議員をはじめとする対中強硬派といえども、
 「アメリカ側が軍事的強硬策を実施することは、平穏な米中関係に大損害を与える可能性が極めて高い」
という認識は、オバマ政権や国務省それに外交専門家の大多数(対中融和派)と共通している。

 しかしながら対中強硬派としては
 「そのようなリスクを犯すことを百も承知の上で、中国に対しては強硬な態度が必要である、
 そうしなければアメリカ自身にも多くの同盟国友好国にとっても国益を左右する南シナ海の平和が維持できない」
と考えているのである。

米国は海上自衛隊の支援に期待をかけている

 これまでは一般のアメリカ国民のみならず多くの米軍関係者にとっても、
 南シナ海という極東の海域は“関心の中心”とはなりにくかった。
 だが、CNNでの報道によって、
 中国の“周辺弱小国に対する横暴”、
 それも大海原のど真ん中に多くの人工島を建設し、領海を拡張していく
という前代未聞の行動に対する関心が急激に高まっている。
 したがって、対中強硬派の圧力が勢いを増す可能性は高い。

 もし、アメリカ海軍艦艇や航空機が南沙諸島の中国人工島周辺12海里内領域に送り込まれる事態に立ち至った場合には、
 中国は2つの方針で対処するものと思われる。

(1):中国海警をはじめとする法執行機関の船舶や航空機を米海軍艦艇や航空機に立ち向かわせて、
 「アメリカこそが力で南シナ海の覇権をもぎ取ろうとしている」
との宣伝(白々しいのは百も承知で)を国際社会に向けて発信しまくる。

(2):2001年の海南島衝突事件や2013年のカウペンス事件(参照:「米軍巡洋艦に中国揚陸艦が『突撃』、衝突も辞さない中国海軍の攻撃的方針」)はじめ数件の艦艇や航空機によるニアミス事件を起こしている人民解放軍は、再び人民解放軍海軍艦艇や戦闘機を米海軍艦艇や哨戒機に異常接近させるなどの危険な挑発的インターセプトを繰り返し実施する。

 このように、軍事衝突の危険性を伴うことはアメリカの対中強硬派にとっては織り込み済みである。

 そうした状況を想定するペンタゴンや米太平洋軍内部の対中強硬派にとって、安倍政権が打ち出している(そして安倍首相が米連邦議会で公約した)日本の防衛政策の抜本的転換は大きな助け舟になっている。

 なぜならば、日本にとっても“存立を左右する”海域である南シナ海で米中軍事衝突が発生した場合、米海軍が信頼を寄せている海上自衛隊が支援のために駆けつけることになる(とアメリカ側は考えている)からである。



ロイター 2015年 05月 22日 15:06 JST
http://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPKBN0O70E220150522?pageNumber=1&virtualBrandChannel=0#1

コラム:南シナ海めぐる米国の「危険な賭け」

[21日 ロイター] -
 南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島で人工島の建設を加速させている中国。
 領土拡大を目論んだ浚渫作業などは2014年から続けており、同海域で領有権を争う周辺5カ国に圧力をかけている。

 これに対し、米国の防衛関係者の間では最近、対中強硬姿勢を訴える声が強まっている。

 カーター国防長官は今月に入り、こうした人工島周辺12カイリ(約22キロ)以内に米軍の航空機と艦船を派遣する選択肢を要請した。
 また、シアー国防次官補(アジア・太平洋担当)は13日に開催された上院外交委員会公聴会で、米国は豪州に偵察機と長距離爆撃機を配備する計画があると述べた(豪州からの抵抗を受け、失言だったと後に釈明)。
 海軍太平洋艦隊のハリス司令官は、中国の活動に対応するため、スプラトリー諸島の周辺海域に3隻を追加配備する計画を持っている。

 しかし、このやり方は間違いだ。
 カーター国防長官もシアー国防次官補も、そしてハリス司令官も、中国が暴力的に反応する可能性を真剣に考えているようには見えない。
 過去の例からも明らかなように、中国を追い詰めすぎることのリスクは大きい。

 米軍当局者たちが本当に懸念しているのは、軍用機も離発着できるほどの滑走路を確実に持つであろう人工島を使い、
 中国が「接近阻止・領域拒否(A2/AD)戦略」を拡大すること
だ。

