『
レコードチャイナ 配信日時:2015年6月25日(木) 2時52分
http://www.recordchina.co.jp/a112279.html
「関係国が地域の平和と安定に寄与することを行うよう望む」
=南シナ海で日比共同訓練、両国軍機が南沙上空を飛行―中国外交部
2015年6月23日、環球網によると、中国外交部の陸慷(ルー・カン)報道官は同日の定例記者会見で、日本の海上自衛隊とフィリピン海軍との共同訓練で両国軍機が南シナ海のスプラトリー(南沙)諸島上空を飛行したことについて、
「我々は、関係国がこの地域の緊張をわざと誇張したり、緊張を作り出したりしないよう希望する。
関係国は地域の平和や安定に役立つことを行い、それに反することをしないよう望む」
と述べた。
23日付のロイターによると、
★.海自のP3C哨戒機は同日、南沙諸島にあるリード堆付近に達した。
飛行高度は1524メートルだった。
フィリピン軍の小型哨戒機1機も共に飛行した
という。
訓練は洋上の遭難船を上空から捜索・救難する想定で行われている。
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2015年6月24日(水) 19時50分
http://www.recordchina.co.jp/a112333.html
日本の哨戒機が南シナ海で飛行、中国外交部がコメント―中国メディア
2015年6月24日、人民網によると、中国外交部の陸慷(ルー・カン)報道官は23日の定例記者会見で
「関係国間の交流が地域の平和と安定に着実に寄与するものであることを希望する。
その反対のことをするのではなくだ」
と表明した。
――日本軍の哨戒機が南シナ海を飛行した。
日比空軍共同訓練の一部だ。
中国側は懸念を表明するか?
われわれはこの問題について、すでに繰り返し述べてきた。
現在、地域の国々が最も気にかけているのは、依然として発展の問題だ。
われわれは関係国が地域のいわゆる緊張を人為的、意図的に誇張し、さらには作り出すことのないよう希望する。
関係国間の交流が地域の平和と安定に着実に寄与するものであることを希望する。
その反対のことをするのではなくだ。
(提供/人民網日本語版・翻訳/NA・編集/武藤)
』
『
ロイター
自衛隊機が南シナ海の上空飛行、市民から警戒の声も(字幕・23日)
フィリピン軍との共同訓練に参加するため、海上自衛隊のP3C哨戒機が、領有権問題を抱える南沙諸島周辺の上空を飛行した。
これに中国が警告を発したほか、フィリピン国民の間からも、日本の軍国主義復活を警戒する声が上がった。
』
』
『
JB Press 2015.6.25(木) 北村 淳
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/44110
中国の圧倒的な軍事力に立ち向かうベトナム
日本とは大違いの「自分の国は自分で守る」姿勢
6月23~24日、ワシントンDCで第7回米中戦略経済対話が開かれた。
この会合は定期的に開かれている米中間の交流の一環であるが、今年は9月に予定されている習近平国家主席のアメリカ訪問に関する具体的な準備作業といった意味合いも持っていた。
■「人工島脅威論は米軍のプロパガンダ」という批判
その準備作業に関連して、中国側による、アメリカのメディアやシンクタンクなどに対する働きかけも強まっている。
その結果かどうかは定かではないが、シンクタンクの研究者などから、米政府やメディアによる中国の南シナ海政策に対する強硬論を「冷静に再評価すべきである」といった論調が唱えられるようになってきた。
例えば、
「アメリカ太平洋軍関係者たちのように、中国の人工島建設をはじめとする進出状況だけを取り上げて、南沙諸島領域紛争に関与している中国以外の関係諸国の行動を問題にすることなく一方的判断だけで中国脅威論を言い立てるのは、情報発信ではなくプロパガンダである」(グレッグ・オースティン博士)
といった批判も飛び出してきている。
確かに南沙諸島で埋め立て作業をしたのは中国だけではないし、大規模な滑走路も中国が建設しているものが最初ではない。
ただし、中国の埋め立て作業規模は巨大であり、滑走路も長大であり、本格的な軍事施設が出現することは間違いない。