 では、この可能性に対処する最善の策は何だろうか。
 米国は現在、同海域では十分なリソースを有しておらず、本格的な行動を取るには大きなリスクが伴う。
 同海域を巡回する米海軍の艦船は最新鋭沿岸海域戦闘艦(LCS)「フォートワース」のみだ。
 それ以外で最も近くにいるのは日本を拠点とする第7艦隊だが、スプラトリー諸島の周辺海域に到達するためには、中国が「A2/AD戦略」を取る範囲を通過しなくてはならない。
 これより遠方に配備されている艦船は、短期的な交戦には使えないだろう。
 軍事衝突になった場合、成功の見通しは極めて低い。

 攻撃的なアプローチを正当化するためには、米国は、中国による人工島の建設が米国の利益にとって脅威であると断定しなくてはならない。
 人工島が航行の自由を阻害しているという主張は、目くらましにすぎない。
 これまでのところ、中国は南シナ海で船舶の航行を阻害してはいない。
 確かに中国は、領有権を争うベトナムやフィリピンなどの行動には対抗し、漁船への妨害や石油掘削リグの設置などで自国の領有権を主張している。
 ただ、これらの行動はどれも船舶の航行を阻害しているとまでは言えない。

 地域の平和と安定を守るためという米国の主張にも無理がある。
 南シナ海で領有権を争う中国と5カ国との間では、今のところ本格的な軍事衝突は起きていない。
 ジャーナリストとオバマ大統領は、紛争に至っていないのはただ単に、軍事力に差がある弱い国が中国との衝突を恐れているからだと主張する。
 確かに軍事力の不均衡は存在する。
 しかし、それが米国の介入を正当化する理由にはならない。
 米国な南シナ海の領有権問題では特定の国に肩入れしておらず、当事国に対しては平和的な解決を訴えている。
 当事国同士が「殴り合い」にならない限り、中国の領有権主張をめぐって米国が核保有国である中国と戦うリスクを冒すのは軽率というものだ。

 地域の関係国や同盟国を安心させるためという米国の主張も空虚だ。
 南シナ海で中国と領有権を争う国のうち、米国の同盟国はフィリピンだけだ。
 そのフィリピンをあらためて安心させる必要はないだろう。
 2001年9月11日の米同時多発攻撃以降、米軍は対テロ戦争の一環として「フィリピンにおける不朽の自由作戦」に尽力してきた。
 米国は常に同盟の義務を守ってきたが、南シナ海の係争地はフィリピンの領土とはみなしていないため、その防衛には取り組まないだろう。

 より賢明なアプローチは、外交努力を強めることであり、6月に行われる米中戦略経済対話や、それに続く習近平国家主席の訪米を最大限に活用することだ。
 中国はすでに、米国のアジア重視戦略を中国囲い込みの遠回しな表現だと考えている。
 その考えをさらに強めるであろう軍事行動は愚かと言わざるを得ない。

*筆者は、元米空軍将校で外交にも携わっていた。米空軍士官学校では哲学教授を5年間務め、2009─2011年には米太平洋特殊作戦軍(SOCPAC)の上級政務官だった。軍を退役後は、米海軍大学院で中国政策に関する助言も行っている。

*本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。



CNN ニュース 2015.05.21 Thu posted at 11:02 JST
http://www.cnn.co.jp/usa/35064802.html

「退去せよ」中国軍から警告 
南シナ海飛ぶ米偵察機に同乗


●http://www.cnn.co.jp/video/14431.html

 CNN取材班はこの偵察機「P8Aポセイドン」に初めて搭乗を許可され、独占取材を行った。


中国が南シナ海に相次ぎ人工島を建設して軍事施設を増強していることに対し、米国防総省は警戒を強め、中国の領有権に関する主張を米国が認めていないことを誇示する目的で偵察飛行を行っている。
 人工島の建設に対しては米国の同盟国も懸念を強める。

 国防総省がメディアによる取材を初めて認めた背景には、人工島が投げかける問題や米国の対応強化について世論を喚起する狙いがある。

 中国が米国の対応を歓迎していないことは即座に分かった。
 「こちら中国海軍。こちら中国海軍。どうぞ退去してください。誤解を避けるために」。
 取材班が搭乗した偵察機は、無線通信でそう呼びかける英語の音声を受け取った。

 国防総省が中国の建設作業現場の映像や米偵察機に対する警告音声を公表したのは初めて。

 偵察機は最も低い時で1万5000フィート(約4572メートル)の高度を飛行した。
 米軍はこの地域でプレゼンスを高めるため、偵察機や軍艦で人工島にさらに接近することも検討中だ。

 中国海軍の通信が入って間もなく、発信元の人工島が見えてきた。
 同島は中国の沿岸から1000キロほど離れた海上に建設されていた。

 南シナ海には豊かな漁場があり、大量の天然資源が埋蔵されている可能性もあることから、問題の海域では複数国が領有権を主張している。

 20日の偵察は3つの人工島の監視が目的だった。
 数カ月前までは小さな岩が点在するだけだった海上が埋め立てられて大規模な建設作業が進められており、米国はこうした島が近いうちに軍事施設として実用配備されることを危惧する。

 アジアに配備された米軍のP8およびP3偵察飛行部隊の司令官、マイク・パーカー大佐は、ファイアリー・クロス礁を拡張した埋立地に建設された早期警戒レーダー基地を指しながら、
 「30分前にも中国海軍から警告された。
 陸上のこの施設から発信されていることは間違いない」
と語った。

 中国はわずか2年の間に人工島の面積を8平方キロ以上も拡張した。
 P8の監視カメラがとらえた映像には、ファイアリー・クロス礁に早期警戒レーダー基地や軍の兵舎、監視塔、滑走路が映っている。
 滑走路は中国軍のあらゆる戦闘機が使用できる長さがあり、一部では「中国の不沈空母」とも呼ばれる。

 人工島の守りも増強されている。
 操縦席のマット・ニューマン少佐によると、島の周りを中国の軍艦や沿岸警備隊の船舶が航行し、上空は対空捜索レーダーで監視されているという。

 「我々を監視しているのは間違いない」というニューマン少佐の言葉通り、中国海軍はこの日の偵察飛行の間だけでも8回にわたり、P8に対して領空から出るよう通告した。

 これに対して米軍側は一貫して、P8は国際空域を飛行していると繰り返す。

 この応答にいら立って、1度は
 「こちら中国海軍。出て行け!」
という反応が返って来た。

 この空域は軍だけでなく民間の航空機も飛行する。
 米デルタ航空のパイロットが同じ周波数を使って民間機であることを伝えると、無線通信の相手は「中国海軍」と名乗り、デルタ機はそのまま飛行を続けた。

 建設作業が進むほど、中国海軍の米軍機に対する警告の頻度や攻撃性は高まると米軍司令官は予想する。

 ファイアリー・クロス礁やミスチーフ礁では埋め立てや建設の作業が盛んに進められている様子が見えた。
 「毎日こんな様子だ。週末も働いているのだろう」
とパーカー大佐は話している。



JB Press 2015.5.19(火) 宮家 邦彦
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/43828

南沙諸島埋め立てで、中国は虎の尾を踏んだか

 米中外交は意外に分かりやすい、というのが筆者の持論だ。

 ニューヨークで日米安保協議委員会(「2+2」閣僚会合)が開かれた4月27日から、訪中したジョン・ケリー国務長官が習近平国家主席と会談した5月17日までの3週間、米中関係は再び試練の時を迎えたのか、それとも急転直下改善に向かい始めたと見るべきなのか。

 今回は、現時点での限られた情報に基づき、米中関係の行方について考えたい。

過去1週間の報道ぶり

 いつもの通り、関連報道から始めよう。
 ここでは米中関係について報じられた米中関係者の主要な発言を幾つか取り上げ、これらを時系列順に取り纏めてみた。

(1):アシュトン・カーター国防長官はスプラトリー諸島で中国が埋め建て領有権を主張する人工島の12カイリ以内に艦船や偵察機などを投入することを検討するよう関係部局に指示した。