そして、それらの事実を踏まえて太平洋軍関係者たちは、最悪の事態を想定するという軍隊の使命に則って、中国脅威論を展開しているわけである。
■南沙諸島に基地を建設している台湾、フィリピン
中国は現在ファイアリークロスを大規模に埋め立てて、3000メートル級滑走路を伴う軍事施設を建設中である。
一方、現時点で南沙諸島最大の島である太平島には1150メートル滑走路があり、台湾軍が陣取っている(中国がファイアリークロス礁の人工島を完成させると、それが南沙諸島最大になると思われる)。
この太平島空港は2008年に完成し、台湾軍C-130輸送機の発着が可能である。
ちなみに、太平島は1939年に日本軍により占領され長島と改名され、日本敗北まで日本が実効支配していた。
第2次世界大戦中には日本海軍の潜水艦基地が設置されていた。
現在は台湾軍が管理する滑走路のほかに、レーダー施設や気象観測施設それに駐屯施設があり、海軍フリゲートや沿岸警備隊巡視船が着岸可能な港湾施設も建設中である。
(参考)太平島位置
また、1971年からフィリピンが実効支配している南沙諸島で2番目に大きいラグアサ島(パラワン州に所属している)には、すでに1975年に1300メートルの滑走路を持つ飛行場が建設され、フィリピン軍の基地も建設された。
現在もフィリピン海軍基地に部隊が駐屯しているだけでなく、100~200名の民間人も居住している。
フィリピン海軍は港湾施設を建設する計画を立てていると言われている。
●フィリピンがラグアサ島に建設した滑走路
■自ら手を打たねばならないベトナム
ベトナムもいくつかの岩礁の一部を埋め立てたりして、軍事施設を設置したり、砲台を築いたりしている。
南沙諸島におけるベトナム軍拠点には、台湾軍やフィリピン軍のような本格的滑走路のある航空施設は確認されていないが、ベトナムが占拠している岩礁の数は48カ所と圧倒的に多い。
ちなみに中国が現在占拠している環礁は8カ所であり、フィリピンも8カ所、マレーシアが5カ所、台湾が1カ所となっている。
そのベトナムは、フィリピンや日本と違って、アメリカと同盟関係にないため、アメリカの軍事的支援を期待することはできない(もちろん、中比軍事衝突や日中軍事衝突が勃発した場合に、フィリピンや日本が期待しているアメリカの軍事的支援が実現するかどうかは100%保証されているわけではないのだが)。
ベトナムはロシアから戦闘機や軍艦など各種兵器を輸入しているものの、ベトナムとロシアが同盟関係にあるわけではない。
それに、ロシアは中国にも様々な兵器類をベトナム以上に輸出している。
要するに、
ベトナムと中国の関係にとっては、ロシアは単なる「死の商人」
に過ぎず、ロシアの軍事的支援など期待しようもない。
したがって、ベトナムは中国による南シナ海拡張政策から自らの領域や権益を守り抜くためには、自主防衛能力を強化するしかない。
しかしながら、中国とベトナムの海洋戦力(海上、海中、航空戦力)には天と地もの差があると言っても過言ではない状況である。
■最小抑止力を手にしたベトナム
ベトナム軍は、圧倒的に戦力差がある中国海洋戦力に対抗するために、万一の際には
★.中国海軍(ベトナムが関係するのは南海艦隊)の中枢に反撃を加えることができる攻撃力を構築しつつある。
圧倒的戦力を誇る敵とはいえ、その中枢部に反撃を加える能力を手にすれば、充分とはいえないものの「とりあえずの抑止力」を手にすることとなるのだ。
★.ベトナム軍が配備を進めているのが、ロシア製の強力な長距離地対艦ミサイルである。
ベトナム軍が運用を開始したのはK-300P Bastion-Pと呼ばれる地上移動式ミサイル発射システムであり、そこから発射されるP-800 Oniks超音速地対艦巡航ミサイルの射程は300キロメートルである。
このミサイルシステムは、発射地点に移動してわずか5分で攻撃準備が完了するという極めて機動性に富んだシステムと言われている。
ベトナム軍が配備を開始したこの地対艦ミサイルシステムは、中国海軍の南沙諸島方面への本拠地である海南島の三亜海軍基地を射程圏内に収めているだけでなく、湛江の中国海軍南海艦隊司令部をも攻撃することが可能である(P-800は艦艇だけでなく、地上目標の攻撃もできる)。
●黄色のラインがP800地対艦ミサイルの射程圏