(Defense Secretary Ash Carter has asked his staff to look at options that include flying Navy surveillance aircraft over the islands and sending U.S. naval ships to within 12 nautical miles of reefs that have been built up and claimed by the Chinese in ... the Spratly Islands. 5月13日付WSJ報道)

(2):岩礁の上にいくら砂を積もうとも、領有権は強まらない。
 主権を築くことはできない。

(Ultimately no matter how much sand China piles on top of a submerged reef or shoal ... it is not enhancing its territorial claim. You can’t build sovereignty. 5月13日上院外交委員会公聴会、ラッセル国務次官補)

(3):我々は中国の行動のペースや性格が潜在的に地域の安全を崩壊させかねないと懸念している。
 中国の行動と拡大するプレゼンスは間違いなく事故や誤算がエスカレートするリスクを増大するだろう。

(We are concerned that the scope and nature of China’s actions have the potential to disrupt regional security. China’s actions and increased presence ... would certainly increase the risk of accidents or miscalculations that could escalate. 5月13日同公聴会、シア国防次官補)

(4):米国は中国による埋め立てのペースや規模を懸念している。
 中国に緊張緩和のため行動を取るよう求めた。

(We are concerned about the pace and scope of China’s land reclamation in the South China Sea...And, I urged China to take actions that will join with everybody in helping to reduce tensions and increase the prospect of diplomatic solutions.5月16日共同記者会見、ケリー国務長官)

(5):中国が自国の主権と領土を守る意志は岩のように固い。
 南沙諸島での建設は中国の主権の範囲内だ。

(The determination of the Chinese side to safeguard our own sovereignty and territorial integrity is as firm as a rock, and it is unshakable...the construction is something that falls fully within the scope of China’s sovereignty. 5月16日共同記者会見、王毅外交部長)」

(6):米国は領土問題で中立な立場を取ることを約束したはず。
 言動を慎むべきだ。
 中米関係と南シナ海の安定に利することをやってほしい。
 (5月16日、范長竜・中央軍事委員会副主席の発言)

(7):(米中関係は)全体的に安定している。
 新型大国関係は初期の成果を得ている。意見の食い違いを適切に処理し、両国関係の大局が妨害されるのを回避しなければならない。
 (5月17日、習国家主席)

(8):広々とした太平洋は中国と米国という2つの大国を収めるに十分な空間がある。(同)

(9):両国が同じ方向に向かい、よく意見交換と対話を通して、信頼を深め、不信を解消させ、協力を強化し、新型大国関係を構築するという正しい方向に向かって両国関係を前進させるべきだ。(同)

米中関係の現状に関する仮説

 これらの報道にはいずれも詳しい注釈が必要だろう。
 外交関係、特に米中関係は往々にして各種対外発表の行間を正確に読み取る必要があるからだ。
 ここでは上記各報道の政治的・外交的背景について簡単な注釈を加えてみた。

(1):すべては5月13日のウオールストリート・ジャーナル記事に始まる。
 米国防省の人工島周辺12カイリへの船舶・航空機派遣の検討状況が公表されるはずはない。
 さればこの記事は国防省筋の意図的リークだ。
 同日上院外交委の公聴会があったことも偶然ではない。
 米側は公式発言と情報リークで中国側にメッセージを送ったのだ。

(2)、(3):この国務次官補と国防次官補、両名とも筆者の旧友、優秀で日本語も堪能な米外交官だ。
 筆者の知る限り、彼らはハッタリなど言わない。
 ここは、ケリー国務長官訪中の直前、米国政府全体として、中国の人工島建設による南シナ海の現状変更は決して認めない、との強い立場を明確にしたと見るべきだ。

(4):ケリー長官が中国側に対し人工島をこれ以上拡大しないよう強く求めたことは十分想像できる。
 他方、現時点で米側が「人工島周辺への艦船・航空機の投入」を強行することもないだろう。
 各種報道から判断して、今バラク・オバマ大統領自身がそのような決断をするとは到底思えないからだ。

(5):そのことは中国もお見通しだろうが、王毅外交部長の発言に特別な意味はない。
 中国の外交部長には既存の政策を実施する権限しかなく、新たに政策を変更する権限などないからだ。
 ケリー長官もそのことはよく承知しているだろう。
 米中外相会談自体には期待していなかっただろうと推測する。