ただし、ベトナム軍が現在手にしているK-300P発射管制システムはわずか2セットにとどまっているため、中国海軍の動きを封じ込めるほど決定的な抑止力にはなっていない。
しかし、万が一にもベトナムと中国の間に軍事衝突が発生した場合には、ベトナム軍による中国南海艦隊の本拠地に対するミサイル攻撃が敢行される可能性があり、極めて限定的ながらも抑止効果を期待することが可能である。
■自分の身は自分で守るベトナムの姿勢
以上のように、ベトナムは中国人民解放軍の圧倒的な軍事力に屈することなく、自国が領有権を主張している島嶼岩礁に軍事施設等を設置して、それらに対する実効支配を目に見える形で示すとともに、敵本拠地への反撃能力という最小限の抑止力を自力で身につける努力をしている。
このような自主防衛方針は、日本の防衛方針とは好対象である。日本は、尖閣諸島を実効支配しているとは主張しているものの、何ら目に見える形での施策は実施しようとせず、万一の際にも敵勢力の要所に対して反撃することによる「とりあえずの抑止力」を手にしようともしない。
現在、日本の国会で継続している安保法制論議からは、自主防衛力の構築など考えてもいないような政治家たちや、抑止力と日米同盟を同義と考えているような政治家たちの姿が誰の目にも明らかになっている。
自国の領域は自分で守り抜くというベトナムの姿勢を少しでも見習ってほしい。
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2015年6月27日(土) 7時20分
http://www.recordchina.co.jp/a112290.html
南シナ海共同訓練の「自衛隊P3C哨戒機は中国の脅威」と軍事専門家が指摘
=中国ネットは「防空識別圏を設定しろ」
「実戦では中国優勢」の声
2015年6月23日、中国メディア・新浪は、南シナ海におけるフィリピンとの共同訓練で海上自衛隊が投入したP3C哨戒機に対する軍事専門家のコメントを紹介した。
これに中国のネットユーザーが反応を示している。
この専門家は
「P3Cの潜水艦探知能力は高く、中国の潜水艦が南シナ海で活動する上で脅威となる」
と指摘。
また、同機は高い攻撃能力も備えており、海上や島にある標的を攻撃することも可能だと語っている。
これに対し、中国のネットユーザーは以下のようなコメントを寄せている。
「もし日本が威嚇攻撃に出たら、われわれは日本の本土を攻撃する。
米軍がいようが関係ない」
「ハハハ、小日本(日本の蔑称)が日本本土を『射撃場』として提供してくれることを期待している」
「早く南シナ海に防空識別圏を設定すべきだ」
「日本はP3Cをフィリピンに常駐させるのだろうか。
そうすれば日本は正式に南シナ海問題に介入することになる」
「中国も軍機を飛ばして自衛隊機を追い払え。
何があっても小鬼子(日本の蔑称)の好きにはさせない」
「実際に戦争状態になったら中国機が恐ろしくて南シナ海上空なんて飛べないだろう」
「核技術だけでなく、電子、素材、加工技術
…中国が日本に及ばないのは争いようのない事実だ」
「日本とフィリピンはますます好き勝手にやるようになった」
「P3Cは確かに優れた能力を持っている。
しかし、背後に強い『制空権』という保障がなければあっという間に撃墜されるだろう。
実際の空中戦で中国とまともに対抗できるのは米国だけ。
日本単独では無理だ」
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2015年6月28日(日) 7時20分
http://www.recordchina.co.jp/a112598.html
日本とフィリピンが南シナ海で軍事訓練、中国が猛反発
=韓国ネット「中国はいまだに野蛮」
「日本は友人、韓国が親中政策を続ける意味が分からない」
2015年6月26日、韓国・聯合ニュースによると、中国に対抗して軍事協力を強化する日本とフィリピンが、南シナ海で相次いで合同訓練を行ったことに対して中国が強く反発している。
中国国防部の報道官は25日に行われた定例記者会見で、最近の日本とフィリピンの海上合同訓練に対する質問に、
「ある国(フィリピン)が外部の国家を南シナ海の問題に引き込んで力自慢をしている」
と非難。
「意図的に地域の緊張を高めるこのような方法は、南シナ海の状況に悪影響を与えるだけだ。
第三者(中国)の利益を害してはならない」
と警告した。
先月フィリピン海上で合同訓練をした日本とフィリピンは24日にもP3C哨戒機などを動員して、南シナ海上空で捜索救助訓練を行った。
中国メディアは日本の軍用機が南シナ海の領有権紛争地域を近接飛行したことを異例の状況と評価し、
「訓練に対潜能力が優れたP3Cを投入したのは中国軍が運用する潜水艦の情報を収集しようとする目的がある」
と分析した。
この報道に、韓国のネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられている。
以下はその一部。
「日中の領土への野心が、いつかは第3次世界大戦をもたらす。
私たちも備えなければならない」
「日中間には一度、限定的な戦闘が起きそうだな」
「日本が先にコンクリートで岩礁を埋め立てた(※沖ノ鳥島のコンクリート護岸工事を指す)ことに学んで中国も埋め立てをしたのだ」
「力のなかった中国がカネを持ったら、急に頭角を現してきたな」
「中国には、定期的に圧力をかけておかねばならない」
「中国は、勢力均衡を理解できていない。
一国の力だけで、すべてを行うことが可能だとする野蛮な考え方をまだ固守している。
米国と同盟を結ぶ国すべてが中国の悪口を言い、周りで同盟を結ぶ国がないというのが現実なのに…」
「中国の脅威に対抗するために、東南アジアの国々は日本と協力するべきだ!」
「朝鮮戦争の時にフィリピンは参戦し、日本は軍需物資の製造に参加した。
日本、米国、フィリピンは、韓国にとって友人だ。
しかし、米国も反対している親中政策を、韓国政府がなぜ続けているのか。
理解できない」
』
『
サーチナニュース 2015-06-30 08:37
http://news.searchina.net/id/1579539?page=1
海自「P3C」哨戒機が南シナ海に接近
・・・日本はまだまだ図に乗るぞ!=中国メディア
中国メディア・新浪網は26日、日本の海上自衛隊の「P3C」哨戒機が23日と24日に、南シナ海で中国が領有権を主張する海域付近を飛行したことを伝えるとともに、今後日本が当該地域により多くの戦闘機や艦船を派遣する可能性があるとする中国の軍事専門家による分析を紹介する記事を掲載した。
記事は、23日にP3Cとフィリピン軍機が南シナ海のリード堆(中国名:礼楽灘)付近を飛行したと報道。
また、24日にも同地域を飛行したほか、フィリピン機とともに「救援演習」を実施したとの情報を伝えた。
そして、この動きに対して中国政府・国防部の楊宇軍報道官が25日の記者会見で
「ある国が地域外の国を南シナ海問題に引き摺り込んで、大々的な『筋肉ショー』を行い、意図的に地域の緊張ムードをあおっている」
と不快感を示したことを紹介した。
そのうえで、軍事専門家の杜文龍氏が
「日本は自らの軍事的存在をアピールするとともに、強化・拡大しようとしている」
とし、以前はフィリピンにおいて「短期訪問の客人」として港での演習を実施する程度だったのが、現在では合同演習との名分で当該地域に入り込んでいると評したことを紹介。
今後、このような合同演習が
「空中、海上、陸上すべてで展開され、日本が当該地域において軍事的要素を強調する可能性がある」
と論じたことを伝えた。
杜氏はまた、日本が南沙(スプラトリー)諸島における軍事的存在の強化を進める可能性もあるとし、フィリピンとの協議の中でパラワン島の港や空港を含む同国の基地に進駐することもありうるとした。
さらに、
「P3C1機のみならず、今後は大きな編隊を出現させる恐れや、両国の合同演習も常態化する可能性がある」
と論じた。
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2015年7月6日(月) 18時47分
http://www.recordchina.co.jp/a113255.html
自衛隊、潜水艦部隊増強で中国に対抗
=「日ロ関係は比較的良好」と専門家―ロシア紙
2015年7月2日、ロシア紙・コメルサントは、日本の防衛省が発表した防衛白書で、ロシアの軍事活動と中国の南シナ海での行動に懸念が示されていると伝えた。
ロシア科学アカデミー極東研究所のワシリー・カシン氏は取材に対し以下のように述べた。