(6):この中央軍事委員会副主席の発言は中国お得意のいつもの「ハッタリ」だ。
 少なくとも、米側がそのような約束をしたことはないが、逆に言えば、中国側も今回ばかりはオバマ政権の態度が意外に硬く、何らかの対中政策変更を行った可能性を懸念しているのかもしれない。
 その可能性はあまりなさそうだが・・・。

(7)、(8)、(9):これら習近平の発言はいずれも中国国営メディアの報道によるものだが、実は肝心なこと、目新しいことは何一つ言っていない。
 これで米中関係が好転したなどと考えるのは無理だ。
 他方、中国に態度変更を強いるには習主席自身に直談判する必要があることを米側は既に学んでいるはずだ。

 ケリー長官が、「人工島工事を中断しなければ、ネガティブな結果が伴う」程度の要求を習主席にぶつけた可能性は十分ある。
 だが、似たようなやりとりは2013年6月のカリフォルニアでの米中首脳会談でも見られた。
 習主席が今回も「ゼロ回答」を繰り返せば、米中関係に暗雲が立ち込める可能性はある。

中国は虎の尾を踏んだのか

 国連海洋法条約第60条第8項は、
 「人工島、施設及び構築物は、島の地位を有しない。
 これらのものは、それ自体の領海を有せず、また、その存在は、領海、排他的経済水域又は大陸棚の境界画定に影響を及ぼすものではない」
と規定している。

 残念ながら筆者は海洋法の専門家ではなく、埋め立ての詳細も承知しないので、今回中国が作った人工島が同条約上いかなる取り扱いを受けるのかはよく分からない。
 中国は国連海洋法条約に基づく南シナ海に関する議論を拒否しているようだし、そもそも、米国は同条約の締結国ですらない。

 ただ、1つだけ確かなことがある。
 最近の南シナ海での中国の現状変更の規模とペースは明かに米国の許容限度を超えつつある可能性がある、ということだ。
 なぜ中国はそんなに急ぐのか。
 将来の国際交渉に備え既成事実を積み重ねているとの説もあるが、
 元々中国には領土を交渉する気などないだろう。

 軍事的プレゼンスを高めるためとも言われる。
 だが、かくも孤立した中途半端な規模の埋立地が軍事的に有用だとは思えない。
 さすがの人民解放軍も、補給、兵站などを考えれば、この人工島を中心に米空海軍の航空機・ミサイル・艦船と対峙することまでは考えていないだろう。

 そうだとすれば、この埋め立ての最大の目的は南シナ海における中国の物理的プレゼンス拡大と政治的意志のデモンストレーションだと思われる。
 このことを正確に理解したからこそ、オバマ政権はようやく重い腰を上げ始めたのだろう。
 9月の訪米で習近平主席がいかに回答するかが大いに注目される。

 日米ガイドライン改定からケリー訪中までの過去3週間は、中国の海洋戦略に歴史的転換を強いる可能性がある。
 習近平主席は自覚していなくても、今回の一件で中国が従来注意深く避けてきた米国の「虎の尾」を踏んでしまったかもしれないからだ。

 すべては9月の習近平訪米の際明らかになるだろう。




●南シナ海 中国の侵略をアメリカは抑止できるのか?!
2014/05/08 に公開
中国の海洋進出に対し、22年ぶりにアメリカ軍のフィリピン再駐留が決定!南シナ海を­めぐる安全保障はどうなるのか?




●習近平の訪米前に南シナ海危機 何者かの陰謀か 20150602
2015/06/02 に公開
【新唐人=米NYに本部を置く中国語衛星TV】http://jp.ntdtv.com/【新唐人2015年06月01日】5月20日、アメリカ軍の偵察機が南シナ海の上空で­建設中の人工島を撮影した際、中共海軍から8回も警告を受けました。このあとアメリカ­は、国際法の許す空域と海域で活動を続けると発言し、中共が主張する人工島の領有権を­認めない意志を表明しました。習近平国家主席の訪米まであと数か月という今、南シナ海­の情勢が緊迫していますが、この背後に何者かの陰謀があるのでしょうか?


中国の盛流と陰り

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