環球網が伝えた。
日本にとって最大の軍事的脅威は中国と北朝鮮だ。
ロシアの活発化に注目していることも事実だが、最も懸念しているのは尖閣諸島問題のある東シナ海における中国の活動だ。
南シナ海は日本から遠く離れているが、欧州、中東との主要な貿易ルートで、日本が輸入する石油の約80%が南シナ海を通ってやってくる。
日本は少しずつ対中戦略を変更しているが、その動きは加速している。
防衛力の増強は艦艇に重点が置かれており、中国に対抗する上でとりわけ重要な役割を果たすのは潜水艦部隊で、防空面でも投資を増やしている。
ロシアが南クリル(北方領土)防衛のための措置を強化し、太平洋での活動も活発化していることが、米ロ関係をさらに複雑にしている。
一方、日ロ関係はそれほどこじれておらず、G7の他の国と比較しても関係は良好な方だ。
プーチン大統領の訪日も予定されており、決定的な対立はない。
だが、日中関係となると話は別だ。
防衛白書の報告は日ロ平和条約の締結に影響を及ぼさない。
主な障害は領土問題であるからだ。
近い将来に領土問題が解決できるかということになると、それは誰にもわからないが。
』
【中国の盛流と陰り】
『
JB Press 2015.6.25(木) 北村 淳
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/44110
中国の圧倒的な軍事力に立ち向かうベトナム
日本とは大違いの「自分の国は自分で守る」姿勢
6月23~24日、ワシントンDCで第7回米中戦略経済対話が開かれた。
この会合は定期的に開かれている米中間の交流の一環であるが、今年は9月に予定されている習近平国家主席のアメリカ訪問に関する具体的な準備作業といった意味合いも持っていた。
■「人工島脅威論は米軍のプロパガンダ」という批判
その準備作業に関連して、中国側による、アメリカのメディアやシンクタンクなどに対する働きかけも強まっている。
その結果かどうかは定かではないが、シンクタンクの研究者などから、米政府やメディアによる中国の南シナ海政策に対する強硬論を「冷静に再評価すべきである」といった論調が唱えられるようになってきた。
例えば、
「アメリカ太平洋軍関係者たちのように、中国の人工島建設をはじめとする進出状況だけを取り上げて、南沙諸島領域紛争に関与している中国以外の関係諸国の行動を問題にすることなく一方的判断だけで中国脅威論を言い立てるのは、情報発信ではなくプロパガンダである」(グレッグ・オースティン博士)
といった批判も飛び出してきている。
確かに南沙諸島で埋め立て作業をしたのは中国だけではないし、大規模な滑走路も中国が建設しているものが最初ではない。
ただし、中国の埋め立て作業規模は巨大であり、滑走路も長大であり、本格的な軍事施設が出現することは間違いない。
そして、それらの事実を踏まえて太平洋軍関係者たちは、最悪の事態を想定するという軍隊の使命に則って、中国脅威論を展開しているわけである。
■南沙諸島に基地を建設している台湾、フィリピン
中国は現在ファイアリークロスを大規模に埋め立てて、3000メートル級滑走路を伴う軍事施設を建設中である。
一方、現時点で南沙諸島最大の島である太平島には1150メートル滑走路があり、台湾軍が陣取っている(中国がファイアリークロス礁の人工島を完成させると、それが南沙諸島最大になると思われる)。
この太平島空港は2008年に完成し、台湾軍C-130輸送機の発着が可能である。
ちなみに、太平島は1939年に日本軍により占領され長島と改名され、日本敗北まで日本が実効支配していた。
第2次世界大戦中には日本海軍の潜水艦基地が設置されていた。
現在は台湾軍が管理する滑走路のほかに、レーダー施設や気象観測施設それに駐屯施設があり、海軍フリゲートや沿岸警備隊巡視船が着岸可能な港湾施設も建設中である。
(参考)太平島位置
また、1971年からフィリピンが実効支配している南沙諸島で2番目に大きいラグアサ島(パラワン州に所属している)には、すでに1975年に1300メートルの滑走路を持つ飛行場が建設され、フィリピン軍の基地も建設された。
現在もフィリピン海軍基地に部隊が駐屯しているだけでなく、100~200名の民間人も居住している。
フィリピン海軍は港湾施設を建設する計画を立てていると言われている。
●フィリピンがラグアサ島に建設した滑走路
■自ら手を打たねばならないベトナム
ベトナムもいくつかの岩礁の一部を埋め立てたりして、軍事施設を設置したり、砲台を築いたりしている。
南沙諸島におけるベトナム軍拠点には、台湾軍やフィリピン軍のような本格的滑走路のある航空施設は確認されていないが、ベトナムが占拠している岩礁の数は48カ所と圧倒的に多い。
ちなみに中国が現在占拠している環礁は8カ所であり、フィリピンも8カ所、マレーシアが5カ所、台湾が1カ所となっている。
そのベトナムは、フィリピンや日本と違って、アメリカと同盟関係にないため、アメリカの軍事的支援を期待することはできない(もちろん、中比軍事衝突や日中軍事衝突が勃発した場合に、フィリピンや日本が期待しているアメリカの軍事的支援が実現するかどうかは100%保証されているわけではないのだが)。
ベトナムはロシアから戦闘機や軍艦など各種兵器を輸入しているものの、ベトナムとロシアが同盟関係にあるわけではない。
それに、ロシアは中国にも様々な兵器類をベトナム以上に輸出している。
要するに、
ベトナムと中国の関係にとっては、ロシアは単なる「死の商人」
に過ぎず、ロシアの軍事的支援など期待しようもない。
したがって、ベトナムは中国による南シナ海拡張政策から自らの領域や権益を守り抜くためには、自主防衛能力を強化するしかない。
しかしながら、中国とベトナムの海洋戦力(海上、海中、航空戦力)には天と地もの差があると言っても過言ではない状況である。
■最小抑止力を手にしたベトナム
ベトナム軍は、圧倒的に戦力差がある中国海洋戦力に対抗するために、万一の際には
★.中国海軍(ベトナムが関係するのは南海艦隊)の中枢に反撃を加えることができる攻撃力を構築しつつある。
圧倒的戦力を誇る敵とはいえ、その中枢部に反撃を加える能力を手にすれば、充分とはいえないものの「とりあえずの抑止力」を手にすることとなるのだ。
★.ベトナム軍が配備を進めているのが、ロシア製の強力な長距離地対艦ミサイルである。
ベトナム軍が運用を開始したのはK-300P Bastion-Pと呼ばれる地上移動式ミサイル発射システムであり、そこから発射されるP-800 Oniks超音速地対艦巡航ミサイルの射程は300キロメートルである。
このミサイルシステムは、発射地点に移動してわずか5分で攻撃準備が完了するという極めて機動性に富んだシステムと言われている。
ベトナム軍が配備を開始したこの地対艦ミサイルシステムは、中国海軍の南沙諸島方面への本拠地である海南島の三亜海軍基地を射程圏内に収めているだけでなく、湛江の中国海軍南海艦隊司令部をも攻撃することが可能である(P-800は艦艇だけでなく、地上目標の攻撃もできる)。
●黄色のラインがP800地対艦ミサイルの射程圏
ただし、ベトナム軍が現在手にしているK-300P発射管制システムはわずか2セットにとどまっているため、中国海軍の動きを封じ込めるほど決定的な抑止力にはなっていない。
しかし、万が一にもベトナムと中国の間に軍事衝突が発生した場合には、ベトナム軍による中国南海艦隊の本拠地に対するミサイル攻撃が敢行される可能性があり、極めて限定的ながらも抑止効果を期待することが可能である。
■自分の身は自分で守るベトナムの姿勢
以上のように、ベトナムは中国人民解放軍の圧倒的な軍事力に屈することなく、自国が領有権を主張している島嶼岩礁に軍事施設等を設置して、それらに対する実効支配を目に見える形で示すとともに、敵本拠地への反撃能力という最小限の抑止力を自力で身につける努力をしている。
このような自主防衛方針は、日本の防衛方針とは好対象である。日本は、尖閣諸島を実効支配しているとは主張しているものの、何ら目に見える形での施策は実施しようとせず、万一の際にも敵勢力の要所に対して反撃することによる「とりあえずの抑止力」を手にしようともしない。
現在、日本の国会で継続している安保法制論議からは、自主防衛力の構築など考えてもいないような政治家たちや、抑止力と日米同盟を同義と考えているような政治家たちの姿が誰の目にも明らかになっている。
自国の領域は自分で守り抜くというベトナムの姿勢を少しでも見習ってほしい。
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2015年6月27日(土) 7時20分
http://www.recordchina.co.jp/a112290.html
南シナ海共同訓練の「自衛隊P3C哨戒機は中国の脅威」と軍事専門家が指摘
=中国ネットは「防空識別圏を設定しろ」
「実戦では中国優勢」の声
2015年6月23日、中国メディア・新浪は、南シナ海におけるフィリピンとの共同訓練で海上自衛隊が投入したP3C哨戒機に対する軍事専門家のコメントを紹介した。
これに中国のネットユーザーが反応を示している。
この専門家は
「P3Cの潜水艦探知能力は高く、中国の潜水艦が南シナ海で活動する上で脅威となる」
と指摘。
また、同機は高い攻撃能力も備えており、海上や島にある標的を攻撃することも可能だと語っている。
これに対し、中国のネットユーザーは以下のようなコメントを寄せている。
「もし日本が威嚇攻撃に出たら、われわれは日本の本土を攻撃する。
米軍がいようが関係ない」
「ハハハ、小日本(日本の蔑称)が日本本土を『射撃場』として提供してくれることを期待している」
「早く南シナ海に防空識別圏を設定すべきだ」
「日本はP3Cをフィリピンに常駐させるのだろうか。
そうすれば日本は正式に南シナ海問題に介入することになる」
「中国も軍機を飛ばして自衛隊機を追い払え。
何があっても小鬼子(日本の蔑称)の好きにはさせない」
「実際に戦争状態になったら中国機が恐ろしくて南シナ海上空なんて飛べないだろう」
「核技術だけでなく、電子、素材、加工技術
…中国が日本に及ばないのは争いようのない事実だ」
「日本とフィリピンはますます好き勝手にやるようになった」
「P3Cは確かに優れた能力を持っている。
しかし、背後に強い『制空権』という保障がなければあっという間に撃墜されるだろう。
実際の空中戦で中国とまともに対抗できるのは米国だけ。
日本単独では無理だ」
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2015年6月28日(日) 7時20分
http://www.recordchina.co.jp/a112598.html
日本とフィリピンが南シナ海で軍事訓練、中国が猛反発
=韓国ネット「中国はいまだに野蛮」
「日本は友人、韓国が親中政策を続ける意味が分からない」
2015年6月26日、韓国・聯合ニュースによると、中国に対抗して軍事協力を強化する日本とフィリピンが、南シナ海で相次いで合同訓練を行ったことに対して中国が強く反発している。
中国国防部の報道官は25日に行われた定例記者会見で、最近の日本とフィリピンの海上合同訓練に対する質問に、
「ある国(フィリピン)が外部の国家を南シナ海の問題に引き込んで力自慢をしている」
と非難。
「意図的に地域の緊張を高めるこのような方法は、南シナ海の状況に悪影響を与えるだけだ。
第三者(中国)の利益を害してはならない」
と警告した。
先月フィリピン海上で合同訓練をした日本とフィリピンは24日にもP3C哨戒機などを動員して、南シナ海上空で捜索救助訓練を行った。
中国メディアは日本の軍用機が南シナ海の領有権紛争地域を近接飛行したことを異例の状況と評価し、
「訓練に対潜能力が優れたP3Cを投入したのは中国軍が運用する潜水艦の情報を収集しようとする目的がある」
と分析した。
この報道に、韓国のネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられている。
以下はその一部。
「日中の領土への野心が、いつかは第3次世界大戦をもたらす。
私たちも備えなければならない」
「日中間には一度、限定的な戦闘が起きそうだな」
「日本が先にコンクリートで岩礁を埋め立てた(※沖ノ鳥島のコンクリート護岸工事を指す)ことに学んで中国も埋め立てをしたのだ」
「力のなかった中国がカネを持ったら、急に頭角を現してきたな」
「中国には、定期的に圧力をかけておかねばならない」
「中国は、勢力均衡を理解できていない。
一国の力だけで、すべてを行うことが可能だとする野蛮な考え方をまだ固守している。
米国と同盟を結ぶ国すべてが中国の悪口を言い、周りで同盟を結ぶ国がないというのが現実なのに…」
「中国の脅威に対抗するために、東南アジアの国々は日本と協力するべきだ!」
「朝鮮戦争の時にフィリピンは参戦し、日本は軍需物資の製造に参加した。
日本、米国、フィリピンは、韓国にとって友人だ。
しかし、米国も反対している親中政策を、韓国政府がなぜ続けているのか。
理解できない」
』
『
サーチナニュース 2015-06-30 08:37
http://news.searchina.net/id/1579539?page=1
海自「P3C」哨戒機が南シナ海に接近
・・・日本はまだまだ図に乗るぞ!=中国メディア
中国メディア・新浪網は26日、日本の海上自衛隊の「P3C」哨戒機が23日と24日に、南シナ海で中国が領有権を主張する海域付近を飛行したことを伝えるとともに、今後日本が当該地域により多くの戦闘機や艦船を派遣する可能性があるとする中国の軍事専門家による分析を紹介する記事を掲載した。
記事は、23日にP3Cとフィリピン軍機が南シナ海のリード堆(中国名:礼楽灘)付近を飛行したと報道。
また、24日にも同地域を飛行したほか、フィリピン機とともに「救援演習」を実施したとの情報を伝えた。
そして、この動きに対して中国政府・国防部の楊宇軍報道官が25日の記者会見で
「ある国が地域外の国を南シナ海問題に引き摺り込んで、大々的な『筋肉ショー』を行い、意図的に地域の緊張ムードをあおっている」
と不快感を示したことを紹介した。
そのうえで、軍事専門家の杜文龍氏が
「日本は自らの軍事的存在をアピールするとともに、強化・拡大しようとしている」
とし、以前はフィリピンにおいて「短期訪問の客人」として港での演習を実施する程度だったのが、現在では合同演習との名分で当該地域に入り込んでいると評したことを紹介。
今後、このような合同演習が
「空中、海上、陸上すべてで展開され、日本が当該地域において軍事的要素を強調する可能性がある」
と論じたことを伝えた。
杜氏はまた、日本が南沙(スプラトリー)諸島における軍事的存在の強化を進める可能性もあるとし、フィリピンとの協議の中でパラワン島の港や空港を含む同国の基地に進駐することもありうるとした。
さらに、
「P3C1機のみならず、今後は大きな編隊を出現させる恐れや、両国の合同演習も常態化する可能性がある」
と論じた。
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レコードチャイナ 配信日時:2015年7月6日(月) 18時47分
http://www.recordchina.co.jp/a113255.html
自衛隊、潜水艦部隊増強で中国に対抗
=「日ロ関係は比較的良好」と専門家―ロシア紙
2015年7月2日、ロシア紙・コメルサントは、日本の防衛省が発表した防衛白書で、ロシアの軍事活動と中国の南シナ海での行動に懸念が示されていると伝えた。
ロシア科学アカデミー極東研究所のワシリー・カシン氏は取材に対し以下のように述べた。
環球網が伝えた。
日本にとって最大の軍事的脅威は中国と北朝鮮だ。
ロシアの活発化に注目していることも事実だが、最も懸念しているのは尖閣諸島問題のある東シナ海における中国の活動だ。
南シナ海は日本から遠く離れているが、欧州、中東との主要な貿易ルートで、日本が輸入する石油の約80%が南シナ海を通ってやってくる。
日本は少しずつ対中戦略を変更しているが、その動きは加速している。
防衛力の増強は艦艇に重点が置かれており、中国に対抗する上でとりわけ重要な役割を果たすのは潜水艦部隊で、防空面でも投資を増やしている。
ロシアが南クリル(北方領土)防衛のための措置を強化し、太平洋での活動も活発化していることが、米ロ関係をさらに複雑にしている。
一方、日ロ関係はそれほどこじれておらず、G7の他の国と比較しても関係は良好な方だ。
プーチン大統領の訪日も予定されており、決定的な対立はない。
だが、日中関係となると話は別だ。
防衛白書の報告は日ロ平和条約の締結に影響を及ぼさない。
主な障害は領土問題であるからだ。
近い将来に領土問題が解決できるかということになると、それは誰にもわからないが。
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【中国の盛流と陰り】
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